ボツ台本あれ?これ一回やったっけ?まあいいか | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

ボツ台本あれ?これ一回やったっけ?まあいいか

おれが昔バイト面接の為の履歴書の短所欄に書いたこと、
“性格に難あり”
どうかしてた。受かったけど。そのバイト先もどうかしてた。ちなみに長所欄には“知る由もない”って書いた。ほんとどうかしてた。



『おれは宇宙になる』
「もうどうしていいかわからないよ。詐欺前提の新興宗教に気をつけろ」
『聞いてくれよ』
「聞くよ!聞く聞く!大概のことは聞いてきたんだもの!」
『知識とは何だと思うね?』
「は?まあ、なんつうかトリビア的な」
『…すっ』
「…まあ、学力であるとか、あるとないとじゃ大違いで、でも知らぬが仏ってパターンもあるな」
『それじゃあおれが宇宙になるのと関係無いだろ』
「おれは関係無くていいだろ!おれがそれを察して答えたならこの話しょっぱなで終わってるよ!わかりあってんだもん!」
『すっ』
「…」
『いいか、知識ってのは光だ』
「光?希望とか、そういうこと?」
『すっ』
「…」
『いや違う。人間の知識ってのは光のある場所までに限定されるんだ。知識の限界は光。光の到達点に知識がある。ということは知識ってのは突き詰めると光』
「はあ」
『おれは不老不死になりたいんだ』
「まあ、たまに遊び程度でそういうこと考えたりしないこともないが」
『毎日毎晩そうなるように祈ってる。不老で不死で、都合のいい不老不死。大抵のことは思い通りになる。いうなりゃ神だよ』
「なんていうか頑張れよ。あ、こういう奴に頑張れって言っちゃ駄目かな?」
『その条件というか、過程というか、突き詰めていくとおれは宇宙になる』
「なんかめんどくさくなってきたな」
『すっ』
「…」
『ここでおれの不老不死を軽く説明すると、おれの場合ただ不老不死なだけじゃなく力も蓄えられ積み重なっていく。もうどうしようもないエネルギーを得る。フリーザぐらい』
「それは…凄いが、どうせ妄想ならフリーザに留まる必要はないんじゃないか?」
『私の戦闘力はオスマン・サンコンです』
「53万な!くだらねえんだよったく」
『オスマン・サンコン53万人分です』
「それじゃあサンコンさんの戦闘力1になっちゃうだろ。メタボなおっさんでも5あるんだぞ!」
『ま、サンコンさんが53万人いても関ヶ原の合戦で生き残れるかは疑問だな』
「わけわかんねえよ!なんで関ヶ原だよ!関ヶ原に53万人のサンコンさんが参戦したら東軍西軍サンコン軍による合戦になっちゃうだろ!」
『上田城の真田の頑張りで関ヶ原に遅参しちゃうもんな。サンコン軍』
「おれが適当なこといったからこうなったんだけど言わせて貰うわ。わけわかんねえよ!秀忠だろ遅参したのは!」
『わけわかってるじゃねえかよ』
「うるせえ!」
『すっ』
「…で、何の話だっけ?」
『リストランテ・ヒロだよ』
「ああ、リストランテ・ヒロね。はぁあ……ってなんでだよ!なんでだよ!リストランテ・ヒロの話なんかしてなかったろ!」
『リストランテ・ヒロはもっと評価されてもいいだろ』
「評価ねぇ…まあ執行猶予という評価はいただいたがな」
『おもしろさで』
「美味しさで、じゃないの!?おもしろくなってどうすんだよリストランテ・ヒロが!ただでさえ、糞まじめに精進しなきゃいけないのに!」
『リストランテ・ヒロだぜ?』
「くどいよ!いいだろ!」
『リストランテ・ヒロでディナーでも』
「ほっとけ!別に普通だ!」
『リストランテ・ヒロっすっ』
「…」
『まあお前は親がリストランテ・ヒロに行ってマリファナケーキとバングジュースをしこたま飲食した日の夜に仕込まれた子だからな』
「違うよ!ついに言っちゃったし!もうやめなよ!怒られるぞ!」
『ああ、サンコンに』
