微笑シリーズ。歯医者さんみがき
「おれやっぱダメだなあ、歯医者ってどうしても苦手。ここ初めてだしなあ、不安だわ」
『次の方どうぞ』
「あ、呼ばれた。ふぅ」
『どうしました?』
「うわ、顔真っ赤じゃねえか、酔ってんじゃねえの?」
『何か?』
「あ、いや、なにも……………ちらっ」
『…私の顔に何か?』
「はあ、あの…お酒でも飲んでいらっ」
『はっはっはっ』
「え?」
『はっはっはっはっはっ』
「あの………」
『で、どうされました?』
「で、じゃないでしょよ!解決されないの!?酔っ払い疑惑解決されないの!?」
『ああ、さっきちょっと一杯』
「飲んだのかよ!あっさり認めやがって!」
『認めたくないことなら聞くのはどうかな』
「うるせえ!なんだあんた!ただでさえ歯医者苦手なのに!おれ帰る!」
『大丈夫ですよ?』
「大丈夫じゃねえよ!ダメだろ!細かい手先の作業に支障出ることうけあいだろ!いやだよ!」
『大丈夫ですって』
「だから大丈夫じゃねえだろ!酔っ払いなんだろあんた!」
『はっはっはっ、先生は酔っ払いじゃありませんよ』
「ええ!?」
『先生、酒は一滴も飲んじゃいません。大体先生は典型的な下戸ですからね。一滴でも飲んだら倒れちゃう』
「んなこと言われてもあんたいましがた、さっきちょっと一杯っつったろ!」
『ああ、さっきちょっと一杯ね』
「だろ!?」
『いやいや、ほらね、さっきの患者さんちょっと歯医者が苦手な方でしてね、はっはっはっ』
「笑うなよ!歯医者って怖いもんなんだよ!」
『いやいや、あまりにその患者さんが怖がるもんで。そのくせそいつ永久歯全部虫歯で、はっはっはっ』
「そこまで治療しないってすごい歯医者嫌いだったんだなそいつ。って笑うなって!」
『いやいや、どうも。その治療中ですね。ちょっとガスを使ったんですよ』
「ガス?…ガスってあの笑気ガスのこと?さくらももこのエッセイでおなじみの笑気ガスのこと?」
『そうそうそれですよ。はっはっはっ』
「でもそれ患者さんに使ったんだろ?」
『それがですね、ちょっとこちらの手違いで漏れちゃいまして、先生一杯、いっぱい吸っちゃったんですねぇはっはっはっ』
「だからさっきからそんなに笑うのあんた!?つうかいっぱい吸っちゃったの!?」
『もういっぱい、いっぱい、いぃっぱい吸っちゃって。はっはっはっ』
「酒で酔ってんじゃないのは結構だけど、つうかそれしらふの状態でちょっとした医療ミスしてるよね!?」
『あなたお名前は?』
「あ、田な」
『田中さんですけど』
「ですけどってどういうことだよ!知ってんなら聞くな!」
『はっはっはっ』
「笑ってんじゃねえよ!」
『すいませんわざとじゃないんですけど、無性に楽しくて』
「ハッピーか!笑気ガスいっぱい吸っちゃったもんな!おれ帰る!」
『ちょっと田中さん、あなたね。えっ田中さん?田中?田中ってあんた!?はっはっはっ』
「なんなんだよ!笑うっつうか馬鹿にしてんだろ!」
『いやすいません。田中って名字のやつクラスにいたななんて思い出しちゃって』
「いるよ!田中ならいるよ!クラスにひとりは大体いるよ!普通にいるわ!いちいち笑うもんじゃねえだろ!」
『田中さん、帰るってあなたね、酒を一杯ひっかけた歯医者と、笑気ガスを目一杯吸い込んだ歯医者、信用に値するのはどっちかね?』
「どっちも信用に値しねえよ!」
『そりゃそうだ!はっはっはっ』
「ダメだこいつ」
『まあまあ、田中さん、今田中さんの歯を私が診ないと、あんたもっと苦しむことになるよ?歯ぁ痛いんでしょ?』
「痛いよ!痛いから来てんだよ!」
『先生なら治してあげられるよ?』
「だろうけど!普通そうだろうけど!そこにでっかい疑問符ついちゃったから今の事態なんだろが!」
『まあまあ、田中さんもあれだ、さっきの患者さんと同じく、歯医者嫌いな口だ』
