ベトナムの線香の木箱に、
書かれた文字が、奇南でした。
 
「よく〔奇〕などという字を、
商品名に使うな」
 
わたしの意識は、
ほぼそれに固まっていました。
 
一方で、ホンのわずか、
微(かす)かながら、
どこかで見たな、
という感覚もありました。
 
わたしは、以前から、
調べものが、思ったより早く片付きますと、
余った時間に、身の回りのことを、
辞書で調べる癖があります。
 
パソコンを使うようになってからは、
検索という作業です。
 
〔奇南〕は、〔きなん〕で、
スグに変換できました。
 
微かな記憶が、正しかったのです。
 
伽羅(きゃら)の異称とあります。
 
伽羅というのは、
沈香の中でも、上等なものですね。
 
本物を買えば、
相当に高いお香です。
 
それが、手元にあります。
 
本物なら、高価だ、
というコトですが・・・