「叫ぶ臓器」(著者:麻野涼、文芸社文庫)は戦慄の医療サスペンスです。中国の臓器移植の闇を調べていた日本の医薬品メーカーの上海駐在員が殺されるところから物語がはじまります。



医薬品メーカーの駐在員が中国で暴いたのは、摘発監禁された無実の法輪功学習者から生きたまま臓器を摘出して臓器移植を行っている事実でした。



中国での臓器移植の闇には日本のNPOと暴力団そして国会議員まで絡んでいて、その事実を殺された医薬品メーカーの駐在員の妹と恋人そして雑誌記者が執念で暴いていく物語です。



「叫ぶ臓器」(著者:麻野涼、文芸社文庫)は医療サスペンスであり、登場人物は架空ですが、中国共産党が臓器狩りを行っていることは事実です。



中国国際移植支援センターのウェブサイト(2006年)には、「適合する臓器が見つかるまでの時間はわずか一週間、長くても一カ月・・」とあります。中国は世界的な生体臓器取引の中心で、2000年以降全世界の生体臓器取引の85%を中国が占めているといいます。



普通だと2~3年ですが、これだけの短い期間に適合する臓器を揃えるためには、生きた臓器提供者を常時確保しておかなければ不可能です。それが可能なのは法輪功学習者から生きたまま臓器を摘出しているからなのです。しかも、ほとんど麻酔もかけずに。



監禁されている法輪功学習者は定期的に血液検査が行われているといいます。臓器移

植のためには、事前に摘出者の血液検査を行い、移植を受ける患者との適合性を調べる必要があります。



中国共産党が監禁されている法輪功学習者の健康診断のために血液検査を行うわけが

ないので、その理由は自ずと明らかになると思います。臓器狩りのためなのです。



2012年2月6日、中国共産党の内部抗争に敗れた公安局局長の王立軍氏が四川省成都

市のアメリカ総領事館に逃げ込んだ事件がありました。その際、中国共産党に関する膨大な機密書類をアメリカ側に手渡したとされていますが、その機密の中には、中国共産党による法輪功学習者からの臓器摘出事件も含まれていました。



このとき、生きた人間からの臓器摘出という犯罪が中国共産党側の人間から明らかにされたのです。また、2014年7月にはアメリカ下院外交委員会において、中国政府に対し、受刑者からの臓器摘出の停止を求める二八一号決議案が可決されています。



アメリカだけでなく、欧州連合、豪 州、イタリア、カナダ、アイルランドといった各国の政府当局は、中国政府に対し、法輪功学習者ら「良心の囚人」に対し行われている臓器狩りを停止するよう求める決議案を続々と採択しています。中でもイスラエル、スペイン、台湾は、自国民が中国で臓器移植を受けることを実質的に禁止する法律を制定しました。



元カナダ国務長官・人権擁護家、デービッド・キルガー氏と、カナダ人権弁護士デービッド・マタス氏は、10年に渡る独立調査により、ドナーの多くは法輪功学習者ら『良心の囚人』であり、本人の意思に反して、生きたまま臓器を強制摘出され、殺害されていると発表しています。




デービッド・キルガー氏とデービッド・マタス氏の報告書




扶桑社新書「残虐の大地~私が生まれ育った中国は、なぜここまで恐ろしい国になったのか」(著者:李真実)には残虐な臓器狩りの実態が克明に書かれています。また、2017年8月6日産経新聞~チャイナ“臓器狩り 日本は最大の顧客か~でも記事となっています。



中国共産党は恐ろしい存在です。そうした事実を拡散していかないと臓器狩りという国家犯罪を止めることができませんし、中国共産党の被害者が増えていく一方となります。「叫ぶ臓器」(著者:麻野涼、文芸社文庫)は読み応え十分です。

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