あいーん!(2)
「…どうぞ」
二「なんだこの得体の知れぬオーラを発している土鍋は…闇鍋どころか暗黒鍋だろ」
「(ううっ)」
「まあまあ、せっかく作ってくれたんだから」
「(月島さん…)」
「あれ?あのふたりは?」
二「いるだろ」
「じゃあ呼んでくるからちょっと待っててね」
「(ふたり!?まさか、まさか、ゴリョーシン!?忘れてた!あたいその存在忘れてた!まず真っ先に挨拶せにゃあならん存在だろお!!)」
二「…………」
「(つうかこいつとふたりきりって空気悪いな)……………あの、味は大丈夫ですから。はは…」
二「………」
無視。
「…………(もっさりイケメンがああぁ!)」
「お待たせ」
二「遅えーよ!!」
「は、初めましてわたくし幸一さん(きゃっ幸一さんだってうふふ)と同じ会社で働く谷塚ほまきと申します!(がばっ)」
?「…………」
「(ええ!?なんで無視ぃ!?)」
「ああ谷塚くん、おれの妹と弟だよ」
「えっ(見上げる)」
「うん、こっちが次男の幸二でしょ。そしてこっちが長女のさつき。こいつが三男の幸三」
「ど、どうも初めまして(このふたりももっさいくせに美形!磨けば光るダイアの原石だわ)」
さ「……ビッチ臭ぇ」
「へ?(ビッチって言ったかしらこの小娘。ちらり)」
三「………ふっ」
お前も鼻笑い族かあ!!
「へ、へえ、月島さんって4人兄弟なんですね。なんか意外ですぅ(あらゆる意味でな!)」
「よく言われるよ」
「は、はあ……みなさんの年齢って、みなさん歳はどのくらい離れてるんですか?」
弟達一同(以下一同)「(ぴくり)」
「(うっ、なんなのそのリアクションは…)」
「えっと、おれが32だから、幸二が26だよね」
二「…………ふっ」
「(26!!年上じゃない!でもよく考えれば月島さんの弟さんですもんね)」
「で、さつきが22か」
さ「…………」
「(こいつ年下じゃねえか!!なにいきなり人をビッチ呼ばわりしてんだよ!)」
そもそも初対面の人に向かってビッチ呼ばわりしないものだが。
「えっと、幸三が今15か」
三「…………」
「へ、へえ(ああ、わたしが聞いたのにうまい返しが見つからない。なんたる不覚)」
三「…いっちゃん(幸一)、そんで、頼んどいたDVDは借りてきたのか?」
「うん?ああ、彼女を運ぶので精一杯だったから。悪いな」
三「(きっ!)」
「うっ(睨んでる、ひえぇ、完全にお前のせいで扱いだあ)す、すみません、はい」
さ「ところで、なにこのボケた魔女が煮込んだようなグロテスクな鍋は」
「(ボケた魔女…グロテスク…)」
「これはありがたいことに谷塚くんが作ってくれたんだよ」
「(ありがたいだなんてそんなことないですよぉ)」
さ「…ふん、ビッチが欲望丸出しでてめえの○○なんか入れてねえだろうな」
どん引き。
「(○○ってあんた…)」
一同「ケラケラケラケラ」
「(なんなのこの兄弟……)は、ははは(なんで笑ったわたし)、なるほど、こ、幸二さんはお仕事何されてるんですか?」
二「………働いたら負けだろ」
「(ニート!!いや薄々そんな感じはしてたけど……しまった、話題チェンジ)はは、さつきさんは…」
さ「………なんだよ。こっち見るな」
「さつきも働いてないよね。ははは」
「(それ笑いごとなの!?)………(ちらり)幸三くんは高校生かしら」
「あれ?そういや幸三はちゃんと高校に退学届出したか?」
三「出したようるせえなあ」
「退…学…?(じゃあ今は無職…ニート……兄以外ニート……)」
兄以外ニート、兄以外ニート、兄(A)以外(I)ニート(N)…A…I…N…A!I!N!
「あ、あ、あ、あいーん(AIーN)!!!」
?????
