こんにちは。
大和郡山 猫こはるの会 ブログ担当「Z」です。
今回は『TNR活動』についてご説明いたします。
TNRとは野良猫を…
- T → Trap(トラップ)捕獲する
- N → Neuter(ニューター)不妊手術をする
- R → Return(リターン)猫を元の場所に戻す
繁殖してしまう野良猫を優しく捕獲し、動物病院で不妊手術を施し耳先をカット(※1)、手術当日または翌日(※2)元居た場所に戻すことを言います。
※1
耳先をV字にカットすることで不妊手術済みの印となります。
「さくら耳」「耳カット」と呼ばれています。男の子は右耳、女の子は左耳をカットしますが病院によっては片方に統一する先生もいます。
また、再捕獲・再手術の予防にもなります。
※2
術後すぐですが2週間効果のある抗生剤を投与しているため化膿等の心配はありません。
猫は1年に2~3回出産し一度で5匹前後産まれます。
そうです…どんどん増えて行くんです。
野良猫が増えてしまうと…
・車に轢かれる等のロードキル多発
・縄張り争いによる喧嘩が増え負傷猫の増加
・頭数が増えることでゴミを漁る猫が増加
・マーキングが増える等の糞尿被害が多発
(不妊手術後は尿臭が軽減します)
様々な問題を引き起こす要因になります。
それらを防ぐための活動がTNR活動です。
中には不妊手術に対し否定的な方もいらっしゃいます。
「手術するなんて可哀想」
「1度は産ませてあげたい」
「人間の勝手で手術するなんて酷い」
そういった意見がある中で…野良猫として産まれた子猫の生存率をご存じでしょうか?
子猫が成猫になる確率は半数以下です。
幼いながら人知れず死んで行く子猫が圧倒的に多いのです。
免疫力の低い子猫は猫風邪にかかりやすく、お薬を飲めばすぐに治るようなただの猫風邪でも、もちろん病院に行けるはずもなく、目は目ヤニで塞がり失明、鼻水で嗅覚を失い、ご飯を食べることさえも出来なくなります。
末路は…体力も失い人知れず野ざらしで死待つのみ。
お母さん猫がどれだけ頑張っても半数以上の子猫が死んでしまう外の環境は猫にとって非常に過酷です。
それでも増えていくのが野良猫の驚異的な繁殖率の高さです。
少しでもより多くの不幸な野良猫が増えないように
増えすぎて地域の方から煙たがられないように
殺処分数を少しでも減らせるように
野良猫の繁殖を抑制するTNR活動こそが人間と野良猫がほど良い距離感を保ちながら共生・共存していけるベターな方法だと考えます。
様々なトラブルを防ぐためにTNR活動は必要です。
そして人間の勝手で強制的にTNRされた野良猫は子孫を残すことができない一代限りの命です。
そうしてしまったのは私たち人間です。
それでも懸命に生きようとしている野良猫たちにそっとご飯を置いていただけませんか?
温かく見守っていただけないでしょうか。
現在、各自治体では野良猫の不妊手術にかかる費用の一部を助成し、TNR活動の支援を行っております。
野良猫の繁殖等でお困りの場合、市役所または地元の保護団体等にお問い合わせください。
なお、大和郡山市につきましても野良猫の不妊手術において費用の一部補助がございます。
当団体が捕獲等のお手伝いをさせていただきますのでお問い合わせフォームまでご連絡いただけますと幸いです。
ご一読いただき、感謝いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
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