よしもと新喜劇の舞台に出演した時の坂田利夫さん
「アホの坂田」の愛称で親しまれたお笑い芸人の坂田利夫(さかた・としお、本名・地神利夫)さん(82歳)が29日に老衰のため大阪市内で死去しました。
50年以上にわたって親交がある後輩で吉本新喜劇ゼネラルマネジャーの間寛平さん(74)が31日に、自身のSNSを更新しました。
「坂田利夫大先生との想いでは僕の宝物です。坂田利夫大先生に出会えたことに感謝します」(原文ママ)と坂田さんを追悼しました。
坂田さんの最期を見守り、悲しみに暮れていた寛平だが、訃報が伝えられてから一夜明け、追悼と感謝のコメントを発表しました。
坂田さんは昨年7月30日に大阪市で開かれた「さざなみ寄席」でコントを披露したのが最後の仕事でした。
以降は表舞台から遠ざかっていました。
生涯独身を貫き、数年前から高齢者施設に入所されていました。
今年10月の82歳の誕生日前には、寛平夫妻に祝福され、喜んでいたということでした。
最期も間寛平さん夫妻に見守られながら息を引き取りました。
寛平は坂田さんが入居する施設を10日に1回ほどのペースで訪問し、誕生日を祝う様子などを自身のSNSにアップし、坂田さんの近況をファンに報告していました。
最後に坂田さんの姿が見られたのは11月27日の投稿で、坂田さんの頭をなでる写真とともに「大先生ちょっと毛が生えてきてます」とうれしそうに伝えました。
10月末には、スポニチ本紙の取材に「プリンなどを差し入れると“うまい、うまい”とおいしそうに食べてます」と坂田さんの様子を明かし「胸の辺りをグリグリッとくすぐると“何するんや”って笑ってる。82歳やからなあ、早く良くなってほしい」と願っていました。
昨年4月には、大阪・なんばグランド花月で開かれた吉本興業創業110周年記念公演の新喜劇でも共演し、坂田さんに「アホ!」と言われると、寛平が「アホにアホ言われたら…もう帰れ!」と返すなど、レジェンド同士の掛け合いで観客を沸かせていました。
坂田利夫さんといえば、「あ~りが~とさ~ん」とか「あんたバカね・・・おほほ~」など、耳に残ってますね。
よしもと新喜劇の舞台に登場すると、独特のしゃべり口調が笑いを誘い、桑原和男さんや間寛平さんなどと絡むと、客席を笑いの渦に巻き込んでいました。
私も何度か、NGKでの生の舞台を拝見させて頂いた事がありますが、抱腹絶倒の舞台とはこのことだなって思いました。
また昭和の時代を一世風靡した、名コメディアンがこの世を去ってしまいました。
楽しい時間を下さった坂田利夫師匠に感謝を込めて、ありがとうございましたという言葉を送るとともに、心から故人の御冥福を御祈り申し上げます。
合掌