「そうだよ」
『歯を削られるのがいやな口だ』
「そうだよ」
『口の中に鋭利なもの突っ込まれるの嫌いな口だ』
「だからそうだよ。おれ帰るから」
『どの口で言ってんだ!歯医者だけに!?はっはっはっ』
「別のとこで診てもらうわ」
『まあまあ、歯を診てみるぐらいいいでしょ?歯を見せるぐらいいいんじゃないかな?あれよ?別のとこに行くとしても先生の診断があるとなしじゃ大違いよ?』
「…………」
『見るぐらいあんた、いいでしょ。まあちょっと君の歯の具合を見せてご覧なさいな』
「……まあ見るぐらいなら」
『でしょ?じゃあほら、そこに座って』
「…はい」
『どこが痛いのかな?』
「ええ、奥歯が、虫歯だと思うんですけど」
『それをあんた、それを決めるのはあんたじゃないからねー、それを決めるのは先生ですからねー、素人が口出しすることじゃないですよー、素人が口を挟む余地ないですよー、患者はおとなしくガムでも噛んでりゃいいんですよー、それをあんたに決められたら先生商売あがったりですよー』
「…すいません」
『全く、それをあんたに決められたら先生商売あがったりですよー、商売あがったりさがったりで願ったり叶ったりですよー』
「もう!うるせえよ耳元で!わけわかんねえし!」
『あらあら』
「あらあらじゃねえよ!」
『じゃあちょっと口あけてね』
「…はい」
『どれどれ、くっさ!』
「おい!」
『どれ、くっさ!』
「おい!やめろ!そんなこと患者に言うな!」
『いやしかしこれは、くっさ!』
「やめて!傷つくからやめて!」
『くっさ!くっさ!はっはっはっ』
「…診るんなら早くしてくれる?」
『はいはいどうも、もっと口あけて』
「ふぁい」
『もっともっと』
「ふぁい」
『ダメだよもっともっと口あけて、奥歯なんだから』
「かゃい」
『もっとだよ。もう口裂け女ぐらいの勢いであけて、つうか口裂いて』
「おい!できるか!変な声出したところがマックスだよ!」
『そう?じゃあちょっとはさみで切っちゃいましょうね』
「馬鹿なこと言ってんじゃねえ!」
『冗談!はっはっはっ』
「…早くして」
『今の心境はまさしく、まな板の上の鯛ってところですか』
「早くしろよ!」
『はいはい、…ああこりゃまあ、こりゃちょっとひどいな。よくもまあこんなんなるまでほっぽとけたもんだ。疑うね。先生田中さんの精神疑うってますよ。今疑ってますよ。あんたの精神疑いながら口の中見てますよ』
「うるさい!うるさいよ!いちいち言わなくていいから!……で、どうなんですか?」
『え?』
「え?じゃねえだろ!おれの虫歯はどんな具合なんですか!」
『…………』
「…先生?」
『あのね田中さん』
「は、はい」
『先生いつ虫歯って言った?いつ虫歯って言ったかな?いつ虫歯って診断したかな?勝手にあなた、勝手にあなたに決められちゃったら先生商売あがったり』
「すいませんでした!びくついて損した気分だけが残ったよ!じゃあ先生、おれの歯はどうなってるんですか?」
『これは虫歯ですね』
「…………」
『田中さん、こりゃちょっとひどいよ。痛かったでしょ?』
「ええ、痛いです」
『うんうん、そうでしょうそうでしょう。こりゃあんた言うなれば口の中で虫歯菌が大戦争してるようなもんですよ』
「ああ、明日誕生日だというのに虫歯が痛い子供の歌ありましたね。だけど僕は虫歯が痛い明日になったら治るかな♪鏡の前で口をあけたら♪虫歯の虫が大戦争♪」
『あなたは♪もう駄目だ♪』
「おい!落ち込んじゃうだろ!」
『僕はもう駄目だってすごい歌詞ですよね』
「え?ええそうですね」
『でも、先生はそんなこの世の終わりみたいな精神の持ち主を救うことができる歯医者さんです』
「はあ、まあそうですからね」
『田中さん、この虫歯、今治しちゃいましょう』
