10月20日

 

プロ野球界の平成の怪物がまた一人、

ユニフォームを脱いだ。

 

西武ライオンズの松坂大輔投手が19日、

日本ハム戦に慣れ親しんだ背番号“18”で

引退試合に先発、最後は四球を与えて終わった。

 

盛期は平均150キロ前半を誇ったストレートも

最後は118キロだった。

 

ダルビッシュも田中マー君もなし得なかった、

高校卒で3年連続最多勝。

 

鳴り物入りでMLB・ボストンレッドソックスに入団

いきなり初年度にワールドシリーズ優勝に大貢献

怪物の名を欲しいままにした。

 

しかし、順風満帆に思えた野球人生も

08に肩を痛め、そこからは苦難の連続だった。

 

本人曰く「一番良い思いと、どん底も同じくらい

経験した選手はいないかもしれない」。

 

長年の酷使に耐えた右肩・右肘はボロボロだった

ずっと痺れが消えずとても全力投球など

出来る状態ではなかった。

それでも引退会見での「あきらめの悪さを褒めたい」

には納得させられた。

投げることが誰より好きだったのに

それが投げることが怖くなったという

多分それが引退の引き金になったのだろう。

 

家族に向けての質問には、言葉につまり涙を流した。

「野球を好きなままで終われて良かった」

の一言に救われた。

 

記憶にも記録にも残る大投手でした。

プロ野球デビューを飾った‘99年4月7日の

日本ハム戦での片岡選手を三振に取った、

インコース高めの155キロの唸りを上げたストレートは

忘れられません。

 

“長い間、お疲れ様でした”