ボツ台本やつらの足音
「ああ、おれはなんでこんなにブサイクなんだ。デブだし。汗が臭いし。ちんこ小さいし、おもしろくもないし、はあぁ、どうせこの先一生彼女出来ないんだろうなぁ」
『ちょっと待てぇい!!』
「うわ、なんだ!?」
BGMと共に髪の毛をハードワックスでガチガチに固めたヒーロー風の男登場。「」の男に輪をかけたブサイクデブ。
『とう、ちょっと待てぇい!!』
「な、なんですかあんたは!」
『ちょっと待てぇい!!』
「なんなんですか!」
『ごめん、ちょっと待って、今呼吸整えてるから』
「そっちの意味かよ、苦しいんだ、ちょっと走ったから。ていうかおれこいつが息整うの待たない方がいいなこれ。関わり合いになりたくねえよ、逃げよ」
『ちょっと待てぇい!!』
「痛っ、ててて、痛いよ!肩をクローするな肩を!握力自慢か!いるよな握力を自慢する奴!ちょっと!なんですかあんたは!」
『よくぞ聞いた!』
「100人いたら95人は聞くよ!残りの5人は時間の有効な使い方を知ってる勝ち組だよちくしょう」
『ほう、ならば君は負け組と自覚しているのだな』
「う、ああ、当たり前だろ!見ろよおれの姿!あんたほどじゃないがこの顔この体!どう考えても負け組だろ!仮におれの年収が10億あってもイケメンのニートにかなわないよ!」
『ああ、あるある』
「納得されるとむかつくよ!なんだよ」
『いや、ブサイクあるあるだろ』
「まあ、そうだけど…で、あんた何?」
『よくぞ聞いてくれた!説明しよう!私は全国津々浦々のブサイクの味方、ブサイクマンだ!』
「大して説明してないしそのまんまにもほどがあるだろ」
『必殺技はショルダークローだ』
「うわ、登場と共に必殺技披露したことになるよそれ!いいのかよ!必殺技だよ!?必ず殺す技と書いて必殺技だよ!?おれピンピンしてるけど」
『どうだ!?』
「いや、どうだと聞かれても、ブサイクの味方だぁ?」
『凄いだろ!?』
「まあ、まあ凄いね、はいはい」
『ちなみに主な収入源はヒーロー工場のベルトコンベア作業時給650円だ』
「ただのバイトだろそれ」
『最近腰が尋常じゃないほど痛い』
「大変だな。生きていくのは」
『先月ベルトコンベアの達人高橋さん女52才がまさかの寿退社』
「退社っつうかパート辞めただけなんじゃないか?まあ知ったこっちゃないが」
『ふふふ、しかし、この事実を知っても、そんなセリフを吐けるかな?』
「なんだよ」
『ふふふ』
「なんだってば」
『ふふふ』
「………」
『ふふふ、ふふ、あはは、ははははは、ぐわっはははは』
「なんだよ!うるせえな!」
『げふっげふっ』
「むせるほど笑うなよ、なんなんだよ」
『ちょっと待って今呼吸整えるから』
「呼吸弱いなおい。よく吸って吐けを繰り返せ」
『よし、よし』
「大丈夫か」
『ふふふ、その寿退社の陰にはブサイクマンの』
「は、まさか、ブサイクマンって縁結び的な働きを」
『涙があった』
「お前狙ってたのかよ、52才の高橋さんを!?ふられてんじゃん、駄目じゃん」
『高橋さんはなぁ、高橋さんはなぁ、実年齢52才なのにどう見ても50才前後にしか見えないんだぞ!』
「いや、正解だよ!?前後の後だよ。まあ他人の熟女趣向に口出しする気はないから何も言うこたねえが」
『まさか高橋さんが95才の資産家の嫁になるとは』
「うわぁ、明らかに資産狙いじゃん。高橋さん怖いわ」
『数年後にはあのベルトコンベアは高橋さんのもの』
「そこの工場のオーナーとかよ。まあどうでもいいが」
『君!』
「なに!?用がないならおれどっか行きたいんだけど」
