成人
全国に出没中の伊達直人氏。そのなかにひとり、肩長おじさんと名乗る匿名人物がいても、それはわたしではありません。ただ、その人とわたしは友達になれそうな気がする。
さて、本日はお日柄もよく…誰かわたしと結婚式をあげてください。わたしの将来性はジョジョ評価基準でE(超ニガテ)ですが、いま現在地味にそこそこの貯蓄がありますし、縁あって、こんな縁しかめぐってこないけど、けっこーな「生命保険」に加入しております。わたしとご結婚なされた方におかれましては、いざとなればわたしを…っておのれは新手の自殺志願者か。お相手の方はどなたでもかまいせん。と、こういうふうにいっても「今晩なにが食べたい?」「なんでもいい」との空問答の後のように、いざ物が提供されたときに双方が釈然としない結果になってしまう問題を内包しておりますゆえ、はなはだ不遜ではございますが、相互理解を育むため、いくつか条件の提示をばさせていただたいと思います。なに、たいして難しい条件じゃあありませんぜ。まず、美人。けっこーな美人。それから看護士資格を持ち末永くわたしを奉仕の気持ちで養生してくれる若い子、繰り返し申しましてはなはだ不遜ではございますが、以上の条件を要求させていただきます。わたしは主夫になりたい。主夫としてわたしはなかなかどうして、たいした働きをすることでしょう。なぜなら
わたしは学生時代に居酒屋の厨房でのアルバイト経験があるからです。その経験はわたしに主夫としての能力を与えてくれました。得意料理はポテトフライです。主に揚げ場担当だったもので。得意料理はポテトフライ。夜勤明けのくたびれた体にポテトフライと白飯をさあ食いねえと云わんばかりの自信あり気な表情で出します。結局、塩味があれば白飯など進むものです。居酒屋バイト二年の成果が得意料理はポテトフライ。そんな将来性Eのわたしですが、誰か嫁にこないか?。あ、ひとつ書き忘れていました。わたしはイケメンです。近所のおばあさん連中からのみ大変評判のイケメンです。
話がいささか脱線してしまいました。さて、本日は成人の日でございます。どうやら成人の日というのは、これは暦と時空の一大ミステリーですが、とうに二十歳を過ぎたわたしやうちのばあさま、またはうら若き女学生や野良猫やヤマカガシ、果ては元プッチモニの面々にも等しく毎年毎年成人の日はやってくるようで、わたしも無事か有事かは浅学のわたしにはわかりませんが、この日を迎えました。一体どうしてこのような事態になってしまうのか。時間が流れゆき過去は過ぎ去りなくなっていくものならば、成人の日は生涯において一度しかやってこないのではないでしょうか。わたしにはよくわかりません。しかし毎年毎年成人の日はやってきて、しょうがないからわたしは毎年毎年成人の日を迎える度に成人式の会場であばれなくちゃあなりません。一体全体この事態はどういったことでしょう。ひょっとして、わたしは毎年同じ一年を過ごしているのでしょうか。なるほどよくよく考えてみると確かに、最近毎年毎年同じような一年を送っているような。毎年毎年同じイベントを毎年毎年同じように過ごしているような。ああ、しかし、わたしにはよくわからないのです。
ところでプッチモニといえば、話は少々わたしの若いころに外れますが、わたしもまだ若く、日々の生活の空気に溢れる自信と野望が満ち満ちていたころ、恋という字を辞書でひいたことがあります。ま、ただそれだけのことですが。
成人の日ということで、急にめんどくさくなったしなんか生きてるのが不思議に思えてきたので簡潔に物事を述べさせてもらいますと、わたしは西新井大師に足を運んだのです。その目的は初詣とかなんとかいう高尚なものではなく、振り袖ウーマンを目に焼き付けたい。振り袖ウーマンを目に焼き付けたい。あわよくば看護学校卒業見込みの真面目な振り袖ウーマンを見つけたい。そして彼女がチョコバナナをそのたわわにふくれた唇にあてがう瞬間を写メり、寺の境内にはあまりにつかわしくない男たちにその所業を見咎められたわたしは彼らにボコられたい。ボコられたいのかよ。ボコられた挙げ句に寒空の下、身ぐるみはがされ、参道の真ん中で磔刑に処されるのです。寺の境内で磔刑の憂き目にあうのです。わたしはただ主夫になりたかっただけなのに。わたしはただ末永くわたしを奉仕の気持ちで養生してくれる働き者のかわいい子と結婚して安寧の主夫生活をおくりたかっただけなのに。わたしのどこがいけない。人生はたった一度しかないのだ。他人の人生に文句を言う資格など基本的に誰も持っていないはずだ。しかし、次々と訪れ来る参拝客が帰りしなに、賽銭箱に小銭
を投げ入れたその手で磔にされているわたしにつぶてを投げてきます。わたしのためだとつぶての雨を降らせます。わたしはあなたたちが憎い。ひきこもりめ。あなたたちなどただのひきこもりじゃないか。社会的にはどうかしらないが人生においてはただのひきこもりじゃないか。主夫になろうとするわたしと寄らば大樹の陰のあなたたちとで、なにがどう違うというのか。なぜあなたたちはわたしにつぶてをほおるのか。皆がほおるからほおっているんだろう。わたしはわたしに石を投げた初めのひとりを憎まない。しかし、わたしはあなたたちを憎む。アイヘイトユー。ああつぶてが降る。わたしのためだと石が降る。痛い。寒い。痛い。そんなときでした。フードをかぶった男が飛び交うつぶてを気にもせず、わたしの足下にまでやってきたのです。そして彼は言ったのです。
「君、この横手焼きそば、…食うかい?。なんちゃって」
食うかい…………空海…………そんな変態同志の洒落たシャレを最後に、わたしは……………
はあ、つまんねえつまんねえ(!!)。
上記の話とはまったく関係ないけど、さっきとても儲かりそうなスキームを思いつきました。とても儲かりそうでほんとは秘密にしておきたいのですが、わたしの好意でざっくりとだけ説明させていただきましょう。
まず大きな金庫を金持ちでアナログな人に売ります。そしてのちに貴重品がたんまり入ったその金庫をあらかじめ仕掛けておいた仕掛けで破ります。逃げます。
以上です。普通の金儲けできない人は、金庫を売ったら売りっぱなしというとんでもない損と無駄をしていることに気がついてないのです。いいですか、金庫を売ったらちゃんと破りましょう。いいですか、相手から金をひき出したいときは、こちらからパイを作る必要があるのです。たとえば、ひとつひとつ何かを探すより何かが勝手に一ヶ所に集まるってスキームを作る、用意する方が効率が良いことはこれ、虫取りをしてる田舎の小僧でも知っていることです。集まるといっても、たとえば100円と10万円の値段がする二つのストラップがあるとする。すると100円のものには100円なりの客がつき、10万円のものには10万円なりの客がつくんです。これを利用しない手はないのですよ。
はあ、つまんないつまんない。じゃあさようなら。
