同じもの、
同じ人がいないのが、この世です。
 
同じようでも、どこか違っています。
 
すべてのものは、
〔縁〕に従って、存在するのですから、
お釈迦さまの説が、理解できます。
 
社会は、この同じではない人達が、
構成するのですから、
はじめから、困った場所なのです。
 
たとえば会社。
 
ほとんどの人は、
生活費を確保するために、
我慢(がまん)を重ねています。
 
摩擦を避けるために、
自我を抑え込みます。
 
同族会社に就職すれば、
よくわかるでしょう。
 
その一族に逆らうのは、
得策ではありません。
 
そうでなくても、
上司、同輩の力の強いものに、
合わせることになります。
 
こういうことで、
人は、〔すり合わせ〕なる術を、
身につけていきます。
 
そこにあるのは、
自分の分身ではありますが、
自分自身では、ありません。
 
お釈迦さまが、
「自分らしく生きるのですよ」
と言われても、そのような場では、
実現不可能というのが、現実でしょう。