『君の人生に足りないものをこのブサイクマンが言い当ててみせよう!ズバリ頭に、お、のつくものだ』
「いや、見ればわかるだろ、この姿を、つまり女だ」
『え!?…いや、オリゴ糖かな、と』
「オリゴ糖ってなんだよ!女だろここは!確かに最近便秘気味だし!ヤクルト系の飲み物飲んでないけど!おれの腸内事情は今までの話と全く関係無いだろ!」
『よかったな。人生の障害が簡単に解決出来るもので』
「うん、コンビニでオリゴ糖配合のって、わああぁぁぁ!もう、わああぁぁぁ!違うよ!おれの人生に足りないものは女だ!女はコンビニで売ってねえ!」
『売っててもお前は買えねえしな』
「そうだろうけども!モテたいんだよ…」
『まさか、だろ?』
「まさかじゃねえよ!なんだよ!そんなにオリゴ糖推しだったのかよ!お前だってブサイクなんだからおれの気持ちわかるだろ!」
『いや全然』
「嘘つけ!っておれ何やってんだろ。帰ろ」
『ちょっと待てぇい!!』
「もうお前どっか行けよう!別のブサイクにかまってもらえよう」
『モテたいらしいじゃないか、…無理だろ』
「帰る!帰って枕に顔をうずめて王様の耳はロバの耳の話の床屋?みたく押し殺しながら吐露するわブサイク人生を!」
『冗談やがな』
「なんで関西弁だよ」
『モテたいのだろ?私はモテるぞ!』
「嘘つけ!」
『いや本当に。君も私を手本とし、バラ色の珍生を』
「人生な」
『珍生を』
「人生だろって!テレビ大好きか」
『まあ、私を見習えばそれなりにモテる』
「それなりかよ!それなりってお前、プラマイゼロだからな!?ブサイクはブサイクなりにモテるってことは今と期待値は変わらねえってことだろ。大体お前高橋さんのおめがねにかなわなかっただろ」
『君!人には言っていいことと悪いことがうわあぁぁぁん』
「泣くな泣くな、確かに言い過ぎたよ」
『ベロベロバァ』
「………」
『君!私には5人の愛人、すなわち、ルパンがいる!』
「愛人ならラ・マンな、ルパンが5人もいたら世界中の銀行や美術館が狙われ続け世界中の経済システムが破綻する可能性がある。いや待てよ、5人のうち4人、いやいや、5人が5人ルパンのマスクを被った偽物で本物のルパンは隣にいる銭形だってことか!?」
『私の愛人は5人中4人が還暦だけど』
「ああ、ルパンは老人にも化けるからなって、それ本当かよ!」
『そんな嘘ついてどうするというのだね』
「そりゃそうだ。熟女好きだもんな。うん。でもそれはモテているというよりもモテない同士の暇つぶしなんじゃないか。第一おれモテたいがお婆ちゃんにモテたいわけじゃない」
『残りのひとりは二十歳だ。さらにお前の絶望を煽るなら』
「煽んなよ」
『かわいい女の子だ』
「マジかよ!?」
『マジだ。本当にマジだ。金銭でどうこうとかでもなく』
「時給650円だしな」
『どんびかれようがなんだろうが本当の本当にマジなのさ』
「…証拠は?」
『この写メを見よ!併せてこのメールのやりとりを見よ!』
「どれ、どうせババアもしくはそれに準ずるような女の子なんだろ?彼女には大変悪いがおれでも遠慮するような…うわ、かわいい!ええ!?メールの内容は?つうかこいつ平気で彼女のプライバシーを侵してるな、まあいい、うわ、うわうわ、リアルだ。リアルで大好きハートマークとかある…こんなにかわいい子なのに…」
『どうだ!これがブサイクマンの実力だ!』
「くっ、確かに悔しいし羨ましいし、なんか生きていく希望がわいてきたが、だがおれに関係無いし、希望もわいてきたがそれ以上に絶望にさらされているのだが」
