爆笑ロマンシリーズ合体ロボット | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

爆笑ロマンシリーズ合体ロボット

結構好き。


「はい、どちらまで、あ」
『…何?』
「あの、お客さん、ひょっとして」
『あーもう!はっきり言いなよ!ひょっとしても何もないだろ!丸出しだろうが!フルフェイスヘルメット全身タイツなのに丸出しとはこれいかに!』
「はあ、やっぱりミドレンジャーさんで」
『これでおれがキレンジャーだったらおかしいだろ!ったく』
「はあ……で、どちらへ」
『ああ!?ったくよぉ。ピッ(腕時計型通信機)あーこちらミチル。そっちってどこだっけ?ええ、そんなガミガミ言うなよ、しょうがないじゃん、こっちも昨日は色々あってさ、あーはいはい、文句はあとから聞きますから、で、どこだっけ?あ、あー、はいはい、敵のアジト前ね、わかった、じゃあね。ピッ。はい、じゃあ向かって』
「え?あの、どちらへ」
『聞いてなかったの!?二度手間だよ!ただでさえ遅刻しそうなのに、ていうか今まさに遅刻の現在進行形なんだよ!ちこきんぐだよ!あ、ちこきんぐってなんかエロくない?』
「はあ、まあ、エロいっすね」
『エロいとかエロくないとかエロかっこいいミドレンジャーさんとか言ってる場合じゃないだろ!このV字の角はエロなのか!?かっこいいなのか!?』
「はあ!?」
『わかってるの!?現状!?今ピンチなのよ!?日本の!?…あ、今なんかヒップホップっぽくなかった?』
「はあ、わかってるの現状今ピンチなのよ日本の、ま、韻をふんでてヒップホップっぽいっていえなくも」
『ヒップだなんだとさっきからなんだ君は!エロばっかだな!このタクシーの窓ガラスは全部マジックミラーなのかよ!』
「いえ、マジックミラー号ではありませんが」
『誰がAVの話してんだ!早く発車しろよ!』
「………どちらへ」
『ああん!?敵のアジトだよ敵のアジト!わかるだろ!』
「いや、わかりませんが。私みたいな一般市民が知ってたらアジトじゃないし」
『ええ!?……まあ、そうだな。いや、すまないね。ちょっと遅刻してるもんで気ばかり急いでしまって』
「あ、いやぁ」
『えっと、敵のアジトね、うん、とりあえず千葉方面に向かって』
「あ、はい」
『ピッ。あ、こちらミチル』
「あれ?この人達って本名言っていいんだっけ」
『何?』
「いやいや、何も」
『あーもしもし、そう、えっとさ、いや、今タクシー乗ってる、いやいや、なんならもう着くし、うん、嘘じゃないよ、でさ、ちょっと疑問に思ったんだけど、敵のアジトって住所的にいうとどの辺りだっけ?』
「うわっこいつわかってねぇ」
『いやいや、わかってるって、敵のアジトだろ?あのほれ、あの岩っぽい、うん、でも場所はわかってても住所がわからないってことあるじゃない?ほら、群馬だと思ってたら岐阜だったとか』
「それはねえだろ」
『ああ、はいはい、いや違うって、運ちゃんがさ、住所言ってくれると助かるって』
「おれのせいにしたよ」
『なに?おれの立ち位置を太めの植物で代用するって?ちょっと待ってよ!もうすぐだから、もうすぐ着くから、うん、で?うん、静岡!?逆じゃん!ちょっと運転手さん!逆行って逆!』
「うわっととと」
『え?逆ってなんだって?いやちょっと運ちゃんが気づいたら助手席に……うん、はい、はい、場所はわかってんのよ、あのドン・キホーテの向かいの』
「そんな場所にあんのアジト」
『いや、なんならもうドン・キホーテ見えてるし』
「なんならってなんだよ」
『うん、はい、ピッ』
「静岡方面、高速に乗りますか?」
『うん、そうして』
「………」
『………』
「最終決戦…ですか?」
『えっ何?』
「最終決戦ですか?敵のアジトってことは」
『まあ、そうなるんじゃないかなぁ』
「へへ、なんか凄いですねぇ」
『え?』
「いやぁ、鼻が高いですよ。これから日本を救うヒーローを現場まで運ぶなんて。運転手冥利につきますよ」
『へへへ、いやそう?そうかい?へへへ』
「あ、でも遅刻して大丈夫なんですか?」
『うっ……』
「……」
『…はっはっは、ピンチかもなぁ。あいつら俺がいないと何にもできないからなぁ』
「さっき太めの植物で代用するとかなんとか」
『何?』
「え、いや、そうですよね。やっぱり5色揃わないとねぇ」
『ま、素人目には色の問題になるんだろうけど、ほら俺って』
「あ、やっぱりそれだけじゃないですよね。敵も沢山いますし、まあ、ボスはレッドとか一匹狼的でレッドのライバルのシルバーとかが力をあわせて倒すとしても」
『…どうせミドリは雑魚担当だよ』
「あ、いや、でも…そう!ロボット!合体ロボットがあるじゃないですか!」
『そこなんだよね。ま、俺も大人だからね。ボスはレッドに譲るよ。あいつ人気あるし。本当は俺が一番強いんだけどね』
「そうなんですか?」
『正直レッドなんて束になってかかってきても俺の相手にならないよ。ロボットもそうだよ!俺が担当してる内部の空調がなきゃあいつら操縦もままならないんだから』
