この316日に77歳となりました.喜寿のお祝いは数え年でやるそうなので,本当は1年前という事になりますが,コロナ禍のまっただ中でしたし,数え年を気にしている人などいませんので,今年の誕生日に合わせてお祝いをする事になりました.と言っても,大々的にやるつもりはありませんし,バンコクに居る長男一家は参加できないので,次男夫婦と4人でイタリアンを食べに行く事にしました.選んだお店は白金にある「イル・バッティクオーレ」,ここが移転前に新宿御苑前にお店があった時に,義兄の喜寿のお祝いをやったこともあります.次男夫婦の都合も考え,期日は318日の土曜日にしました.

 

当日,妻は外出する用事があり,僕は自宅でZoom会議がありましたので,それぞれ現地集合としました.あいにくの肌寒い気候で雨模様でしたが,幸い降られずに主役の僕が最初にお店に到着しました.オーナーの澁澤さんとコロナが落ち着いたことを喜び合いながら,他の3人の到着を待ちました.まもなく次男夫婦が到着しましたが,妻がなかなか現れませんし,SNSでの連絡もありません.心配している所にようやく到着.足が悪い上に楽器を持っているので遅れると連絡しようと思ったが,スマホが電池切れ.メトロの駅からの道もうろ覚えで不安だったけれども,ナビ無しでなんとかたどり着いたという事でした.まさにスマホに頼るこの時代,スマホが働かなくなると,路頭に迷いかねません.

 

まずはイタリアのスパークリングワインで乾杯.日頃お酒を飲まない次男夫婦ですが,この日はさすがに付き合ってくれました.喜寿のお祝いといっても,別に人生を振り返る日でもありませんので,たわいのない話で時は過ぎて行きます.この日のお料理は「ビステッカ・コース」,前菜の盛り合わせの後にパスタ,ビステッカ,ドルチェと続きます.現在イタリアでのアフリカ豚熱の流行のため,イタリア産のハム,ソーセージの輸入は禁止されており,生ハムはフランス産,モルタデッラはベルギー産でした.パスタはカーチョ・エ・ぺぺとカルボナーラの選択,僕はカルボナーラを選択しました.さていよいよメインのビステッカですが,ビステッカとはご存じのようにTボーンステーキの事です.このお店のシェフのフランコは,名店の肉担当シェフとして鳴らした人ですから,肉の選び方から焼き加減まで,間違いはありません.まだ若い次男夫婦も「もうサシの入った牛肉は余り食べられない」と言いながら,4人でビステッカはさらりと皆の胃袋へと収まりました.そして最後はドルチェです.澁澤さんも交え,「Tanti auguli」を歌ってもらいながらろうそくを吹き消しました.ろうそく77本は無理なので,1本だけです.

 

お陰さまで良い喜寿の会を迎える事ができました.会計はわが家でのつもりだったのですが,次男にご馳走になる事になってしまいました.長男一家からは16日にスカイプでお祝いのメッセージがあり,合わせて日本酒の「雁木」とトスカーナ産イタリアワイン「ティニャネッロ」を送ってもらいました.せっかくですから,ティニャネッロは人が集まる時まで取っておくことにしましょうか.後期高齢者になり,喜寿を迎えたとなると,それなりに元気であっても,人生終盤という感じになります.とは言ってももうしばらく仕事は続けますし,身体を動かすことも続けて行きたいと思っています.何よりも老害を振りまかないことが第一の目標です.