ボツ台本告白ってクソ力
『おれ告白しようとしている人がいるんだ』
「へー、頑張れよ」
『付き合って下さい!』
「……え?」
『付き合って下さい!僕という男じゃ駄目ですか?』
「お、おれ!?いやそんな突然、お前、心の準備ってものが」
『ていうふうに告白しようと思っているんだ』
「だ、だよね。あはは、いや驚いた。まあそうだよな、ははは」
『どうかな?』
「まあ、付き合って下さいってストレートに伝えるのはいいと思うよ。回りくどい言い方して後から、え?私達付き合ってるの?、ってならないしね。用件を明確に伝えるってことは大事だ。ただ、終わりの、僕という男じゃ駄目ですか?、はいただけないな。ちょっと粘着質というか女々しいというか」
『女々しいとか言って男らしさにこだわるその男の精神が女々しいよな』
「うむ、なんでそんなこと今言った?」
『そうだな、用件を明確に伝えよう。貴様は女々しい』
「まあ、男らしい男だとは思わないが」
『だからこそ女の気持ちってやつが読めるのではないかとおれはふんで、貴様に試したのさ』
「なるほどね、まあ論理は納得だよ」
『で、今の告白が駄目ならなんて言えばいいんだよぉ』
「お前のボキャブラリー今ので終わり!?」
『ボキャブれねえよぉ』
「それだと意味合いがちがっちゃうだろ」
『どう言えばいいんだよぉ』
「泣くなよ。そうだな、ま、付き合って下さいってだけでいいんじゃねえか?あとは彼女の返事待ちだろ」
『お前の方がボキャブラリー貧困じゃねえか』
「そういう問題じゃねえよ!変に何か付け加えるよりも直球で勝負してみろってことだよ!」
『お前なぁ。例えば誕生ケーキには堅いチョコプレートに○○お誕生日おめでとうっていれてもらうだろ?ケーキの箱に大げさなリボン付けるだろ?お前が言っていることは胃の中にいれりゃおんなじだよって言ってフランス料理のフルコースをいっぺんにに大皿に盛ってごちゃ混ぜにして食べる坂崎さんと一緒なんだよ!』
「坂崎さんって誰だよ!まあでも確かにその通り」
『ケーキを手掴みで買って手掴みのまま彼女の口に押し付けるようなもんなんだよ!』
「わかったよ」
『そんな奴ただの変態じゃねえか!そんなんで告白なんか成功するか!』
「付き合って下さいってのみ言って告白に成功した奴なんかごまんといるだろ。大体お前だって最初に付き合って下さいって言ってるし」
『だから後に付け加えただろ!僕じゃ駄目ですかって優しさ見せただろ!ケーキを口に押し付けられてむせかえってる彼女にハンケチ差し出しただろうが!』
「押し付けてんじゃねえかよ!まあ、あれだろ?夏目漱石がアイラブユーを、月が綺麗だ、って訳してみたような」
『いや、それは違うだろ。最終的にどんな形であれケーキを彼女に食べてもらわなくちゃならないんだから。それじゃ彼女に朝早くから有名ケーキ店の行列に並ばせ、男は彼女の買ってきた見事なケーキを無視して今から大型電器店の開店セールに明日の朝まで一緒に並ぼうぜって言ってるようなもんだろ。大体ケーキを』
「ケーキケーキうるせえな!」
『大体お前はおれが告白しようとしている彼女のケーキの趣味を知って言ってんのか!?』
「知らねえよ!そもそもケーキってなんだよ!」
『大体生クリームが乗ってる甘いお菓子だよ!』
「ケーキは知ってるよ!」
『知らねえよって言ったから説明してやったんじゃねえかよ!』
「ケーキはもういいんだよ!」
『よくねえよ!』
「じゃあずっとケーキの話して現実逃避してろよ!ケーキケーキって言ってりゃいいだろ!パティシエでもねえのによ!なんだよ!むしろ一流パティシエに向かってケーキケーキ言えよ!鼻で笑われろ!告白の仕方をアドバイスしてくれってことだろ!?現実逃避しやがってよ!」