『君がモテないのは君の姿形故ではないのだよ!君のそのひねくれ捻り曲がった、捻り曲がって一周して逆にまっすぐになっている性根故だ!』
「まっすぐになっているんならいいんじゃねえか?」
『言っていることがよくわからないな』
「おれもわかんねえ。まあ要するにおれをモテるようにしてくれるのか?」
『黙れこのくされデブが!』
「ひでぇなおい。まあそんなこたぁ自覚してるし他人の心の声が幻聴となって聞き慣れてるからダメージ無いけど、強いてね、強いて言えばお前が言うな。と。まあ、蛇足だけどねもはやさ。おれの人生蛇足だよ。夢幻さ。絵に描いた餅だよ。絵に描いた餅を蛇足して餅をうんこにしちゃった人生だよ。あるのに無いけど確かにあるものだよ。泣きたいよ。いや、泣いてるよ。デブでブサイクな男がちょっとしたことで泣くよ。優しくされたら号泣だよ。そうなんだ。気を遣われたら泣いてしまうんだ。学生時代腕を骨折した時も周りから問い詰められるよう、かつあげされるよう心配されてさ。恥ずかしくって、嬉しくて、情けなくって、おれ、大丈夫だよ、って言ってギプスガンガン殴ったんだ。ガンガンガンガン殴って添え木変形するほど殴って医者にたしなめられて、ジンジン痛んで来て、家に帰って泣いたよ。悲しいことは世に掃き捨てるほど溢れているというのにわざわざ人造してさ。掃き捨てられた悲しみは吹き溜まりに積もった枯れ葉の如く溜まり溜まってあらゆるヒエラルキーを作り上げるんだ。ヒエラルキーは安住だよ。何かに決められることは安心だよ。自由だよ。枠
があることで人はその能力を全開出来るんだ。100パーセントってことは自由だからねあああああ」
『さて、ちなみに』
「またちなむのかお前は」
『ちなみに私はかっこいい』
「どうしてその結論に至れた!?論文にまとめて学会に提出してくれ」
『君は私の表面しかみていない』
「会って数分だがどうやら性格の方もやっかいだと思うおれがいる」
『ふふん、そう言ってられるのも今のうちだ』
「なんだっつうんだよ」
『またまたこれを見よ!この写メを!』
「なんだよ」
『それは私のパパとママのハネムーン時の、いわゆるその、初夜終わりの火照っている瞬間の写真を写メしたものだ!』
「あんまり見たくねえなぁ、どれ、うわ、2人とも整った顔してんじゃん」
『いやらしい目で見るなよ』
「得た情報が多すぎてさすがにそう見れねえよ」
『そして、これは私の子供の頃の写真を写メしたものだ!』
「わざわざ写真を写メしたものだって言わなくてもいいだろ。わかるよそのぐらい。どれどれ、ああ、かわいいじゃん」
『だろ?』
「今は見る影ないけどな」
『私はかっこいい』
「いや、現実を、リアルタイムを見ろよ。過去には戻れないんだぜ?」
『おれの遺伝子はかっこいい』
「そこまでミクロで!?せめて虫眼鏡で見れる範囲でかっこよさをアピールしてくれねえかな!?まあなんつうかそう言い切られると逆に爽快だわ」
『現在の姿形め性格も社会的地位や収入も糞だけど』
「自覚してたんだ。今更だけど社会的地位が糞ってお前ヒーローじゃなかったか?」
『しかし、遺伝子はかっこいい』
「そうかもな」
『DNAイケメン、いや、DNAジゴロだ。もうモテモテ』
「お前のその自信は一体どこからわいてくるんだ?あ、DNAか。納得しちゃったよ」
『君にもどこか自慢出来るところが一つぐらいあるはずだ。探せば』
「まあ確かにお前はよく探したな。なんかそう思えてきたよ。お前見てるとおれはただ内にこもってうだうだやっていただけなのかもしれないな」
