久しぶりに緊張している。またあの管が僕の体内に入ってくるのかと思うと、少し憂鬱な気分になる。
明日、7年ぶりに内視鏡検査を受ける。
検査前に大腸の中身を空っぽにするために、下剤を2リットル飲むのだが、それが本当に辛い。
スポーツドリンクのような味がする下剤を初めて口にしたときは、意外といけると思ったのだが、2リットルも飲んでいると、気持ちが悪くなってくる。それでも、体内を空っぽにするために飲まなければいけない。最後の方は面白いもので、飲んだ液体がそのまま肛門から出てくるのだ。
そんなことを明日する。
嫌だなぁと思うが、体のことを思うと仕方がない。難病になってなかったらこういった検査をすることないのかなぁとか意味もないことを考えたりするが、なってなかったら今の僕はいない。そう思うと、これくらい大したことない。
もうすぐ発症して9年になる。
10年、20年と罹病期間が長いほど大腸癌の発生確率が高くなるらしい。あくまでも、確率論だが、結果を聞くのが少し怖い。
こういったものを全てひっくるめて、乗り越えていく。
井澤耕平