「(はっ!しまったついわけのわからぬことを口走ってしまった!!)」
なんじゃそりゃ。
………………。
「(ど、どうしよう……)」
………………。
「…………あいーん(カクカク)。…なんちゃって…………」
………………。
「よし、じゃあ、いただこうか」
「(月島さんなにが“よし”なんですか!?わたしの“いただきまーす”はあいーんじゃないんですけどおおぉ!!)」
弟妹一同「…………」
チーン。
一同「お前から食えよ」
「(毒見役!?)で、では、いただきます。もぐもぐ。うん、おいしい!…ですよ、はい」
「あ、ほんとだ。見た目よりうまい」
「(月島さんも怪しんでたのね…)」
当たり前だ。
二「ほんとかよ。(ぱくっ)…………鍋って偉大なんだな」
「(調理法が評価された!!)」
ぱくぱくもぐもぐ。
「(会話…何か会話をしなきゃ…)あの、先程4人兄弟が意外だとよく言われると仰ってましたが、それってやっぱり家に連れてきた彼女さんから言われたりなんかして(ああ、この手の思考しか浮かばないぃ)」
「うーん、彼女というか、以前うちに何人か会社の若い子が入れ替わり立ち替わり来たことがあってさ」
「(あ!あの時のことだわきっと)」
「みんなそう言ってたね」
「(やっぱり“意外”よね。月島さんの兄弟がこんなだってのは)…………その後、その人たちとは…(なに訊いちゃってんのわたし!!)」
「いやあ、それがさ、なぜかみんな“わたしには耐えられない”って言って会社辞めちゃったんだよね」
「(??…はっ)」
一同「(ニヤリ)」
「(おまえらの仕業かあ!!なにをしたんだおまえら!!)」
「会社で何かイヤなことでもあったのかなあ、セクハラとか」
「(月島さんもどっかおかしいことに気がつきましたああぁ!!しかしなぜこいつらは兄の恋路の邪魔を…はっ、兄に恋人ができる→結婚する→子供ができる→兄から得られる金が激減する→食わせてもらえなくなる→現在のサルタンのような生活の終焉。チーン。なにこの悪魔の方程式!!ちらり)」
一同「(ニヤリ)」
うわぁ…。
「どうかした?(ニコッ)」
「(ううう、でもかっこいい。恋心が止められないぃぃ。な、なにか、会話、会話を…キョロキョロ…うん?)あの、あそこにある写真って(若い美形男女)…」
「うん?ああ、あの写真。あれは若い頃のお袋と親父の写真だよ。あ!」
「え?」
「しまった忘れてた!写真見て思い出したよ。谷塚くん、悪いけどもう一膳用意してくれるかな」
「はあ………はっ(写真を見て思い出したよってまさか)、あの、ご両親のほうは(そうだ!あのふたりのせいでご両親のことすっかり忘れてたわ!!だけどこれって)」
一同「(ぴくり)」
「(ひえぇ)」
「ああ、そうだなあ、もう10年になるのか」
「あ、やっぱり。いやいや、すみません失礼なことをきいてしまって(テキパキ)」
「え?」
「申し訳ありませんでした。(よく見れば写真の横にも“鈴”が置いてあるじゃない!気がつけバカわたし!)………(ナンマイダー)チーン」
「えっ、いや、谷塚くん、そうじゃないよ!」
「へ?(何か御仏前に供える作法でもあったかしら?)」
「うちにそんな習慣ないよ」
「え?」
「そのご飯はオヤジ用だよ。よっ、と、じゃあ運んでくるからちょっと待っててね」
「え?ど、どこへ?」
「え?ああ、親父の部屋だけど」
「は?」
「親父はひきこもりだからね!ははは」
「???…あの、生きていらっしゃるのですか?お父さま…は?」
さ「ま、あんなカスはもはや死んでるも同然だろ。ひきこもりなんて。身内の恥よ」
二と三「そりゃそうだ」
「(おまえらが言うかぁ!?イケメンに生んでくれた親に少しは感謝しろよ!おまえらからイケメン要素とったらただのニートだぞ!)」
今もただのニートです。
「まあまあ、親父も好きでやってんだから」
「(なにそれ超甘い!!仏様かお前はぁ!!)…あ、あのお父さまはご在宅で?」
「うん」
「では、お母さまは?」
二「あの女はほんとにいねえ」
「あ…(そっちはほんとなんだ…」
待てよ。わたしが月島さんと結婚を前提にお付き合いを始めるにあたり(妄想)、やはり相手の父親と挨拶を交わすのが一般常識ではなかろか?どうやら家族仲は良好(?)なようだし、家まで来て挨拶もせずに帰るなんて、それはゆくゆくわたしたちの結婚(妄想)の障害になるのでは?障害になるのでは…障害になるのでは…なるのでは…なるのでは…なるのでは………………チーン。
「月島さん!!わたしが!!わたしがお父さまのところまでお運びします!!」
全員「(ドーン)」
「任せてください!!こう見えてわたし!英検二級を持ってます!!」
ひきこもりは外国の人ではない。
「いや、それはまずい。おれにも何が起こるかわからない!」
二「おれたちだって10年は親父の顔見てねえんだぞ」
さ「悪いことは言わないよ!やめときな!」
三「やべえ…やべえぜこれは」
なんだこれ…。
「……うわあああああ!!(ドタドタドタドタ)」
引くに引けなくなったパターン。二階に一直線。
三「逃げたぞ!!追え!!」
山狩りか!!
