お笑い芸人のトミーズ雅さんが《松本人志問題》について触れ、『時代が違う』と発言したそうです。恐らくですが、松本氏やご自分のデビューした頃と今では「時代が違う」ことから、様々な現実問題に対する世間の認識も、最近では異なって来ているというような感覚なのでしょう。

 

人生100年時代といわれて久しいですが、1つの仕事を長く続けていく事への根本的な問題点なのかも知れません。自分の若い頃は、一般的に「会社の寿命は15年」と言われていました。1つの会社が起業して、成長し、その使命を終えるまで、一般的には15年程度だと。

 

それ以上続く会社は、次々に世に受け入れられる〈発明品〉を生み出すとか、新業態へのチャレンジを成功させるとか、大変な努力が必要とされるのです。何かしらの商品が世に受け入れられても、15年も経てばそれは世間とはズレてきて、利益を生まなくなってくるのだ、と。

 

人に例えて恐縮ですが、松本氏の感覚も、成功者として世間に認知されてから15年、20年と経過する内に、いつの間にか世間の感覚とズレてきてしまったのかも知れません。彼のやってきた「遊び」が…具体的には不明ですが…昔の芸人から見れは珍しくもなかったものだったとしたら、成功者として長年君臨している内に、いつの間にか周囲の感覚がそれを認められなくなってきたのだとしたら、今度の問題が8年越しに出現した理由の1つなのかも知れません。

 

もし仮に、ですが「この程度の事、昔っから誰でもやってるやん! 何を今更!」という感覚が心のどこかにあるのだとしたら、長い間続けている〈成功者〉の、もしかすると大いなる弱点なのかも知れません。今のところ真相は分かりませんので、あくまでも可能性の話ですが。

 

ビジネスでも、カリスマ経営者が長く続けすぎて、会社は好調なのに後継者を育てられず、カリスマ経営者が引退した途端にその会社が一気に傾く、というような例が散見されますが、芸能界でも案外似たような問題なのかも知れません。晩節を汚さない内に早々に引退することが、成功者には最も必要な事なのかも。そうでない私には全く関係ない話ですが、ね。笑