「えっ、いや駄目だ!それは駄目だ!今治したいけどあんたじゃ駄目だ!」
『いいからいいから』
「よくないよ!見るだけって約束だろ!」
『何?先生のこと疑ってんの?』
「その通りだよ!」
『言わせてもらうけど先生は君の精神を疑ってますからね』
「聞いたよ!ちょっとやめて!」
『今治さないと田中さん!明日の誕生日ケーキ食べれませんよ!』
「おれ明日誕生日じゃねえよ!」
『今治さないと大変ですよこれは!今田中さんの口の中では虫歯菌がセックスしてるんですよ!』
「増殖中とかの言葉を用いてくんねえかな!気持ち悪いよ!とにかくやめて!」
『ああ、怖いんだ』
「当たり前だろ!」
『ほらほら、そんなこと言うと、笑気しちゃいましょうね』
「え!?うわっやめろ!吸わすな!やめろ!ぐわあ」
『笑気しちゃいましょうね。不安な子は笑気笑気しちゃいましょうね。ランラランラン♪笑気笑気♪愉快な笑気♪笑気で正気♪保ってられたらあなたはニョッキ♪』
「ニョッキっておま…………でへへ」
『田中さーん、聞こえますか?』
「…先生、先生の名前はなんて言いますか?」
『先生?先生は高は』
「高橋ですけど!なはははは」
『…よし、じゃあ田中さん。治しちゃいましょうね。お口痛い痛いをきれいきれいしましょうね』
「なはははは」
『もう抜いちゃいましょうね。麻酔なしで抜いちゃいましょうね』
「麻酔いらねえってあんた!まあいっか!!なはははは」
『さてと』
ぷしゅー
『げっ、しまった!また漏れてる!しまったあぁ…………はっはっはっ』
「なはははは」
『はっはっはっ』
「なはははは」
『はっはっはっ、もうね、もういっそのこと健康な歯も全部抜いちゃいましょうね!そしたらもう二度と歯を削られることなくなりますから!』
「そりゃそうだ!なはははは。ぎゃあああああ!!」
終わり。なんか違う。前の微笑シリーズがあまりに気に食わないから連投したが、なんか違う。
『次の方どうぞ』
「あ、呼ばれた。ふぅ」
『どうしました?』
「うわ、顔真っ赤じゃねえか、酔ってんじゃねえの?」
『何か?』
「あ、いや、なにも……………ちらっ」
『…私の顔に何か?』
「はあ、あの…お酒でも飲んでいらっ」
『はっはっはっ』
「え?」
『はっはっはっはっはっ』
「あの………」
『で、どうされました?』
「で、じゃないでしょよ!解決されないの!?酔っ払い疑惑解決されないの!?」
『ああ、さっきちょっと一杯』
「飲んだのかよ!あっさり認めやがって!」
『認めたくないことなら聞くのはどうかな』
「うるせえ!なんだあんた!ただでさえ歯医者苦手なのに!おれ帰る!」
『大丈夫ですよ?』
「大丈夫じゃねえよ!ダメだろ!細かい手先の作業に支障出ることうけあいだろ!いやだよ!」
『大丈夫ですって』
「だから大丈夫じゃねえだろ!酔っ払いなんだろあんた!」
『はっはっはっ、先生は酔っ払いじゃありませんよ』
「ええ!?」
『先生、酒は一滴も飲んじゃいません。大体先生は典型的な下戸ですからね。一滴でも飲んだら倒れちゃう』
「んなこと言われてもあんたいましがた、さっきちょっと一杯っつったろ!」
『ああ、さっきちょっと一杯ね』
「だろ!?」
『いやいや、ほらね、さっきの患者さんちょっと歯医者が苦手な方でしてね、はっはっはっ』
「笑うなよ!歯医者って怖いもんなんだよ!」
『いやいや、あまりにその患者さんが怖がるもんで。そのくせそいつ永久歯全部虫歯で、はっはっはっ』
「そこまで治療しないってすごい歯医者嫌いだったんだなそいつ。って笑うなって!」
『いやいや、どうも。その治療中ですね。ちょっとガスを使ったんですよ』
「ガス?…ガスってあの笑気ガスのこと?さくらももこのエッセイでおなじみの笑気ガスのこと?」