ほまき以外全員「ぎゃっ」
勢いよく扉で団子になって動けないパターン。ありえねー。
「はあはあ」
ゴゴゴゴゴゴゴ
「(なにこのまがまがしいオーラを放つ扉は!!きっとここだわ。間違いない!!)」
その頃
三「にっちゃんの足が邪魔なんだよ」
二「お前の腕がそんなとこにあるからだろ」
やいのやいの。
ゴゴゴゴゴゴゴ
「(ゴクリ)あ、あのお!お夕食をお持ちいたしましたぁ!!」
…………………
「(逃げちゃダメよほまき!!)」
カチャカチャ、ガチャリ
「(開いてる!!)」
そーっ
「お、お邪魔、しまーす」
二「待てえ!!」
抜け出せた模様。
「(やばい!!)」
追われる者の心理。
「ええーい!!」
ガチャ、ドン!!
もわわわーん
「え?」
一同「しまったあああ!!」
………………。
「(なんなの!?ばっちり目が合っちゃってるけど、この“美少年”は!?)」
二「親父…」
「え?」
二「親父が…親父が…」
全員「親父がまた若返ってる!!」
「…えええええ!?なにそれえぇ!!」
さ「どう見ても小学生じゃない…」
三「う、動くのか?おれ物心ついてから現物を見るのは初めてだぜ…」
「昨日のめしは食った跡があるから死んじゃいないだろう」
冷静?冷徹?
父「…………」
…………………ゴクリ。
父「……………カッ(目を見開いた)」
「ひいぃ」
父「…オオ…オオオ…」
「(な、なに?一体なにが起こるの…)」
父「お前は…」
「(ひいい)」
父「………やよいしゃん(妻の名前)」
一同「だけどボケてるぅ(縦線ざー)」
「?」
続
二「なんだこの得体の知れぬオーラを発している土鍋は…闇鍋どころか暗黒鍋だろ」
「(ううっ)」
「まあまあ、せっかく作ってくれたんだから」
「(月島さん…)」
「あれ?あのふたりは?」
二「いるだろ」
「じゃあ呼んでくるからちょっと待っててね」
「(ふたり!?まさか、まさか、ゴリョーシン!?忘れてた!あたいその存在忘れてた!まず真っ先に挨拶せにゃあならん存在だろお!!)」
二「…………」
「(つうかこいつとふたりきりって空気悪いな)……………あの、味は大丈夫ですから。はは…」
二「………」
無視。
「…………(もっさりイケメンがああぁ!)」
「お待たせ」
二「遅えーよ!!」
「は、初めましてわたくし幸一さん(きゃっ幸一さんだってうふふ)と同じ会社で働く谷塚ほまきと申します!(がばっ)」
?「…………」
「(ええ!?なんで無視ぃ!?)」
「ああ谷塚くん、おれの妹と弟だよ」
「えっ(見上げる)」
「うん、こっちが次男の幸二でしょ。そしてこっちが長女のさつき。こいつが三男の幸三」
「ど、どうも初めまして(このふたりももっさいくせに美形!磨けば光るダイアの原石だわ)」
さ「……ビッチ臭ぇ」
「へ?(ビッチって言ったかしらこの小娘。ちらり)」
三「………ふっ」
お前も鼻笑い族かあ!!