『私の自慢すべきポイントはまず握力』
「そこはDNAだろ」
終わり。最悪…まあボツシリーズ自体最悪
『ちょっと待てぇい!!』
「うわ、なんだ!?」
BGMと共に髪の毛をハードワックスでガチガチに固めたヒーロー風の男登場。「」の男に輪をかけたブサイクデブ。
『とう、ちょっと待てぇい!!』
「な、なんですかあんたは!」
『ちょっと待てぇい!!』
「なんなんですか!」
『ごめん、ちょっと待って、今呼吸整えてるから』
「そっちの意味かよ、苦しいんだ、ちょっと走ったから。ていうかおれこいつが息整うの待たない方がいいなこれ。関わり合いになりたくねえよ、逃げよ」
『ちょっと待てぇい!!』
「痛っ、ててて、痛いよ!肩をクローするな肩を!握力自慢か!いるよな握力を自慢する奴!ちょっと!なんですかあんたは!」
『よくぞ聞いた!』
「100人いたら95人は聞くよ!残りの5人は時間の有効な使い方を知ってる勝ち組だよちくしょう」
『ほう、ならば君は負け組と自覚しているのだな』
「う、ああ、当たり前だろ!見ろよおれの姿!あんたほどじゃないがこの顔この体!どう考えても負け組だろ!仮におれの年収が10億あってもイケメンのニートにかなわないよ!」
『ああ、あるある』
「納得されるとむかつくよ!なんだよ」
『いや、ブサイクあるあるだろ』
「まあ、そうだけど…で、あんた何?」
『よくぞ聞いてくれた!説明しよう!私は全国津々浦々のブサイクの味方、ブサイクマンだ!』
「大して説明してないしそのまんまにもほどがあるだろ」
『必殺技はショルダークローだ』
「うわ、登場と共に必殺技披露したことになるよそれ!いいのかよ!必殺技だよ!?必ず殺す技と書いて必殺技だよ!?おれピンピンしてるけど」
『どうだ!?』
「いや、どうだと聞かれても、ブサイクの味方だぁ?」
『凄いだろ!?』
「まあ、まあ凄いね、はいはい」
『ちなみに主な収入源はヒーロー工場のベルトコンベア作業時給650円だ』
「ただのバイトだろそれ」
『最近腰が尋常じゃないほど痛い』
「大変だな。生きていくのは」
『先月ベルトコンベアの達人高橋さん女52才がまさかの寿退社』
「退社っつうかパート辞めただけなんじゃないか?まあ知ったこっちゃないが」
『ふふふ、しかし、この事実を知っても、そんなセリフを吐けるかな?』
「なんだよ」
『ふふふ』
「なんだってば」
『ふふふ』
「………」
『ふふふ、ふふ、あはは、ははははは、ぐわっはははは』
「なんだよ!うるせえな!」
『げふっげふっ』
「むせるほど笑うなよ、なんなんだよ」
『ちょっと待って今呼吸整えるから』
「呼吸弱いなおい。よく吸って吐けを繰り返せ」
『よし、よし』
「大丈夫か」
『ふふふ、その寿退社の陰にはブサイクマンの』
「は、まさか、ブサイクマンって縁結び的な働きを」
『涙があった』
「お前狙ってたのかよ、52才の高橋さんを!?ふられてんじゃん、駄目じゃん」
『高橋さんはなぁ、高橋さんはなぁ、実年齢52才なのにどう見ても50才前後にしか見えないんだぞ!』
「いや、正解だよ!?前後の後だよ。まあ他人の熟女趣向に口出しする気はないから何も言うこたねえが」
『まさか高橋さんが95才の資産家の嫁になるとは』
「うわぁ、明らかに資産狙いじゃん。高橋さん怖いわ」
『数年後にはあのベルトコンベアは高橋さんのもの』
「そこの工場のオーナーとかよ。まあどうでもいいが」
『君!』
「なに!?用がないならおれどっか行きたいんだけど」
『君の人生に足りないものをこのブサイクマンが言い当ててみせよう!ズバリ頭に、お、のつくものだ』
