この本にも書かれているように、クラマーとオシムには幾つか重なるところが感じられます。豊かな語録、精神論、自分の哲学を持っているなどです。これは、クラマーが第二次世界大戦で、ドイツ兵としてレニングラード戦に参戦していること、オシムもユーゴ内戦を経験していることに何か関係しているように思えました。死線をくぐってきた二人には、ピッチで戦うことに魂を求めていたのかもしれません。
クラマーは、日本だけでなく韓国、サウジ、タイでも指導に当たったのですが、いずれも成功するには至らなかったそうです。クラマーは、チャンピオンズリーグに勝ったときよりも。メキシコの銅メダルの方が嬉しかったと言っています。
「ゲルマン魂」が最も響いたのは、「大和魂」だったのでしょう。
今の日本代表はどうでしょうか。少なくともオリンピック代表からは「大和魂」が感じられませんでした。サッカー熱が少し冷めつつある中、ぜひワールドカップ最終予選を勝ち抜いて欲しいものです。
大和魂のモダンサッカー―クラマーとともに戦った日本代表の物語 (サッカー批評叢書)