「…空調なんですか?操縦には関わってないんですか?」
『何だよ。何か文句あんの?』
「あ、いや、あ、でも考えてみると空調って大事ですね。あんな大きなロボットが動くわけですし、密封されてる空間ですしね」
『そうだよ!暑いし寒いし、俺がリモコン操作してないとあいつらすぐ弱音吐くんだから』
「暑いし寒いし?それにリモコンってリモコンで動くんですか?空調」
『そりゃそうだろ。逆に聞くけど、どうやったらリモコン無しでエアコンの冷房とドライを切り変えることが出来るのかね』
「エアコン!?エアコンって家庭用のですか?」
『ロボット用のエアコンなんてヤマダ電機にも売ってないだろ!』
「いや、空調ってエアコンのことですか?なんかこう、ガス的なものを排出したりするんじゃなくて、エアコンを操作してるだけなんですか!?」
『……エアコンっつっても全部で三台あるし』
「うやぁ…空気読んでちょっと大変なんだよ感出したよ…まあ…まあでも凄いですねぇ」
『でも?』
「あ、いや、合体ロボットってほらドッキングしますでしょ。乗り物がこうね、合体して。あ、ミドレンジャーさんの乗り物ってなんでしたっけ?」
『ないよ』
「は…」
『あったらタクシー乗らないだろ』
「なるほど…」
『…ほら、俺原付免許しか持ってないからさ。本当は乗れんだよ?免許がないだけでさ。ドリルの付いたやつとか鳥みたいな飛行機とか。運転だって一番上手いんだから。でも正義のヒーローが無免許で公道走るのはどうかなってさ』
「あ、他の4人は何らかの免許持ってるんですか?」
『……持ってるんじゃねえの?』
「………」
『………』
「……あ、ああ、お客さん渋滞ですよ。うーん、こればっかりはねぇ」
『ふーん』
「テンションがた落ちしてるよ…あ、そうだ!路肩行っちゃいましょうか!そうですね!なんせこちとら緊急事態、日本のピンチを救おうってんだから」
『あ、駄目駄目。そんなことしたら捕まっちゃうよ』
「捕まるってそんな、警察だってこっちの味方でしょ」
『そんなんだったら最初からパトカー乗ってるよ!』
「へ?」
『ちょっとこっちの立場もわかってよ。俺達言っても民間組織よ?それだけならまだしも沢山法律犯してるし。銃刀法違反とか器物破損とかさ。捕まっちゃうよ路肩なんか走ったら。もうこれ見よがしに捕まるよ!捕まってさ、明日の三面記事にミドレンジャーこと木下ミチル54歳が』
「54歳なんですか!?」
『あ、17歳』
「…54歳だったんだ」
『あーもう!捕まったら今みたいに夢ってやつが台無しだろ!もう!ヒーローってお前が思ってる以上にデリケート何だからね!』
「女の子みたいなこと言ってる」
『ああ!?』
「すいません」
『ったく。ピピピッ。あーもう!ピッ。何!?あ!いや、何でしょうか、すいません』
「うわっ立場低ぅ」
『バカ!相手長官なんだよ長官!何バックミラー越しに露骨に冷めた目で見てんだよ!あ、すいません、すいません、いや、はい、あの今じゃないと、はい、すいません、はい、レッドさんですはい』
「……」
『くっ、え、あ、はい、先程ピンクに言ったように、あ、はい、ピンクさんに言ったように、もう着きますから、はい、え!?倒しちゃった!?で、巨大化したからロボットの番、もう倒しちゃったんですか…、え、いや、はは、さすがレッドさん!お強い!私なんか束になってもかないますまい!はは、バックミラーちら見』
「……」
『え、早くこないとこのまま倒す!?いや少しお待ちを、もう少しで、エアコンが、エアコン……切れた』
「………」
『………』
「……行き先はこのままで?」
『行くよ!行くだろ!俺が行かなきゃ…行かなきゃ…』
「………」
『………』
「………」
『…俺が行かなきゃよぉ、エアコンがよぉ、動かせねえじゃねえかよぉ』
「…誰でも動かせるんじゃないですか…エアコンぐらい」
『…リモコンは俺が携帯してるから』
「…持ってないじゃないですか、今」
『…あ、遅刻してたから慌ててて家に忘れた!どうしよう!』
「…別に無くてもいいんじゃないですか?今日過ごしやすい天気ですし」
『…そう』
「……」
『……』
「…財布は、お金は持ってますか?」
『いや、日常使ってる鞄ごと忘れたから』
「そうですか」
『……ごめん』
「………」
『………』


ここに後ほど投稿するスピンオフエピソードが入ります。ミドレンジャーが何故遅刻してるのかはそっちでわかるぞ!


「……あ!なんだあれ!なんか飛んで来た!あ、あ、合体して…ロボットだ!ロボットですよお客さん!はあ、初めて見た!大きいもんですねぇ!いやはや…あ」
『そうかい、ロボットかい、じゃあもう終わるんだねぇ…戦い…』
「あ、なんか出した!あ、爆発した!あ、ああ!なんか決めポーズしてる…」
『………』
「………」
『……運転手さん』
「はい…」
『渋滞…終わらないねぇ』
「……はい」


終わり スピンオフ(その頃レッド達は…的なものではない)を見逃すな!つうかスピンオフの定義って何?