「サンコンは別件だ!」
『別件?じゃあ厨房の奥の小部屋がマフィアの密会場所にでも?』
「別件逮捕の別件じゃねえよ!厨房に密会場所って映画の見過ぎだよ!」
『じゃあ誰に怒られるっつうんだよ!、と、こういえばお前はおれが、ああウッキィーさんか、と言うと思っただろ』
「思ったよ!サンコンさんとウッキィーさんは二人で一つだからな!何言ってんだお前!ふんわりした笑いを捨てやがって!」
『大体な!おれ最初はただリストランテ・ヒロをなんか土着的語呂がいい有名レストランってだけでチョイスしたのにちょっと検索してみたらとんだ方向修正だよ!すっかり忘れてたよ!』
「みんな忘れてたよ!それに何おれ達の内情さらしてんだよ!掘り起こさなきゃよかったんだろ大麻ぐらい!料理と大麻なんて通過儀礼みたいなもんだろ!ほっときゃよかったんだ!」
『全く、どうしてくれんだよヒロ!謝れ!』
「多分謝り尽くしたんだからもういいだろ!」
『おれもう一生リストランテ・ヒロには行かないからな!ごめんなさい!』
「お前が謝るのかよ!」
『ほら、どっちらけだよ!もう最悪』
「あっそう!」
『で、光ってのは世界だろ?おれ達のこの次元は光なんだよ。そんで光ってのはこの次元と一つ上の次元のギリギリにあるというか、境界線というか、おれ達の世界では光が最終形態なんだ。だからこの次元で不老不死の至る最終形態は光なんだ』
「急にまじめか。まあ、フリーザのあれみたいなことね」
『…何言ってんのお前?フリーザ?バカじゃないの?』
「てめえが最初にフリーザを出してきたから乗ってやっただけじゃな」
『すっ』
「…」
『でもおれが光になるということはこの次元に、この宇宙の枠内に留まるということなんだ。それじゃ駄目。神にはなれない。弥勒菩薩の手の上で逃げ回る孫悟空みたいなもん』
「ドラゴンボールの孫悟空じゃなくて西遊記の孫悟空な」
『は?わかるだろそれぐらい。この話の中でドラゴンボールの話なんかしてないんだから』
「それは」
『すっ』
「…」
『意思ある光になったおれ。意思の行き着く先は宇宙。おれは宇宙になりたい。そのためには宇宙の再構築が必要なんだよ』
「妄想も程ほどにな」
『どうやらおれ達の宇宙は閉じた宇宙ではないみたいだけど、それはとてつもないエネルギーを持つおれがいない場合の話』
「そのお前はいないんだけどな」
『人類が滅亡し地球も太陽に飲み込まれ、意思ある光になったおれは宇宙をさまよいながらエネルギーを蓄え続け、そのエネルギーが宇宙の全エネルギーを上回った瞬間。ビッグクランチが始まる!』
「もうなんでもいいよ」
『宇宙の再構築が始まる!強いて言えば、おれから始まるビッグバン♪いえい♪』
「強いたらなんでラップ調!?」
『すっ』
「…」
『宇宙の再構築を果たそうとし今まさにビッグバンが起ころうとしているとき、おれはその点の外に出る。光ってのは存在だからな。存在している限り宇宙にはなれない。宇宙を上から見れない。おれは光を宇宙に脱ぎ去り、意思だけ存在するものになる。そこで初めておれは宇宙になる。神になる』
「もう早く病院いきなよ」
『このボツ台本はこれで終わるけど、なんかモヤモヤしちゃうのは全てリストランテ・ヒロのせいだ』
「しつこいよ!いいオチ考えるのめんどくさくなったからってお前」
『すっ』
「………この話始まってからちょいちょいお前、すっ、って言うけどおれ全然意味わかんないからね!何かその言動に呪い的な力があると信じてるなら、おれ全然通じてないからね!自発的に放置してただけだから!」
『!!……すっ』
「無駄だよ」
『すっ、すっ』
「無駄だって言ってんだろ!」
『すっ、すっ、すっ』
「惨めだなお前」


終わり。なんか怖い終わりになっちゃった。惨めか…。惨めって怖いよな。一人相撲。それはおれ。これを見た君はおれみたいになるなよ。