このところ日記を書く余裕がなかったです...orz

が、久しぶりに 非~常~に面白いニュース を見つけていたのでw

おなじみ「科学ネタ」です(笑)

ニガテな方々にも極力わかりやすいようにしてみたので、試しに読んでみていただけると嬉しいです☆

「読んでみたけど、ここが意味わからん!」

とか、教えていただけるとさらに嬉しいですw


◆ニセクロハツの強毒原因物質を解明
 “謎の毒キノコ”
 京薬大准教授ら(京都新聞)


◆毒キノコ「ニセクロハツ」の有毒成分解明
 =筋肉融解招く・京都薬科大など (時事通信)

 
こーちゃんのブログ(仮)-謎のキノコ!?(笑)  こーちゃんのブログ(仮)-DANGER!!!

元論文
Identification of the toxic trigger in mushroom poisoning.
Matsuura M, Saikawa Y, Inui K, Nakae K, Igarashi M, Hashimoto K, Nakata M.
Nat Chem Biol. 2009 May 24. [Epub ahead of print]
PMID: 19465932

短信のアブスト
http://www.nature.com/nchembio/journal/vaop/ncurrent/abs/nchembio.179.html

添付情報(※PDF)
http://www.nature.com/nchembio/journal/vaop/ncurrent/extref/nchembio.179-S1.pdf



以前起こった「謎のキノコ中毒」事件を覚えていたので、

おお!!謎が解けたか!!
 と。

おまけに、

判明したが こんな物質だった なんて・・・

さらにビックリです☆


・・・・・といっても、ちんぷんかんぷんな方々のために、

今北産業的まとめ(笑)


●謎のキノコ中毒発生!

 キノコ中毒で、筋肉が溶けてしまう事件が発生!
  
 どうやら原因キノコは「ニセクロハツ」のようだ
  
 だが、調べても原因物質が何なのか、わからない……
  
  
 よく調べたら、どうやら

 「2-シクロプロペンカルボン酸」原因物質のようだ
 (マウスにこの物質を与えたら、症状が再現できた)

  ↓
 
●2-シクロプロペンカルボン酸 って、こんな物質

 ・キノコ毒としては新しい種類の物質
 ・とても小さな分子(=新しく見つかる毒物は大きな分子が多い)
 ・分子内のゆがみが非常に大きく、化学的に不安定
 
   ||
 
●今まで、なかなか見つからなかったのは……

 ・まさかこんな低分子が原因物質だとは思わなかった
 ・熱などに弱いので、分析の途中で壊れたり変化してしまっていた

   ||

●どうやって今回見つけたのか?

 ・熱や他の物質を加えるのを避けて、壊れないように工夫した
  (キノコを浸した水をそのまま分析・4℃で扱う 等)

 ・NMR(=病院のMRI。分析物質に優しい。
磁気と電磁波をかける。)
  という分析機器を使った

      ※構造を解析・特定した
      
※質量分析器も使ったようだが、詳細が読めないのでわからんorz

  
  

なぜのか


  シクロプロペンカルボン酸自体は
   筋肉を溶かしてしまうような毒とは考えにくい
   ↓
  なぜ筋肉が溶けてしまうのか!?
 
 (推論)
 小さなシクロプロペンカルボン酸同士が、
  体内でくっつき合って合体して もっと大きな物質になる

  

 そうしてできた「大きな物質」が毒になる

 
 (※正確な概要)
 シクロプロペンカルボン酸同士が、体内でエン重合反応を起こす
  ↓
 重合してできた高分子が毒性を示す?



●何が面白いのか?

 ・キノコから、こんな小さな分子の毒が見つかるなんて、面白い!!!
  ( ゚∀゚)o彡

 
 
・なかなか見つからなかった=証拠が残りにくい
  
(`∀´)
 
 ・分析するのがかなり難しい = すげぇ!ww

 
・人工的に化学合成&精製するのがかなり難しい(だろう)物質 = 面白い!


 ・ニセクロハツ、培養してみたいなぁ………な~んちゃってw
  
(`∀´)

 ・なぜキノコがこんな物質を作るようになったのか?
  その生物学的意味は???

 ・キノコが、この物質をどうやって合成しているのか?
  
どんな原料から どんな酵素によって どんな経路で合成されるのか?

 ・合体して "毒" になる (※ 合体してできる物質は まだよくわからない)

 
  = 合体前は "毒" ではない = 真犯人はまだ謎 = 面白い!!!

 ・真犯人(?) = 合体してできる物質

 
  = (恐らく)1種類の物質ではない = でも症状は同じ
  = 作用を及ぼす相手が決まっている?


  → この真犯人のターゲットは何なのか???
  → どのようにして筋肉が溶けるまでに至るのか???
  → どんな合体反応が起こるのか?どんな生成物ができるのか?
  → 他の原因で起こる "似たような病気"
(※ 「横紋筋融解症」) について、
    発生メカニズムや治療方法など、何か新しいことがわかるかも!!


 ↓↓↓

 結論:無限に面白い!!!
 
という訳です(笑)。




所々、「黒こーちゃん」が現れているように見えるのは気のせいです(´∀`)


それにしても、Natureのガード、随分堅くなりましたね(苦笑)
アブストくらい、もっと簡単に読めるようにして欲しいのですが。