「へ、へえ、月島さんって4人兄弟なんですね。なんか意外ですぅ(あらゆる意味でな!)」
「よく言われるよ」
「は、はあ……みなさんの年齢って、みなさん歳はどのくらい離れてるんですか?」
弟達一同(以下一同)「(ぴくり)」
「(うっ、なんなのそのリアクションは…)」
「えっと、おれが32だから、幸二が26だよね」
二「…………ふっ」
「(26!!年上じゃない!でもよく考えれば月島さんの弟さんですもんね)」
「で、さつきが22か」
さ「…………」
「(こいつ年下じゃねえか!!なにいきなり人をビッチ呼ばわりしてんだよ!)」
そもそも初対面の人に向かってビッチ呼ばわりしないものだが。
「えっと、幸三が今15か」
三「…………」
「へ、へえ(ああ、わたしが聞いたのにうまい返しが見つからない。なんたる不覚)」
三「…いっちゃん(幸一)、そんで、頼んどいたDVDは借りてきたのか?」
「うん?ああ、彼女を運ぶので精一杯だったから。悪いな」
三「(きっ!)」
「うっ(睨んでる、ひえぇ、完全にお前のせいで扱いだあ)す、すみません、はい」
さ「ところで、なにこのボケた魔女が煮込んだようなグロテスクな鍋は」
「(ボケた魔女…グロテスク…)」
「これはありがたいことに谷塚くんが作ってくれたんだよ」
「(ありがたいだなんてそんなことないですよぉ)」
さ「…ふん、ビッチが欲望丸出しでてめえの○○なんか入れてねえだろうな」
どん引き。
「(○○ってあんた…)」
一同「ケラケラケラケラ」
「(なんなのこの兄弟……)は、ははは(なんで笑ったわたし)、なるほど、こ、幸二さんはお仕事何されてるんですか?」
二「………働いたら負けだろ」
「(ニート!!いや薄々そんな感じはしてたけど……しまった、話題チェンジ)はは、さつきさんは…」
さ「………なんだよ。こっち見るな」
「さつきも働いてないよね。ははは」
「(それ笑いごとなの!?)………(ちらり)幸三くんは高校生かしら」
「あれ?そういや幸三はちゃんと高校に退学届出したか?」
三「出したようるせえなあ」
「退…学…?(じゃあ今は無職…ニート……兄以外ニート……)」
兄以外ニート、兄以外ニート、兄(A)以外(I)ニート(N)…A…I…N…A!I!N!
「あ、あ、あ、あいーん(AIーN)!!!」
?????
「(はっ!しまったついわけのわからぬことを口走ってしまった!!)」
なんじゃそりゃ。
………………。
「(ど、どうしよう……)」
………………。
「…………あいーん(カクカク)。…なんちゃって…………」
………………。
「よし、じゃあ、いただこうか」
「(月島さんなにが“よし”なんですか!?わたしの“いただきまーす”はあいーんじゃないんですけどおおぉ!!)」
弟妹一同「…………」
チーン。
一同「お前から食えよ」
「(毒見役!?)で、では、いただきます。もぐもぐ。うん、おいしい!…ですよ、はい」
「あ、ほんとだ。見た目よりうまい」
「(月島さんも怪しんでたのね…)」
当たり前だ。
二「ほんとかよ。(ぱくっ)…………鍋って偉大なんだな」
「(調理法が評価された!!)」
ぱくぱくもぐもぐ。
「(会話…何か会話をしなきゃ…)あの、先程4人兄弟が意外だとよく言われると仰ってましたが、それってやっぱり家に連れてきた彼女さんから言われたりなんかして(ああ、この手の思考しか浮かばないぃ)」
「うーん、彼女というか、以前うちに何人か会社の若い子が入れ替わり立ち替わり来たことがあってさ」
「(あ!あの時のことだわきっと)」
「みんなそう言ってたね」
「(やっぱり“意外”よね。月島さんの兄弟がこんなだってのは)…………その後、その人たちとは…(なに訊いちゃってんのわたし!!)」
「いやあ、それがさ、なぜかみんな“わたしには耐えられない”って言って会社辞めちゃったんだよね」
「(??…はっ)」
一同「(ニヤリ)」
「(おまえらの仕業かあ!!なにをしたんだおまえら!!)」
「会社で何かイヤなことでもあったのかなあ、セクハラとか」
「(月島さんもどっかおかしいことに気がつきましたああぁ!!しかしなぜこいつらは兄の恋路の邪魔を…はっ、兄に恋人ができる→結婚する→子供ができる→兄から得られる金が激減する→食わせてもらえなくなる→現在のサルタンのような生活の終焉。チーン。なにこの悪魔の方程式!!ちらり)」
一同「(ニヤリ)」
うわぁ…。
「どうかした?(ニコッ)」