『そうそうそれですよ。はっはっはっ』
「でもそれ患者さんに使ったんだろ?」
『それがですね、ちょっとこちらの手違いで漏れちゃいまして、先生一杯、いっぱい吸っちゃったんですねぇはっはっはっ』
「だからさっきからそんなに笑うのあんた!?つうかいっぱい吸っちゃったの!?」
『もういっぱい、いっぱい、いぃっぱい吸っちゃって。はっはっはっ』
「酒で酔ってんじゃないのは結構だけど、つうかそれしらふの状態でちょっとした医療ミスしてるよね!?」
『あなたお名前は?』
「あ、田な」
『田中さんですけど』
「ですけどってどういうことだよ!知ってんなら聞くな!」
『はっはっはっ』
「笑ってんじゃねえよ!」
『すいませんわざとじゃないんですけど、無性に楽しくて』
「ハッピーか!笑気ガスいっぱい吸っちゃったもんな!おれ帰る!」
『ちょっと田中さん、あなたね。えっ田中さん?田中?田中ってあんた!?はっはっはっ』
「なんなんだよ!笑うっつうか馬鹿にしてんだろ!」
『いやすいません。田中って名字のやつクラスにいたななんて思い出しちゃって』
「いるよ!田中ならいるよ!クラスにひとりは大体いるよ!普通にいるわ!いちいち笑うもんじゃねえだろ!」
『田中さん、帰るってあなたね、酒を一杯ひっかけた歯医者と、笑気ガスを目一杯吸い込んだ歯医者、信用に値するのはどっちかね?』
「どっちも信用に値しねえよ!」
『そりゃそうだ!はっはっはっ』
「ダメだこいつ」
『まあまあ、田中さん、今田中さんの歯を私が診ないと、あんたもっと苦しむことになるよ?歯ぁ痛いんでしょ?』
「痛いよ!痛いから来てんだよ!」
『先生なら治してあげられるよ?』
「だろうけど!普通そうだろうけど!そこにでっかい疑問符ついちゃったから今の事態なんだろが!」
『まあまあ、田中さんもあれだ、さっきの患者さんと同じく、歯医者嫌いな口だ』
「そうだよ」
『歯を削られるのがいやな口だ』
「そうだよ」
『口の中に鋭利なもの突っ込まれるの嫌いな口だ』
「だからそうだよ。おれ帰るから」
『どの口で言ってんだ!歯医者だけに!?はっはっはっ』
「別のとこで診てもらうわ」
『まあまあ、歯を診てみるぐらいいいでしょ?歯を見せるぐらいいいんじゃないかな?あれよ?別のとこに行くとしても先生の診断があるとなしじゃ大違いよ?』
「…………」
『見るぐらいあんた、いいでしょ。まあちょっと君の歯の具合を見せてご覧なさいな』
「……まあ見るぐらいなら」
『でしょ?じゃあほら、そこに座って』
「…はい」
『どこが痛いのかな?』
「ええ、奥歯が、虫歯だと思うんですけど」
『それをあんた、それを決めるのはあんたじゃないからねー、それを決めるのは先生ですからねー、素人が口出しすることじゃないですよー、素人が口を挟む余地ないですよー、患者はおとなしくガムでも噛んでりゃいいんですよー、それをあんたに決められたら先生商売あがったりですよー』
「…すいません」
『全く、それをあんたに決められたら先生商売あがったりですよー、商売あがったりさがったりで願ったり叶ったりですよー』
「もう!うるせえよ耳元で!わけわかんねえし!」
『あらあら』
「あらあらじゃねえよ!」
『じゃあちょっと口あけてね』
「…はい」
『どれどれ、くっさ!』
「おい!」
『どれ、くっさ!』
「おい!やめろ!そんなこと患者に言うな!」
『いやしかしこれは、くっさ!』
「やめて!傷つくからやめて!」
『くっさ!くっさ!はっはっはっ』
「…診るんなら早くしてくれる?」
『はいはいどうも、もっと口あけて』
「ふぁい」
『もっともっと』
「ふぁい」
『ダメだよもっともっと口あけて、奥歯なんだから』
「かゃい」
『もっとだよ。もう口裂け女ぐらいの勢いであけて、つうか口裂いて』
「おい!できるか!変な声出したところがマックスだよ!」
