タクシードライバーをしていると、さほど大きくはないスーツケースやキャリーバッグを持っていいるお客様に遭遇すると、ちょっと緊張します。何故かと言うと、自分やポーターが「お荷物をトランクに入れましょうか?」という問いかけに対し、「いや、結構です。」と言いながら、後部座席に持ち込む人がいるから。そしてその中には必ず、足許ではなく座席面に【ドン!】と荷物を置く人がいます。キャリーバッグの、土で汚れた車輪を平気で乗せる人も、結構います。

 

バッグの類いも、地面に直置きしたようなものを平気で乗せる人もいます。小さな子供が靴を履いたまま座面に立って乗る場合も、たまにあります。皆さん知らん顔なので、何ら問題を感じていないんでしょう。多分「こっちは客だから何をやっても許される」と考えているのでしょう。

 

こちらは〈商売〉なので文句を言うことはありませんが、心の中では彼らのマナーの悪さから類推して、その人格を疑ってしまいます。そういう人に限って短い距離の場合が多く、目的地に着いたら早く降りたいのでしょうか。荷物をトランクに入れて、なのにすぐ出すのは確かに面倒くさい。ま、それをするのはお客様ではなく、ドライバーかポーターという、「こちら側」ですけど。

 

そういった人は次に乗る人の事は考えないんでしょうかね。晴天ならお客様の降車後、車内に積んでいる携帯用の掃除セットですぐに綺麗にしますが、雨天の場合などではシートカバーを即交換しなければなりません。結構な手間もかかりますし、クリーニング代のコストも余分にかかります。通常だと1か月くらいは持つのに、交換した日に汚されたこともありましたね~。

 

今日も実はそんなお客様がいました。地元では有名な外食チェーンのお偉いさん風(社長?それとも役員?)で、始業前の本社に、裏口から入っていきましたから関係者に間違いないでしょう。でも、そんな自分勝手な態度のお偉いさんに「客商売」が本当に務まるんでしょうか…

 

私は今後、その外食チェーンの店には行かないことにしました。他にもおいしい外食チェーンはあります。わざわざあんなスタッフがいる会社へ、食べに行く理由がありませんから。