『…現実逃避とか言うなよ』
「ひきこもりか!」
『廊下で足音がする度に目が震えてるんだ』
「そっちの話はいいよ!しかしそんなお前が告白しようとしているなんて、応援してやりたくなったじゃねえか。ひきこもりが女と出会うかどうかは置いといて、そうだ、そもそも彼女に告白した場合、手応えというか成功しそうな雰囲気はあるの?」
『なせばなる!』
「ねえんだな…」
『必ず勝つとわかってる試合に勝っても嬉しくないだろ。負けると決めつけられた試合に負けても、なんかどうでもいいじゃん』
「どうでもいいんじゃ駄目だろ。まあ、確かにメジャーのチームとそこいらのリトルリーグチームがガチンコで試合してリトルリーグチームが負けても、どうでもいい気になるだろうけど」
『色褪せない思い出になるだろうよ』
「そうだな」
『その日から悔しさで夜も眠れねえよ』
「マイナス面で色褪せないのかよ」
『メジャーリーガーの方がな』
「適当にもほどがあるだろ」
『とにかく、なんとしても彼女と付き合いたいんだよ。付き合って付き合って付き合って、最終的には…キス』
「回収すんの面倒くさいよ。で、彼女ってどんな子なのよ?」
『彼女?彼女はスポーツが好きで』
「あ、そっち系ね」
『好きが高じてアメリカソフトボール代表の四番を打つまでになった』
「ブストス!それブストス!そいつブストス!驚異の打率5割ホームランに限っても3割!マンガか!」
『冗談だよ』
「当たり前だろ!」
『スポーツ好きが高じてじゃなくて、いつも殴り合いの喧嘩ばかりしていたハイスクール時代のブストス。ある日アメリカでは割合お嬢様がやるスポーツであるソフトボールと出会い、周りの娘らとの価値観違いや生きてきた環境に殴り合いで叩きのめしてきた敵達とは異なる種類の敵と出会い、くじけそうになるもやり場のない怒りを晴らしてくれるソフトボールを辞めることだけはせず、ブストスは来る日も来る日も』
「長い!長いよ!ブストスがアメリカ代表の四番になるまでのストーリーはバースデーとかでやるから!」
『冗談じゃねえか』
「どういう冗談だよ!」
『いや、おれが初めに冗談だよって言った部分の冗談にあたる部分は前述した全体を指していなくて、その一部をやたら長く語るっていう』
「説明しなくていいんだよ!まあ、それを聞き終えていたらおれはこう言っただろうな!お前それだと彼女ブストスのままだぜって!これでブストス終わりな!」
『そうだよ』
「本当に終わってくれ!」
『しょうがねえな』
「おう」
『本当の彼女は蛇足がとっても好きなんだ』
「そこはブストスもう一押しだろ!」
『難しいことはわかりません。蛇足がとっても好きなんです彼女は』
「まあいいや、新たな疑問が生まれたからな。蛇足が好きってどういうことだよ」
『蛇の絵を描くとあまった時間で足まで描いちゃう世間知らずなお嬢様だよ』
「まずお嬢様は蛇の絵を描かないだろ」
『いや、一応ひきこもりだというおれとお嬢様がどうして出会ったのかの方が問題じゃないか?』
「ああ、そりゃそうだな」
『解決はさせないけど』
「ふんわりかよ」
『彼女はブストスの絵を描くと足を描いちゃうような』
「またブストスかよ!ブストスには足あるよ!幽霊じゃないんだから!」
『楽しそうに叫ぶなよ』
「ちょっとな」
『しかし幽霊より怖いよな。後ろにいたら』
「相当なパワーと精密な動きを併せ持ったスタンドだな。時さえ止めかねん」
『本体もブストスだからね。ダブルブストス。打率10割』
「もういいかブストスは。しかし蛇足好きな彼女って無理あるだろ」
『それで一つよしとしようじゃねえか』
