さて、今回の内容で具体的な練習方法について触れていきます。
まず、吹奏楽を始めると、必ずと言っていいほど最初に教わるワードがありますよね?
そう、腹式呼吸です。
では、腹式呼吸って何ですか?と聞くと、結構な数の子が
お腹で息を吸うこと
と答えます。
まあ正解っちゃ正解なのですが、ここでお腹で息を吸うという考えの、陥りやすい間違いを挙げながら正しい呼吸のあり方を考えていきたいと思います。
まず、よく聞く呼吸のワードに胸式呼吸と腹式呼吸があります。
読んで字のごとく、胸(肩)で吸う、お腹で吸うの違いです。
ここでよくあるパターンとして、部活で最初に呼吸法を教わると
お腹が膨らむように、肩はあげちゃだめ
と教わる子が非常に多いです。
ですが、これには大きな落とし穴、間違いがあります。
そもそもなぜ息を吸うときにお腹が膨らむのか、そのメカニズムはご存知でしょうか?
人間は呼吸するときに肺を使って呼吸をします。人間の肺の場所は、胸の場所にあります。お腹には当然ありません。
息を吸うときに、肺の下にある、横隔膜(おうかくまく)という部位が働きます。場所は肋骨(ろっこつ)のちょっと下のほうにあります。触ってここらへんかな?と場所を把握してみましょう。
この横隔膜が、息を吸うときに、下に下がります。
人間には、腰の部分に大きな骨盤がありますね?よくわからない人は、理科や保険の教科書に、人体模型みたいな図が書いてあると思います。見て確認してみましょう。
人間の体内はほぼ隙間なく、胃や腸などの内臓がぎっちり入っています。
横隔膜が下がってくると、当然その下にある臓器はつぶされそうになりますね。よく漫画とかにある、部屋の天井が下がってくる感じです。
しかし下に逃げようにも、骨盤があり、逃げられません。さて、その場合内臓はどこに逃げようとするでしょうか?
そうです、横に逃げようとしますよね?これが腹式呼吸のメカニズムです。つまりなぜお腹が膨らむのかというと内臓が動くからということになります。
まずはこの運動の仕組みをよく覚えましょう。
そして横隔膜によって、肺に息が入ってくると、当然肺は風船のように膨らんでいきます。
膨らんでいくと、その分肋骨も広くなっていくし、胸の部分も膨らんでいきます。
そこで先ほど書いた肩を上げないようにという事がおかしいという事に気付けるでしょうか?
肺は当然上にも膨らみます。もし肩を上げないように吸うとするならば、それは肺を膨らませる事を邪魔するということになってしまいます
これではせっかくたくさん息を吸おうと思っても、かえって逆効果ですよね?
そこで私はこう提唱します。
たくさん吸いたきゃ、肩も使え
しかし、肩を上げちゃダメという言い方も、なぜそう言うのかはわかります。
なぜかというとわざと肩を上げて、吸った気になってしまう子が多いからです。でもこれは腹式呼吸においてもわざとお腹を膨らませて吸った気になる子も多いです。
あくまで息で膨らむのであって、意図的に肩やお腹の動かすのは違います。陥りやすい間違いです。気を付けましょう。
さあ、呼吸の説明はここでおしまい。正直難しい話だと思います。すぐに理解しようと思わなくて大丈夫です。ゆっくり、確実に覚えていきましょう。
これを踏まえて呼吸の練習をします。
まず横になりましょう。あおむけに寝て、メトロノームをテンポ60で鳴らし、4拍吐いて、4拍吸ってを繰り返してみましょう。
人間横になると、強制的に腹式呼吸になります。まずはこの感覚を覚えてください。
そしてこの練習をするときに必ず、息の量と速さを、常に同じにしてください。
そして、4拍目に0まで吐ききり、4拍目で満タンまで息を吸うようにします
息を吸ってる途中で満タンになって止まってしまったり、その逆もないようにしてください。息を止める事が、一瞬でもないように。止めずに0、満タンにする
出来ましたでしょうか?それがクリアできたら、今度は椅子に座って同じ事をします。この時に、寝てるときと身体の動きが同じになるように意識してください。
多分いきなりはうまくいかないと思います。横になるとき、椅子に座るときを交互に繰り返して、毎日少しずつでいいので、出来るようにしましょう。
厳しい言い方ですが楽器がうまくなるために、近道は存在しません毎日正しい練習を積み重ねることが大切です。頑張りましょう。
今回はここまでにして、次回は呼吸法の応用練習について書いていきます。
まだ楽器の内容にいってくれないの・・?と思う方もいるかもしれませんが、楽器の上手、下手は、ほぼ100パーセント息が原因で出てきます。とても大切な事なので、もうしばらく続きます。
それではまた次回!
