微笑シリーズ。自動車販売店パート1
「車かぁ。うーん、とりあえずパンフだけならいいかな」
『いらっしゃいませ。ようこそ車の国へ』
「車の国って、ま、確かに車の国っちゃそうだけど」
『パスポートはお持ちですか?』
「パスポート!?なにここ本格的に異国なの!?」
『パスポートまたは年間パスポートのほうは』
「あ、そっちね。そっちのパスポートね」
『そっちこっちどっちー。こっち!キャッチ!』
「痛い、痛いよ」
『キャッチキャッチキャッチ!』
「痛いってもう痛いよ!人の二の腕を勝手に握るな!」
『不法入国者をキャッチ』
「してねえよ!おれしてねえ!」
『ではパスポートのほうをご提示願います』
「ああ!?…持ってないけど」
『持ってない!?持ってないと!?あなた何しに車の国へ来たんですか?』
「車買いにきたに決まってんだろうが!パスポートが必要だなんて知らなかっただけだ!」
『ということはお車に興味がおありで』
「当たり前だろ!興味がないのに車屋なんか来るか!」
『それを早く言ってくださいよ』
「言う以前の問題だろ。前提しとけよ」
『では改めまして、ようこそ車の国へ』
「わかったからはいはい」
『パスポートの』
「また!?結局そこ!?」
『ああ失礼、お客様はお車に興味があるカモでしたね』
「カモ!?そんな風に見ないでくれる!?」
『カモじゃない?』
「じゃねえな、うん。パンフだけをも」
『じゃあ帰れよ!帰れ!』
「は!?」
『帰れよ!カモじゃないなら帰れ!二度とこの国に来るな!』
「なんなんだよこいつ、じゃあ帰るからパンフレットだけもらえるかな!」
『帰れって言って…パンフレット?』
「ああ」
『お客様、確認ですが、カモではないのですよね?』
「カモじゃないよ。もうここでは買わ」
『お客様、ひょっとして』
「なんだよ」
『ひょっとして人間ですか?』
「人間ですか!?人間ですか!?意味わかんない。え?」
『あなたはカモではないようですが』
「はあ!?それって、そのカモって慣用句のカモじゃなくて本物の、鳥類のカモのこと言ってんの!?」
『人間でよろしいですか?』
「見ればわかるだろ!人間だよ!おれ人間!どこの世界にカモがねぎしょって車買いに来るんだよ!」
『ははは、お客様、自然界のカモはねぎをしょうなどということはしませんよ』
「車買いに来るって部分に注目しろ!」
『いやあしかしお客様が人間で良かった。てっきりあいつらかと思っちゃいましたよ』
「あいつら?お前はおれを人間と何とで迷ったんだよ。カモじゃないんだろ?」
『ええ、お分かりだと思いますが』
「わかんないから続けて」
『ま、ネズミと』
「ネズミ!?ネズミと人間をってお前、カモと人間ならまだしも、全然まだしもじゃねえけど!?とにかくネズミと人間を間違えるなんてお前はどういう目をしてんだよ!」
『はあ、私人見知りで、目線は常にロービームを守って』
「車ネタはいいんだよ!」
『まあ、ネズミのやつらは人間と見分けるのが難しいもんですから』
「そんなことあるか!まず形!いや、大きさ!?というか全部違うだろ!」
『鳥類と違って同じ哺乳類ということでですね』
「類!?お前類しか識別できないの!?最近の車についてるセンサーだって人とカピバラぐらい識別するぞ!」
『すみません。私昭和生まれですから』
「おれもだけど!?そんな問題じゃねえだろ!年式の問題じゃねえ!」
『さっきからお客様、ここがいくら車の国だからといって車にたとえられても』
「あ、ついな」
『つまらないこと言うのはご遠慮願います』
「つまらないってそもそもの発端はお前が言い出したからだろ。おれはついのせられちゃっただけだ」
『またあ、私はお客様をどこにも乗せて行きませんよ』
「お前がそんなこと言うから、そのなんだ、玉突き事故が起こるんだろ!」
『…お客様』