「わかったよ」
『で、どんな風に告白すればいいの?蛇足の部分どう言うの?』
「長かったはここまで…まあ、付き合って下さい、幸せにします、みたいな」
『彼女がおれと付き合って幸せになるかどうかはわからないよ。そんなもん結局彼女次第だろ』
「そうだけど」
『それにおれ別に彼女との結婚を考えているわけじゃないし』
「なんで上から目線!?」
『生ではしないし』
「生じゃないのにリアルかよ!」
『他は?』
「じゃあ、付き合って下さい、返事はメールで、とか。おい、それじゃあ呼び出す意味あんのか的な」
『それはない』
「じゃ、じゃあ、付き合って下さい、一緒に鍋でもつつこう、的な。敢えて身近なことを言っちゃうパターン?」
『なんだよそれ!?個性がないね。本気でやってんの?鍋ってお前、闇鍋でケーキ入れられたらいくら闇鍋ったって嫌だろ?』
「ケーキ?」
『次!早くしろよ!』
「う、付き合って下さい、もう僕は君無しで生きていけない。とか」
『もう最悪!重いよ!君と付き合えなければ死ぬってもう最悪じゃん!君本当に舞台立つ気あんの?』
「いつからオーディション始まった!?」
『こんなんじゃあそこいらの犬に芸を仕込ませて音楽に合わせワウワウワーワウワウワー言わせた方がましだよ!』
「完全にアニーのオーディションだよな!?トゥモロートゥモロー」
『ま、私も君に期待してるからここまで言うのだよ』
「アメとムチか!期待されて悪いが骨格の出来上がった兄ちゃんがやるアニーなんか誰も観ねえよ!」
『ああもうやめだやめ!』
「どうした」
『もう言葉なんかいらねえや!』
「とんでもないコペルニクス的転回だな」
『プレゼントだよプレゼント!女なんて粗品をあてがっておけばやらしてくれんだろ!?』
「いきなり下卑たな。まあしかしプレゼントはいいな。粗品じゃ駄目だけど。いきなりタオルとか油を贈られて中に“付き合って下さい”って書かれた紙が入ってても…ある意味斬新かもな。で、何あげるんだよ」
『ま、そうだな、タバコ、かな』
「北○○かよ」
『一本じゃないよ。カートンで』
「やめろやめろ!全然心ときめかねえよ!」
『でも指輪とか重すぎるだろ』
「対極を行き過ぎなんだよ!もうちょっとうまいところに着地点を見つけろ!」
『じゃあ…あ、あれなんかどうだろ』
「なんだよ」
『ほら、あの静電気を除去するスティック』
「ああ、金属のドアの取っ手とかにあてるやつね。キーホルダーになってるって、そんなもんあげてどうすんだ!」
『便利だろ』
「あってこまるもんじゃねえけど」
『だろ!?』
「でもこっちの恋心を伝える類のもんじゃねえよ」
『電気は通じるのに!?』
「恋は100万ボルトの衝撃だからなっておい!まあ、お前が告白しようとしている彼女がラムちゃんなら、ラムちゃんならば通じあえるかもねってバカか!」
『でもスティックって素敵じゃない?』
「ダジャレか!素敵なスティックって、いやダジャレじゃねぇ、それ素敵なステッキだったわごめんごめんってこら!」
『じゃあ何をあげれば彼女のハートを射止めることが出来るんだよ!』
「もう候補つきたのかよ。あるだろベタに花とかよ」
『どうすれば彼女のハートを射止めることが…はっ、今おれ何か大事なこと言わなかったか!?何かひらめくような』
「おれには絶望感しか感じないが」
『彼女のハートを射止める…彼女のハートを射止める…そうか!』
「なんだよ」
『彼女のハートを射止める方法それは…続きはウェブで!』
「うぜぇ」
『握力ドットコムまで』
「そこはブストスドットコムだろ」
終わり。ブストスをここまでつまらなく出来るのは地球上でおれだけ!
