波止場でタンゴ | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

波止場でタンゴ

生きているのが辛いじゃなくて
日々の生活イヤなだけだった
それに気付いた男がひとり
自分自身に裏切られ、もう

ひとしきり愛をうたった恋も
悲しみの声に裏打ちされても
興味ないよなつかの間の日々
この世の夢にうつつをぬかし
森羅万象悉く、ああ

波打ち際を歩く、闇夜に紛れて
ハーバーライトは照らす、月明かり割いて
赤いドレスの若い女が妖艶に
ライトに照らされ踊る、タンゴのリズムで

同じ夢なら踊らにゃ

ステージ、むき出し輝くコンクリート
光のサークルはみ出さず受け止める
今宵はふたりで踊り狂いましょう
ハーバーライトはふたりを照らし続ける

自在の神様が地獄で楽しげに踊ってる。ひとしきりの欲を背にして生きなきゃならない決まりはないと。三千世界の烏を殺し、主と朝寝がしてみたいと。爛々ときらめくミラーボール、アクリル模様の波しぶき、沈めよう人生を、果てしなき夢を見て、果てしなき空しさを垣間見たなら、そして興味ないよなこの世の中にあり人知れずハーバーを照らし輝く光の帯を見たなら

いつかみた夢踊らにゃマリーナ

ステージ、刹那に輝くコンクリート
光のサークルはみ出さず受け止める
水平線から段々陽が昇り
ハーバーライトはその役目を終えた
女は消えた。男は、ああ


終わり。なぜかいつもより恥ずかしい。