「いや、見ればわかるだろ、この姿を、つまり女だ」
『え!?…いや、オリゴ糖かな、と』
「オリゴ糖ってなんだよ!女だろここは!確かに最近便秘気味だし!ヤクルト系の飲み物飲んでないけど!おれの腸内事情は今までの話と全く関係無いだろ!」
『よかったな。人生の障害が簡単に解決出来るもので』
「うん、コンビニでオリゴ糖配合のって、わああぁぁぁ!もう、わああぁぁぁ!違うよ!おれの人生に足りないものは女だ!女はコンビニで売ってねえ!」
『売っててもお前は買えねえしな』
「そうだろうけども!モテたいんだよ…」
『まさか、だろ?』
「まさかじゃねえよ!なんだよ!そんなにオリゴ糖推しだったのかよ!お前だってブサイクなんだからおれの気持ちわかるだろ!」
『いや全然』
「嘘つけ!っておれ何やってんだろ。帰ろ」
『ちょっと待てぇい!!』
「もうお前どっか行けよう!別のブサイクにかまってもらえよう」
『モテたいらしいじゃないか、…無理だろ』
「帰る!帰って枕に顔をうずめて王様の耳はロバの耳の話の床屋?みたく押し殺しながら吐露するわブサイク人生を!」
『冗談やがな』
「なんで関西弁だよ」
『モテたいのだろ?私はモテるぞ!』
「嘘つけ!」
『いや本当に。君も私を手本とし、バラ色の珍生を』
「人生な」
『珍生を』
「人生だろって!テレビ大好きか」
『まあ、私を見習えばそれなりにモテる』
「それなりかよ!それなりってお前、プラマイゼロだからな!?ブサイクはブサイクなりにモテるってことは今と期待値は変わらねえってことだろ。大体お前高橋さんのおめがねにかなわなかっただろ」
『君!人には言っていいことと悪いことがうわあぁぁぁん』
「泣くな泣くな、確かに言い過ぎたよ」
『ベロベロバァ』
「………」
『君!私には5人の愛人、すなわち、ルパンがいる!』
「愛人ならラ・マンな、ルパンが5人もいたら世界中の銀行や美術館が狙われ続け世界中の経済システムが破綻する可能性がある。いや待てよ、5人のうち4人、いやいや、5人が5人ルパンのマスクを被った偽物で本物のルパンは隣にいる銭形だってことか!?」
『私の愛人は5人中4人が還暦だけど』
「ああ、ルパンは老人にも化けるからなって、それ本当かよ!」
『そんな嘘ついてどうするというのだね』
「そりゃそうだ。熟女好きだもんな。うん。でもそれはモテているというよりもモテない同士の暇つぶしなんじゃないか。第一おれモテたいがお婆ちゃんにモテたいわけじゃない」
『残りのひとりは二十歳だ。さらにお前の絶望を煽るなら』
「煽んなよ」
『かわいい女の子だ』
「マジかよ!?」
『マジだ。本当にマジだ。金銭でどうこうとかでもなく』
「時給650円だしな」
『どんびかれようがなんだろうが本当の本当にマジなのさ』
「…証拠は?」
『この写メを見よ!併せてこのメールのやりとりを見よ!』
「どれ、どうせババアもしくはそれに準ずるような女の子なんだろ?彼女には大変悪いがおれでも遠慮するような…うわ、かわいい!ええ!?メールの内容は?つうかこいつ平気で彼女のプライバシーを侵してるな、まあいい、うわ、うわうわ、リアルだ。リアルで大好きハートマークとかある…こんなにかわいい子なのに…」
『どうだ!これがブサイクマンの実力だ!』
「くっ、確かに悔しいし羨ましいし、なんか生きていく希望がわいてきたが、だがおれに関係無いし、希望もわいてきたがそれ以上に絶望にさらされているのだが」
『君がモテないのは君の姿形故ではないのだよ!君のそのひねくれ捻り曲がった、捻り曲がって一周して逆にまっすぐになっている性根故だ!』
