新年お目出度うございます。 | 清香緑韻

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中国茶の茶飲み話。

 昨年末の12月23日、江西省南昌市の江西農業大学南昌商学院で中国茶文化の日本伝来について講演してきました。今回で二回目ですが400名ほどの学生諸君に中国茶文化がどのようにして日本に伝わったかを90分お話ししました。昨年秋の建仁寺中国茶会に来日された南昌(なんしよう)商学院の茶芸隊の母校です。日本語学科の学生が多かったのですが、みな熱心にメモを取りながら聞いてくれました。主な内容は、宋代末期の中国茶がどのようにして日本に伝わり定着したかと言うことをお話ししました。終了後の質疑応答も沢山あり、時間が足りなくなってしまうほどでした。

 午後、日本語学科の学生と懇談会をしました。「日本と中国は近くて遠い国、文化が似ているので誤解が増えるのです。本当は互いの違いを正確に認識してつきあうと良いのですが」とお話しすると「ですから私たちも言葉だけでは無く文化の変化や違いを理解したいのです。そのためには今日の先生の話はとても参考になりました」と答えてくれた学生がいてちょっと安心しました。茶文化も相手の言うことを鵜呑みにするのでは無く、互いに話し合うと新しいものが見えることがあるのです。今後も続けたいと思います。


清香緑韻-南昌商学院講座1


清香緑韻-南昌商学院講座2


清香緑韻-南昌商学院講座3

「日本茶道の淵源とその変遷」講演の模様


 12月21日の夕刻には、北京で、北京オリンピックの古琴演奏をした陳雷激氏と今年の10月に日中間で初めて発表する「現代中国茶道」の内容について懇談。陳雷激氏ご自身が来日して共同発表することになりました。日中茶文化交流の歴史でも画期的なことですので、早速準備を進めることになりました。今年は大事な年になりそうです。同時に北京オリンピックで古琴の名演奏が日本でも初めて聞くことが出来ることになります。


清香緑韻-陳雷激氏

陳雷激氏の北京オリンピックで古琴の演奏


 同日、径山万寿寺の戒興和尚とも日本茶道の淵源である南宋の禅院茶礼復興について懇談しました。互いに研究して南宋の茶礼を復活するため協力を約束しました。
 このように中国茶文化の発展は、現在めざましい物があります。皆さんと共に注目していきましょう。