「(ううう、でもかっこいい。恋心が止められないぃぃ。な、なにか、会話、会話を…キョロキョロ…うん?)あの、あそこにある写真って(若い美形男女)…」
「うん?ああ、あの写真。あれは若い頃のお袋と親父の写真だよ。あ!」
「え?」
「しまった忘れてた!写真見て思い出したよ。谷塚くん、悪いけどもう一膳用意してくれるかな」
「はあ………はっ(写真を見て思い出したよってまさか)、あの、ご両親のほうは(そうだ!あのふたりのせいでご両親のことすっかり忘れてたわ!!だけどこれって)」
一同「(ぴくり)」
「(ひえぇ)」
「ああ、そうだなあ、もう10年になるのか」
「あ、やっぱり。いやいや、すみません失礼なことをきいてしまって(テキパキ)」
「え?」
「申し訳ありませんでした。(よく見れば写真の横にも“鈴”が置いてあるじゃない!気がつけバカわたし!)………(ナンマイダー)チーン」
「えっ、いや、谷塚くん、そうじゃないよ!」
「へ?(何か御仏前に供える作法でもあったかしら?)」
「うちにそんな習慣ないよ」
「え?」
「そのご飯はオヤジ用だよ。よっ、と、じゃあ運んでくるからちょっと待っててね」
「え?ど、どこへ?」
「え?ああ、親父の部屋だけど」
「は?」
「親父はひきこもりだからね!ははは」
「???…あの、生きていらっしゃるのですか?お父さま…は?」
さ「ま、あんなカスはもはや死んでるも同然だろ。ひきこもりなんて。身内の恥よ」
二と三「そりゃそうだ」
「(おまえらが言うかぁ!?イケメンに生んでくれた親に少しは感謝しろよ!おまえらからイケメン要素とったらただのニートだぞ!)」
今もただのニートです。
「まあまあ、親父も好きでやってんだから」
「(なにそれ超甘い!!仏様かお前はぁ!!)…あ、あのお父さまはご在宅で?」
「うん」
「では、お母さまは?」
二「あの女はほんとにいねえ」
「あ…(そっちはほんとなんだ…」
待てよ。わたしが月島さんと結婚を前提にお付き合いを始めるにあたり(妄想)、やはり相手の父親と挨拶を交わすのが一般常識ではなかろか?どうやら家族仲は良好(?)なようだし、家まで来て挨拶もせずに帰るなんて、それはゆくゆくわたしたちの結婚(妄想)の障害になるのでは?障害になるのでは…障害になるのでは…なるのでは…なるのでは…なるのでは………………チーン。
「月島さん!!わたしが!!わたしがお父さまのところまでお運びします!!」
全員「(ドーン)」
「任せてください!!こう見えてわたし!英検二級を持ってます!!」
ひきこもりは外国の人ではない。
「いや、それはまずい。おれにも何が起こるかわからない!」
二「おれたちだって10年は親父の顔見てねえんだぞ」
さ「悪いことは言わないよ!やめときな!」
三「やべえ…やべえぜこれは」
なんだこれ…。
「……うわあああああ!!(ドタドタドタドタ)」
引くに引けなくなったパターン。二階に一直線。
三「逃げたぞ!!追え!!」
山狩りか!!
ほまき以外全員「ぎゃっ」
勢いよく扉で団子になって動けないパターン。ありえねー。
「はあはあ」
ゴゴゴゴゴゴゴ
「(なにこのまがまがしいオーラを放つ扉は!!きっとここだわ。間違いない!!)」
その頃
三「にっちゃんの足が邪魔なんだよ」
二「お前の腕がそんなとこにあるからだろ」
やいのやいの。
ゴゴゴゴゴゴゴ
「(ゴクリ)あ、あのお!お夕食をお持ちいたしましたぁ!!」
…………………
「(逃げちゃダメよほまき!!)」
カチャカチャ、ガチャリ
「(開いてる!!)」
そーっ
「お、お邪魔、しまーす」
二「待てえ!!」
抜け出せた模様。
「(やばい!!)」
追われる者の心理。
「ええーい!!」
ガチャ、ドン!!
もわわわーん
「え?」
一同「しまったあああ!!」
………………。
「(なんなの!?ばっちり目が合っちゃってるけど、この“美少年”は!?)」
二「親父…」
「え?」
二「親父が…親父が…」
全員「親父がまた若返ってる!!」
「…えええええ!?なにそれえぇ!!」
さ「どう見ても小学生じゃない…」
三「う、動くのか?おれ物心ついてから現物を見るのは初めてだぜ…」
「昨日のめしは食った跡があるから死んじゃいないだろう」
冷静?冷徹?
父「…………」
…………………ゴクリ。
父「……………カッ(目を見開いた)」
「ひいぃ」
父「…オオ…オオオ…」
「(な、なに?一体なにが起こるの…)」
父「お前は…」
「(ひいい)」
父「………やよいしゃん(妻の名前)」
一同「だけどボケてるぅ(縦線ざー)」
「?」
続