入水自殺した西部邁

若い頃から一片の共感もしない思想家だったが最初で最後の共感をおぼえた。

自裁死

まさに僕が理想とする最後

医者とか家族に自分の死を決められたくない

管に繋がれ
化学物質を体に注入され
機械に活かされ

「どうされますか?」

この決定をするのは他人

そんな幕引きはまっぴらごめんだ


人が存在する意義とは可能性に他ならない



自分が自分をこの世に不要だと判断したら

先に何かの可能性を見出だせないなら

自分自身で幕は引く


その時はもう そう遠くない


一年
    一月
        一日
             一分
                 一秒

刻一刻と僕は存在する意義を失っていく

敬老などと欺瞞的な言葉で
誤魔化されはしない

老いが敬われることなどありはしないのだ

敬われるのは自身の過去の遺物
そんなものにすがろうとも
過去には可能性など微塵もない

自裁死

大いに賛同する

西部邁

潔い人生に称賛を贈ろうじゃないか