「へー、頑張れよ」
『付き合って下さい!』
「……え?」
『付き合って下さい!僕という男じゃ駄目ですか?』
「お、おれ!?いやそんな突然、お前、心の準備ってものが」
『ていうふうに告白しようと思っているんだ』
「だ、だよね。あはは、いや驚いた。まあそうだよな、ははは」
『どうかな?』
「まあ、付き合って下さいってストレートに伝えるのはいいと思うよ。回りくどい言い方して後から、え?私達付き合ってるの?、ってならないしね。用件を明確に伝えるってことは大事だ。ただ、終わりの、僕という男じゃ駄目ですか?、はいただけないな。ちょっと粘着質というか女々しいというか」
『女々しいとか言って男らしさにこだわるその男の精神が女々しいよな』
「うむ、なんでそんなこと今言った?」
『そうだな、用件を明確に伝えよう。貴様は女々しい』
「まあ、男らしい男だとは思わないが」
『だからこそ女の気持ちってやつが読めるのではないかとおれはふんで、貴様に試したのさ』
「なるほどね、まあ論理は納得だよ」
『で、今の告白が駄目ならなんて言えばいいんだよぉ』
「お前のボキャブラリー今ので終わり!?」
『ボキャブれねえよぉ』
「それだと意味合いがちがっちゃうだろ」
『どう言えばいいんだよぉ』
「泣くなよ。そうだな、ま、付き合って下さいってだけでいいんじゃねえか?あとは彼女の返事待ちだろ」
『お前の方がボキャブラリー貧困じゃねえか』
「そういう問題じゃねえよ!変に何か付け加えるよりも直球で勝負してみろってことだよ!」
『お前なぁ。例えば誕生ケーキには堅いチョコプレートに○○お誕生日おめでとうっていれてもらうだろ?ケーキの箱に大げさなリボン付けるだろ?お前が言っていることは胃の中にいれりゃおんなじだよって言ってフランス料理のフルコースをいっぺんにに大皿に盛ってごちゃ混ぜにして食べる坂崎さんと一緒なんだよ!』
「坂崎さんって誰だよ!まあでも確かにその通り」
『ケーキを手掴みで買って手掴みのまま彼女の口に押し付けるようなもんなんだよ!』
「わかったよ」
『そんな奴ただの変態じゃねえか!そんなんで告白なんか成功するか!』
「付き合って下さいってのみ言って告白に成功した奴なんかごまんといるだろ。大体お前だって最初に付き合って下さいって言ってるし」
『だから後に付け加えただろ!僕じゃ駄目ですかって優しさ見せただろ!ケーキを口に押し付けられてむせかえってる彼女にハンケチ差し出しただろうが!』
「押し付けてんじゃねえかよ!まあ、あれだろ?夏目漱石がアイラブユーを、月が綺麗だ、って訳してみたような」
『いや、それは違うだろ。最終的にどんな形であれケーキを彼女に食べてもらわなくちゃならないんだから。それじゃ彼女に朝早くから有名ケーキ店の行列に並ばせ、男は彼女の買ってきた見事なケーキを無視して今から大型電器店の開店セールに明日の朝まで一緒に並ぼうぜって言ってるようなもんだろ。大体ケーキを』
「ケーキケーキうるせえな!」
『大体お前はおれが告白しようとしている彼女のケーキの趣味を知って言ってんのか!?』
「知らねえよ!そもそもケーキってなんだよ!」
『大体生クリームが乗ってる甘いお菓子だよ!』
「ケーキは知ってるよ!」
『知らねえよって言ったから説明してやったんじゃねえかよ!』
「ケーキはもういいんだよ!」
『よくねえよ!』
「じゃあずっとケーキの話して現実逃避してろよ!ケーキケーキって言ってりゃいいだろ!パティシエでもねえのによ!なんだよ!むしろ一流パティシエに向かってケーキケーキ言えよ!鼻で笑われろ!告白の仕方をアドバイスしてくれってことだろ!?現実逃避しやがってよ!」