「な、なんだよ」
『そんなにつまらないということは』
「ほっとけ」
『お客様やっぱり』
「おれは人間だよ!カモでもネズミでもねえ!」
『疑わしや』
「なんでだよ!こんな直立二足歩行してる大きなネズミがいるかよ!?」
『私、犬はないがしろに扱いますよ』
「はあ!?」
『ネズミの国のやつらは歩きますし人並みにでかいですが』
「ネズミの国!?ネズミってあのネズミの国のやつらのことだったの!?つうか犬は何!?」
『ずばりお客様、やつらでしょ?』
「違うよ!」
『虫酸が走るわ!車の国に何のようだネズミが!』
「だから違うって!おれネズミじゃねえよ!特にというかあのネズミ様の一族じゃねえよ!」
『ごまかしてんじゃねえ!ネズミ臭いんだよ!』
「おれもあっちもネズミ臭くないはずですけど!?」
『一端にスーツなんか着やがって!』
「向こうはタキシード着てますが!?」
『それで化けたつもりか!』
「いや、化けるもなにも。ていうかさ、ネズミの国嫌いなくせよ、出迎えの言葉なんかパクリじゃねえか。それになんだよこれ、マスコットかあれ?クルマのブーだ?宇宙生物のクラッチだ?犬の4WッDだ?人魚王パーキングだ?怪物のロナウドだ?なんだよこれらは!…一人実在のブラジル人が入ったが、まあ、まあいいよこいつらは、こいつらはネズミが元ネタじゃないからいいとして、そのやっすいつくりの人形、なんだよ、耳のところが…ヘッドライトかあれ、なに!?」
『ああ!?クルマッキーだけど!』
「クルマッキーって!ある意味石景山遊園地以上にたち悪いよ!完全にネズミの国パクってるっつうかもはや崇拝すらしてるよな!」
『お前如きが文句たれてんじゃねえ!』
「なんなんだよてめえは!」
『このネズミが!』
「だからなお前、お前あのネズミ好きなん」
『このネズミ男め!』
「そっちのネズミだったかあ!」
『鳥取の国に帰れ!』
「ああ、そっちのネズミのことだったかぁ…」
終わり。だけど次に続くのだ。
『いらっしゃいませ。ようこそ車の国へ』
「車の国って、ま、確かに車の国っちゃそうだけど」
『パスポートはお持ちですか?』
「パスポート!?なにここ本格的に異国なの!?」
『パスポートまたは年間パスポートのほうは』
「あ、そっちね。そっちのパスポートね」
『そっちこっちどっちー。こっち!キャッチ!』
「痛い、痛いよ」
『キャッチキャッチキャッチ!』
「痛いってもう痛いよ!人の二の腕を勝手に握るな!」
『不法入国者をキャッチ』
「してねえよ!おれしてねえ!」
『ではパスポートのほうをご提示願います』
「ああ!?…持ってないけど」
『持ってない!?持ってないと!?あなた何しに車の国へ来たんですか?』
「車買いにきたに決まってんだろうが!パスポートが必要だなんて知らなかっただけだ!」
『ということはお車に興味がおありで』
「当たり前だろ!興味がないのに車屋なんか来るか!」
『それを早く言ってくださいよ』
「言う以前の問題だろ。前提しとけよ」
『では改めまして、ようこそ車の国へ』
「わかったからはいはい」
『パスポートの』
「また!?結局そこ!?」
『ああ失礼、お客様はお車に興味があるカモでしたね』
「カモ!?そんな風に見ないでくれる!?」
『カモじゃない?』
「じゃねえな、うん。パンフだけをも」
『じゃあ帰れよ!帰れ!』
「は!?」
『帰れよ!カモじゃないなら帰れ!二度とこの国に来るな!』
「なんなんだよこいつ、じゃあ帰るからパンフレットだけもらえるかな!」
『帰れって言って…パンフレット?』
「ああ」
『お客様、確認ですが、カモではないのですよね?』
「カモじゃないよ。もうここでは買わ」
『お客様、ひょっとして』
「なんだよ」
『ひょっとして人間ですか?』
「人間ですか!?人間ですか!?意味わかんない。え?」
『あなたはカモではないようですが』
