こひうた。 -2ページ目

こひうた。

散文注意。不定期です。無断転写も禁止しておりますm(_)m

諦めない

あなたと約束したのはもう随分前のこと



何度も何度もくじけそうになるたび、

あなたと過ごした時間が、あなたがくれた言葉が、あたしの胸を締めつける

どんなに追いすがっても消えていく記憶の中で、まだ残る痛みだけが、あなたとを繋いでくれる全て



気がついたらひとりぼっち

そんなことが当たり前にある明日に、あたしはただ、強くなりたいと願い続けてきた



空回りが得意な性格はどんどん加速していって、

あたしは相変わらず上手く生きれている自信がないまま

あなたといる為の手段を護ろうと必死で生きてる



でもね、時々思うんだよ

もう十分じゃないのかなあ、って



もう十分知ったよ

普通の恋を選ばなかったあたしの愚かさ

この恋を選んだからこそ知れた、胸の痛みと幸せ



もう十分後悔したよ

あなたと離れて生まれてくる事を選んだ自分の事を



だからもう一度、あなたに会わせて欲しい

もう一度触れて欲しい

名前を呼んで



ただそれだけを願って生きるこの日々に、あたしの心はジリジリと音を立てて焼け落ちていく



そんな人生に嫌気がさして

もう嫌だなあなんてぼやいてたけれど




まだなんだねえ

まだあなたは、諦めてなかったんだねえ



この悲しくて嬉しい涙を、あたしはなんて言葉にしていいか分からなかったよ



しょうがなくて、あたしは笑ってしまった



あたしの我武者羅はあなたに似たんだものね

何が何でも護ろうとする優しさに、強さに、あたしの心は救われたんだ

だからその姿を真似して、あたしは生きるふりをはじめた



まだあなたは、あたしと一緒にいようとしてくれてるんですか?

こんなあたしの傍にまだいてくれてるの?

もうあの頃のように、綺麗な言葉ばかり選んで生きてないあたしだよ

あなたを好きでいるためにあたしは必死で、時にとても醜いんだよ



それでも

何年経っても

あたしの胸にはいつだって、あなたの蜃気楼が漂っている



この痛みをあたしは忘れない



まだまだ、まだまだ

ずーっと

抱き続けるの



あいたくて、あいたくて

千切れてしまいそうなこの胸の内を抱えて生きて



いつか、あなたに会えるかしら?



そう思うたびに、あの時のあなたの言葉が蘇ります




いつか本当に迎えにこれたら、その時はオレに着いて来る?




着いて行くよ

いつだって

何度だって



だからあたし、まだもう少しだけ……頑張るね



願わくば

可愛い間に迎えに来てね

愛してもらえる間に迎えに来てね



嗚呼

今日も


ジリジリと焼け付くこの想いが、痛みも一緒に溶かしていく



頑張ってね

かけがえのないあたしの半身


頑張るよ

あたしの大切な、愛しい人


まだまだ

 また、この季節が来る。一つ歳を取る。

あなたに会えないまま、あたしはきっと、朽ちて行く。


それでも、

会いたいと、あなたが云ってくれた。


本当は毎日だって会いたいと、泣いてくれたあなたがいた。


握った手も

振り返った悪戯な笑顔も


いつか迎えに行くから待っててと云ってくれた、優しいあなたが、あたしの全て。


今年も、時の流れは耳に痛いまま

やっぱり、誕生日なんて大嫌い

あなたと離れて生まれてきた自分が、あたしは一番憎い。



そう云ってあたしが泣くたびに、

いつも傍にいると、あなたが云う。


おめでとうと、云ってくれたあなたに。


だいじょうぶ。

あたしはきっと笑顔を返して、生きて行く事が出来るはず。


あなたと決めた約束を、果たすために。




 ――こんな狭い世界で生きてるから、そうなるんだよ。



狭い世界で構わない。

そこにあなたがいるのなら、

あたしは一人でだって護ってみせる。

隅っこに座ってるあたしの隣に、あなたが腰を下ろして、

どちらからともなく繋いだ手に、くすぐったそうに二人で笑った。


「ねぇ、本当にあたしでいいの?」


訊くと、少し驚いた顔。

瞬いたあなたは、ふ、と笑う。


「――なんで?」

「だってあたし、かわいくもないし…スタイルも良くないし……」


ごにょごにょと濁しながら

「性格だって、良くないし」

云うと、あなたは目を細めて、


「そんなの、今更じゃん」


悪戯な顔をする。



あたしね、ずっと思い描いてた。



しゃがみこんでいるあたしの横を、あなたが通り過ぎて行く。

しゃがみこんでいるあたしの前に、あなたが手を差し伸べてくれる。



だけどね、隣に座ってくれる今なんて、想像もしていなかったよ。



あたしの声は聞こえますか。


大勢の中にいるあたしはきっと、まだまだ声も小さくて、息継ぎも下手だし、

歌も決して上手くはないだろうけれど、あたしは歌い続けているから。


一緒に隅っこに座ってくれたあなただけに聞こえるよう。

あなたと共に奏でる歌が、確かに世界に刻まれるよう。


どんなに小さくても、下手でも、歌い続けるよ。


あたしの歌を。



また会えたとき、手を握って。

しょうがないなあ、と、笑って下さい。



どの街まで行っても あなたに会えないけれど

どの街を歩いても あなたに会えないけれど


教えてくれたね

君がいること

いつも傍にいること


何一つわからなくても 笑っていたいよ

君のことを信じてる

いつだって愛してる


難しいことはよく分からないけれど

あなたといる世界が あたしの全てよ


会いたいと泣いてくれたあなたが

あたしの優しさ



だから



伝えて欲しいの

あたしがいること

いつも傍にいること



どの街まで行っても あなたに会えないけど

あの街を歩けば あなたに会える



あの街まで行けば あなたに会えるけど

どの街を歩けば あなたに会える



教えて欲しいの



嗚呼


ワンダフル・ワールド



こひうた。

季節外れの向日葵畑。

お陽様は照っていたはずなのに、みんなしゅん、とうつむいていました。


いつもいつもはまっすぐには見れない。だって時に あなたはまぶしすぎるんだもの


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こひうた。


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こひうた。

こひうた。 こひうた。

こひうた。 こひうた。

飛んで跳ねて                     歩く

そんな君がたまらなく愛しい



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