『…現実逃避とか言うなよ』
「ひきこもりか!」
『廊下で足音がする度に目が震えてるんだ』
「そっちの話はいいよ!しかしそんなお前が告白しようとしているなんて、応援してやりたくなったじゃねえか。ひきこもりが女と出会うかどうかは置いといて、そうだ、そもそも彼女に告白した場合、手応えというか成功しそうな雰囲気はあるの?」
『なせばなる!』
「ねえんだな…」
『必ず勝つとわかってる試合に勝っても嬉しくないだろ。負けると決めつけられた試合に負けても、なんかどうでもいいじゃん』
「どうでもいいんじゃ駄目だろ。まあ、確かにメジャーのチームとそこいらのリトルリーグチームがガチンコで試合してリトルリーグチームが負けても、どうでもいい気になるだろうけど」
『色褪せない思い出になるだろうよ』
「そうだな」
『その日から悔しさで夜も眠れねえよ』
「マイナス面で色褪せないのかよ」
『メジャーリーガーの方がな』
「適当にもほどがあるだろ」
『とにかく、なんとしても彼女と付き合いたいんだよ。付き合って付き合って付き合って、最終的には…キス』
「回収すんの面倒くさいよ。で、彼女ってどんな子なのよ?」
『彼女?彼女はスポーツが好きで』
「あ、そっち系ね」
『好きが高じてアメリカソフトボール代表の四番を打つまでになった』
「ブストス!それブストス!そいつブストス!驚異の打率5割ホームランに限っても3割!マンガか!」
『冗談だよ』
「当たり前だろ!」
『スポーツ好きが高じてじゃなくて、いつも殴り合いの喧嘩ばかりしていたハイスクール時代のブストス。ある日アメリカでは割合お嬢様がやるスポーツであるソフトボールと出会い、周りの娘らとの価値観違いや生きてきた環境に殴り合いで叩きのめしてきた敵達とは異なる種類の敵と出会い、くじけそうになるもやり場のない怒りを晴らしてくれるソフトボールを辞めることだけはせず、ブストスは来る日も来る日も』
「長い!長いよ!ブストスがアメリカ代表の四番になるまでのストーリーはバースデーとかでやるから!」
『冗談じゃねえか』
「どういう冗談だよ!」
『いや、おれが初めに冗談だよって言った部分の冗談にあたる部分は前述した全体を指していなくて、その一部をやたら長く語るっていう』
「説明しなくていいんだよ!まあ、それを聞き終えていたらおれはこう言っただろうな!お前それだと彼女ブストスのままだぜって!これでブストス終わりな!」
『そうだよ』
「本当に終わってくれ!」
『しょうがねえな』
「おう」
『本当の彼女は蛇足がとっても好きなんだ』
「そこはブストスもう一押しだろ!」
『難しいことはわかりません。蛇足がとっても好きなんです彼女は』
「まあいいや、新たな疑問が生まれたからな。蛇足が好きってどういうことだよ」
『蛇の絵を描くとあまった時間で足まで描いちゃう世間知らずなお嬢様だよ』
「まずお嬢様は蛇の絵を描かないだろ」
『いや、一応ひきこもりだというおれとお嬢様がどうして出会ったのかの方が問題じゃないか?』
「ああ、そりゃそうだな」
『解決はさせないけど』
「ふんわりかよ」
『彼女はブストスの絵を描くと足を描いちゃうような』
「またブストスかよ!ブストスには足あるよ!幽霊じゃないんだから!」
『楽しそうに叫ぶなよ』
「ちょっとな」
『しかし幽霊より怖いよな。後ろにいたら』
「相当なパワーと精密な動きを併せ持ったスタンドだな。時さえ止めかねん」
『本体もブストスだからね。ダブルブストス。打率10割』
「もういいかブストスは。しかし蛇足好きな彼女って無理あるだろ」
『それで一つよしとしようじゃねえか』