「はあ!?それって、そのカモって慣用句のカモじゃなくて本物の、鳥類のカモのこと言ってんの!?」
『人間でよろしいですか?』
「見ればわかるだろ!人間だよ!おれ人間!どこの世界にカモがねぎしょって車買いに来るんだよ!」
『ははは、お客様、自然界のカモはねぎをしょうなどということはしませんよ』
「車買いに来るって部分に注目しろ!」
『いやあしかしお客様が人間で良かった。てっきりあいつらかと思っちゃいましたよ』
「あいつら?お前はおれを人間と何とで迷ったんだよ。カモじゃないんだろ?」
『ええ、お分かりだと思いますが』
「わかんないから続けて」
『ま、ネズミと』
「ネズミ!?ネズミと人間をってお前、カモと人間ならまだしも、全然まだしもじゃねえけど!?とにかくネズミと人間を間違えるなんてお前はどういう目をしてんだよ!」
『はあ、私人見知りで、目線は常にロービームを守って』
「車ネタはいいんだよ!」
『まあ、ネズミのやつらは人間と見分けるのが難しいもんですから』
「そんなことあるか!まず形!いや、大きさ!?というか全部違うだろ!」
『鳥類と違って同じ哺乳類ということでですね』
「類!?お前類しか識別できないの!?最近の車についてるセンサーだって人とカピバラぐらい識別するぞ!」
『すみません。私昭和生まれですから』
「おれもだけど!?そんな問題じゃねえだろ!年式の問題じゃねえ!」
『さっきからお客様、ここがいくら車の国だからといって車にたとえられても』
「あ、ついな」
『つまらないこと言うのはご遠慮願います』
「つまらないってそもそもの発端はお前が言い出したからだろ。おれはついのせられちゃっただけだ」
『またあ、私はお客様をどこにも乗せて行きませんよ』
「お前がそんなこと言うから、そのなんだ、玉突き事故が起こるんだろ!」
『…お客様』
「な、なんだよ」
『そんなにつまらないということは』
「ほっとけ」
『お客様やっぱり』
「おれは人間だよ!カモでもネズミでもねえ!」
『疑わしや』
「なんでだよ!こんな直立二足歩行してる大きなネズミがいるかよ!?」
『私、犬はないがしろに扱いますよ』
「はあ!?」
『ネズミの国のやつらは歩きますし人並みにでかいですが』
「ネズミの国!?ネズミってあのネズミの国のやつらのことだったの!?つうか犬は何!?」
『ずばりお客様、やつらでしょ?』
「違うよ!」
『虫酸が走るわ!車の国に何のようだネズミが!』
「だから違うって!おれネズミじゃねえよ!特にというかあのネズミ様の一族じゃねえよ!」
『ごまかしてんじゃねえ!ネズミ臭いんだよ!』
「おれもあっちもネズミ臭くないはずですけど!?」
『一端にスーツなんか着やがって!』
「向こうはタキシード着てますが!?」
『それで化けたつもりか!』
「いや、化けるもなにも。ていうかさ、ネズミの国嫌いなくせよ、出迎えの言葉なんかパクリじゃねえか。それになんだよこれ、マスコットかあれ?クルマのブーだ?宇宙生物のクラッチだ?犬の4WッDだ?人魚王パーキングだ?怪物のロナウドだ?なんだよこれらは!…一人実在のブラジル人が入ったが、まあ、まあいいよこいつらは、こいつらはネズミが元ネタじゃないからいいとして、そのやっすいつくりの人形、なんだよ、耳のところが…ヘッドライトかあれ、なに!?」
『ああ!?クルマッキーだけど!』
「クルマッキーって!ある意味石景山遊園地以上にたち悪いよ!完全にネズミの国パクってるっつうかもはや崇拝すらしてるよな!」
『お前如きが文句たれてんじゃねえ!』
「なんなんだよてめえは!」
『このネズミが!』
「だからなお前、お前あのネズミ好きなん」
『このネズミ男め!』
「そっちのネズミだったかあ!」
『鳥取の国に帰れ!』
「ああ、そっちのネズミのことだったかぁ…」
終わり。だけど次に続くのだ。