『そう?じゃあちょっとはさみで切っちゃいましょうね』
「馬鹿なこと言ってんじゃねえ!」
『冗談!はっはっはっ』
「…早くして」
『今の心境はまさしく、まな板の上の鯛ってところですか』
「早くしろよ!」
『はいはい、…ああこりゃまあ、こりゃちょっとひどいな。よくもまあこんなんなるまでほっぽとけたもんだ。疑うね。先生田中さんの精神疑うってますよ。今疑ってますよ。あんたの精神疑いながら口の中見てますよ』
「うるさい!うるさいよ!いちいち言わなくていいから!……で、どうなんですか?」
『え?』
「え?じゃねえだろ!おれの虫歯はどんな具合なんですか!」
『…………』
「…先生?」
『あのね田中さん』
「は、はい」
『先生いつ虫歯って言った?いつ虫歯って言ったかな?いつ虫歯って診断したかな?勝手にあなた、勝手にあなたに決められちゃったら先生商売あがったり』
「すいませんでした!びくついて損した気分だけが残ったよ!じゃあ先生、おれの歯はどうなってるんですか?」
『これは虫歯ですね』
「…………」
『田中さん、こりゃちょっとひどいよ。痛かったでしょ?』
「ええ、痛いです」
『うんうん、そうでしょうそうでしょう。こりゃあんた言うなれば口の中で虫歯菌が大戦争してるようなもんですよ』
「ああ、明日誕生日だというのに虫歯が痛い子供の歌ありましたね。だけど僕は虫歯が痛い明日になったら治るかな♪鏡の前で口をあけたら♪虫歯の虫が大戦争♪」
『あなたは♪もう駄目だ♪』
「おい!落ち込んじゃうだろ!」
『僕はもう駄目だってすごい歌詞ですよね』
「え?ええそうですね」
『でも、先生はそんなこの世の終わりみたいな精神の持ち主を救うことができる歯医者さんです』
「はあ、まあそうですからね」
『田中さん、この虫歯、今治しちゃいましょう』
「えっ、いや駄目だ!それは駄目だ!今治したいけどあんたじゃ駄目だ!」
『いいからいいから』
「よくないよ!見るだけって約束だろ!」
『何?先生のこと疑ってんの?』
「その通りだよ!」
『言わせてもらうけど先生は君の精神を疑ってますからね』
「聞いたよ!ちょっとやめて!」
『今治さないと田中さん!明日の誕生日ケーキ食べれませんよ!』
「おれ明日誕生日じゃねえよ!」
『今治さないと大変ですよこれは!今田中さんの口の中では虫歯菌がセックスしてるんですよ!』
「増殖中とかの言葉を用いてくんねえかな!気持ち悪いよ!とにかくやめて!」
『ああ、怖いんだ』
「当たり前だろ!」
『ほらほら、そんなこと言うと、笑気しちゃいましょうね』
「え!?うわっやめろ!吸わすな!やめろ!ぐわあ」
『笑気しちゃいましょうね。不安な子は笑気笑気しちゃいましょうね。ランラランラン♪笑気笑気♪愉快な笑気♪笑気で正気♪保ってられたらあなたはニョッキ♪』
「ニョッキっておま…………でへへ」
『田中さーん、聞こえますか?』
「…先生、先生の名前はなんて言いますか?」
『先生?先生は高は』
「高橋ですけど!なはははは」
『…よし、じゃあ田中さん。治しちゃいましょうね。お口痛い痛いをきれいきれいしましょうね』
「なはははは」
『もう抜いちゃいましょうね。麻酔なしで抜いちゃいましょうね』
「麻酔いらねえってあんた!まあいっか!!なはははは」
『さてと』
ぷしゅー
『げっ、しまった!また漏れてる!しまったあぁ…………はっはっはっ』
「なはははは」
『はっはっはっ』
「なはははは」
『はっはっはっ、もうね、もういっそのこと健康な歯も全部抜いちゃいましょうね!そしたらもう二度と歯を削られることなくなりますから!』
「そりゃそうだ!なはははは。ぎゃあああああ!!」
終わり。なんか違う。前の微笑シリーズがあまりに気に食わないから連投したが、なんか違う。