先週の練習中に普段見かけない高校生が体育館に現れました。「まさか!」と思いよく見ると、神奈川の前任校の教え子2人でした。事前に何も知らされず、サプライズでの登場にびっくりしてしました。聞くと2人も関東大学リーグの1部と2部の大学に進学が決まり、観光と報告を兼ねて大阪までやってきてくれたとのこと。
 
 ミニバスの練習に一緒に入ってもらい、夕食を済ませて、その夜は、昔の試合のビデオを一緒に見ました。横浜文化体育館で横浜の強豪チームに勝利した試合や全国大会に出場したチームに4Qまでリードしながら敗れた試合、同じブロックのライバルチームに夏の最後の試合で勝利した試合など、見始めるとキリがなく、気付けば深夜でした。
 
 大阪を離れて、まったくの見知らぬ土地で、誰ひとり知り合いのいない中からスタートして、4年間頑張ってきたことが昨日のように思い出されました。一生懸命頑張るこどもたちに恵まれて、保護者、指導者仲間、たくさんの方々に支えられて本当に幸せな時間でした。
 
 今回の彼ら以外にもたくさんの教え子が大阪にやって来てくれています。こうやって、何年経っても遠路はるばるやってきてくれることは、本当に指導者冥利に尽きます。彼らがそろって口にするのは、「バスケットボールを通じて、たくさんのことを学びました。」ということです。
 
 試合の勝ち負けもバスケットボールの技術も大切ですが、バスケットボールに全力で取り組む意味は、「バスケットボールを通じて、バスケットボールの技術以外の部分を成長させること」にあると思います。バスケットボールの技術は試合でしか役立ちませんが、あいさつ、チャレンジ精神、向上心、目標にむかって努力すること、あきらめない心などは、大人になって、社会に出た時に必ず役に立ちます。
 
 チームの活動目的の中には、社会に貢献できる人間として次代を担う健全な青少年の育成とあります。これからもバスケットボールに一生懸命取り組みながら、将来社会で活躍できるこども達を育てていきたいと思います。