「まっすぐになっているんならいいんじゃねえか?」
『言っていることがよくわからないな』
「おれもわかんねえ。まあ要するにおれをモテるようにしてくれるのか?」
『黙れこのくされデブが!』
「ひでぇなおい。まあそんなこたぁ自覚してるし他人の心の声が幻聴となって聞き慣れてるからダメージ無いけど、強いてね、強いて言えばお前が言うな。と。まあ、蛇足だけどねもはやさ。おれの人生蛇足だよ。夢幻さ。絵に描いた餅だよ。絵に描いた餅を蛇足して餅をうんこにしちゃった人生だよ。あるのに無いけど確かにあるものだよ。泣きたいよ。いや、泣いてるよ。デブでブサイクな男がちょっとしたことで泣くよ。優しくされたら号泣だよ。そうなんだ。気を遣われたら泣いてしまうんだ。学生時代腕を骨折した時も周りから問い詰められるよう、かつあげされるよう心配されてさ。恥ずかしくって、嬉しくて、情けなくって、おれ、大丈夫だよ、って言ってギプスガンガン殴ったんだ。ガンガンガンガン殴って添え木変形するほど殴って医者にたしなめられて、ジンジン痛んで来て、家に帰って泣いたよ。悲しいことは世に掃き捨てるほど溢れているというのにわざわざ人造してさ。掃き捨てられた悲しみは吹き溜まりに積もった枯れ葉の如く溜まり溜まってあらゆるヒエラルキーを作り上げるんだ。ヒエラルキーは安住だよ。何かに決められることは安心だよ。自由だよ。枠
があることで人はその能力を全開出来るんだ。100パーセントってことは自由だからねあああああ」
『さて、ちなみに』
「またちなむのかお前は」
『ちなみに私はかっこいい』
「どうしてその結論に至れた!?論文にまとめて学会に提出してくれ」
『君は私の表面しかみていない』
「会って数分だがどうやら性格の方もやっかいだと思うおれがいる」
『ふふん、そう言ってられるのも今のうちだ』
「なんだっつうんだよ」
『またまたこれを見よ!この写メを!』
「なんだよ」
『それは私のパパとママのハネムーン時の、いわゆるその、初夜終わりの火照っている瞬間の写真を写メしたものだ!』
「あんまり見たくねえなぁ、どれ、うわ、2人とも整った顔してんじゃん」
『いやらしい目で見るなよ』
「得た情報が多すぎてさすがにそう見れねえよ」
『そして、これは私の子供の頃の写真を写メしたものだ!』
「わざわざ写真を写メしたものだって言わなくてもいいだろ。わかるよそのぐらい。どれどれ、ああ、かわいいじゃん」
『だろ?』
「今は見る影ないけどな」
『私はかっこいい』
「いや、現実を、リアルタイムを見ろよ。過去には戻れないんだぜ?」
『おれの遺伝子はかっこいい』
「そこまでミクロで!?せめて虫眼鏡で見れる範囲でかっこよさをアピールしてくれねえかな!?まあなんつうかそう言い切られると逆に爽快だわ」
『現在の姿形め性格も社会的地位や収入も糞だけど』
「自覚してたんだ。今更だけど社会的地位が糞ってお前ヒーローじゃなかったか?」
『しかし、遺伝子はかっこいい』
「そうかもな」
『DNAイケメン、いや、DNAジゴロだ。もうモテモテ』
「お前のその自信は一体どこからわいてくるんだ?あ、DNAか。納得しちゃったよ」
『君にもどこか自慢出来るところが一つぐらいあるはずだ。探せば』
「まあ確かにお前はよく探したな。なんかそう思えてきたよ。お前見てるとおれはただ内にこもってうだうだやっていただけなのかもしれないな」
『私の自慢すべきポイントはまず握力』
「そこはDNAだろ」
終わり。最悪…まあボツシリーズ自体最悪