「わかったよ」
『で、どんな風に告白すればいいの?蛇足の部分どう言うの?』
「長かったはここまで…まあ、付き合って下さい、幸せにします、みたいな」
『彼女がおれと付き合って幸せになるかどうかはわからないよ。そんなもん結局彼女次第だろ』
「そうだけど」
『それにおれ別に彼女との結婚を考えているわけじゃないし』
「なんで上から目線!?」
『生ではしないし』
「生じゃないのにリアルかよ!」
『他は?』
「じゃあ、付き合って下さい、返事はメールで、とか。おい、それじゃあ呼び出す意味あんのか的な」
『それはない』
「じゃ、じゃあ、付き合って下さい、一緒に鍋でもつつこう、的な。敢えて身近なことを言っちゃうパターン?」
『なんだよそれ!?個性がないね。本気でやってんの?鍋ってお前、闇鍋でケーキ入れられたらいくら闇鍋ったって嫌だろ?』
「ケーキ?」
『次!早くしろよ!』
「う、付き合って下さい、もう僕は君無しで生きていけない。とか」
『もう最悪!重いよ!君と付き合えなければ死ぬってもう最悪じゃん!君本当に舞台立つ気あんの?』
「いつからオーディション始まった!?」
『こんなんじゃあそこいらの犬に芸を仕込ませて音楽に合わせワウワウワーワウワウワー言わせた方がましだよ!』
「完全にアニーのオーディションだよな!?トゥモロートゥモロー」
『ま、私も君に期待してるからここまで言うのだよ』
「アメとムチか!期待されて悪いが骨格の出来上がった兄ちゃんがやるアニーなんか誰も観ねえよ!」
『ああもうやめだやめ!』
「どうした」
『もう言葉なんかいらねえや!』
「とんでもないコペルニクス的転回だな」
『プレゼントだよプレゼント!女なんて粗品をあてがっておけばやらしてくれんだろ!?』
「いきなり下卑たな。まあしかしプレゼントはいいな。粗品じゃ駄目だけど。いきなりタオルとか油を贈られて中に“付き合って下さい”って書かれた紙が入ってても…ある意味斬新かもな。で、何あげるんだよ」
『ま、そうだな、タバコ、かな』
「北○○かよ」
『一本じゃないよ。カートンで』
「やめろやめろ!全然心ときめかねえよ!」
『でも指輪とか重すぎるだろ』
「対極を行き過ぎなんだよ!もうちょっとうまいところに着地点を見つけろ!」
『じゃあ…あ、あれなんかどうだろ』
「なんだよ」
『ほら、あの静電気を除去するスティック』
「ああ、金属のドアの取っ手とかにあてるやつね。キーホルダーになってるって、そんなもんあげてどうすんだ!」
『便利だろ』
「あってこまるもんじゃねえけど」
『だろ!?』
「でもこっちの恋心を伝える類のもんじゃねえよ」
『電気は通じるのに!?』
「恋は100万ボルトの衝撃だからなっておい!まあ、お前が告白しようとしている彼女がラムちゃんなら、ラムちゃんならば通じあえるかもねってバカか!」
『でもスティックって素敵じゃない?』
「ダジャレか!素敵なスティックって、いやダジャレじゃねぇ、それ素敵なステッキだったわごめんごめんってこら!」
『じゃあ何をあげれば彼女のハートを射止めることが出来るんだよ!』
「もう候補つきたのかよ。あるだろベタに花とかよ」
『どうすれば彼女のハートを射止めることが…はっ、今おれ何か大事なこと言わなかったか!?何かひらめくような』
「おれには絶望感しか感じないが」
『彼女のハートを射止める…彼女のハートを射止める…そうか!』
「なんだよ」
『彼女のハートを射止める方法それは…続きはウェブで!』
「うぜぇ」
『握力ドットコムまで』
「そこはブストスドットコムだろ」
終わり。ブストスをここまでつまらなく出来るのは地球上でおれだけ!