お盆の戸隠の混みかたは異常なの。

奥社も五時には人がいて

8時には渋滞が始まる。

奥社へ続く参道は人で真っ黒。

まるで原宿のようだと…

杉並木の神聖さは人の念でモヤが出来る。

手水舎の水は底をつき、それでも人が並ぶ。

その列に加え

本殿へ

九頭龍へ

社務所へと

長蛇の列が4本出来る奥社の敷地。

お客様は戸隠の土地に入ると

渋滞で二時間。

参道で往復二時間。

そして参拝だけに三時間。

MAXの混雑日はそれが普通。





私が女将さんだった頃、

そんな疲れきったお客様を

どれだけ癒すか

どれだけ疲れを安らげるか

出来ることをしていた。

店の者も戸隠の住人も想いはおなじ。

そして

森の木々や神様も同じ…

せっかく来てくれた方々をどれだけ

癒して帰すか自分の持つ力を注いでお迎えした。

それは

昔々の頃から…行場として厳しい修行をされる

行者さんへや

歩いて来た者をもてなす

ずっと

その歴史を続けてきた戸隠のもてなし。

ご先祖様もしてきたこと。

女将を離れ

その混雑ぶりを見ながら

ご先祖様の眠る戸隠の墓地にいった。



子供の頃から

繁忙期は仕事に触れてるのが当たり前で

お盆の真っ只中にこんな場所にいるなんてと

思いながら

目を閉じ

ご先祖様にご挨拶。

我が家の墓地からは

戸隠の中社のご先祖様のお墓がほぼ見える。

私は

産まれたときから

戸隠の住人のたくさんに面倒を見てもらって

来た幸せな人間だった(今思えば)


昔は今より忙しかった戸隠。

私の回りには常に両親ではない人が

私の面倒をみていてくれた。

とっかえひっかえたらい回しのように。


その時は淋しくて

いつも泣いてて村で有名になるほど

手を焼かせていた子供と言われる。

可哀想な気もする幼少期だけど

大人になると幸せな経験だと感謝できた。

私を育ててくれたのは

ほんとにたくさんの人なんだ。

戸隠の住人の中でも一番くらいに

たくさんのおじいちゃんやおばちゃん

おじちゃんやおばちゃんが

私の成長に携わってくれてた。



大人になっても私がその家で好きだった

豆やオヤキは頻繁に届けられるほど

私の好みまでみんなが知っていてくれる

なかなかある人生じゃない…



だから

この見渡すお墓すべてに

感謝をしなければいけない。

みんなが心配で不憫で

もうらしい(戸隠弁で可哀想)

おピちゃん(ピーピーよく泣くから名付けられた)は

我が家のご先祖様だけでなく

戸隠のご先祖様すべてに感謝をしてる。

だって

いつも特別なコハルでいれるよう

全力で守ってくれる。

いつもピーピー泣かないよう

分かりやすくサプライズを起こし笑わせる。

素晴らしい人の元へ導いてくれる。

コハルを幸せで満たしてくれる。

そんな中社のお墓に眠るご先祖様は

私にとっても大切なご先祖様。

このお盆。

父も母も含めてすべての戸隠民に

力を貸してあげてください❗

私が戸隠へのご恩返しは奥社の森だけでない。

戸隠のご先祖様へもなんだ。

だから

まだ帰らない。

故郷に錦を飾れないと帰れない…

だから写神を撮らせてもらいます。

そしてコハル

また行ってきます…