ボツ台本机の下の秘書 | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

ボツ台本机の下の秘書

秘書♪秘書♪秘書♪フェラ上手♪机の下に潜んでる♪的な替え歌を歌詞の最後まで考えながら僕は確かに生きている。うん。日本全国で三億人ぐらいは考えたことを一生懸命考えながら生きている。オリジナルだと信じてなんかいやしない。だけど、どこかで信じてしまう僕はまるで炭坑のカナリア。空気があること前提に羽ばたくのさ。なにこれ…。


「君!こんな成績じゃあねえ!会社は慈善事業じゃないんだぞ!」
『はぁ』
「はぁって君!はぁって君!まったく、今月は一件も成約とれてないじゃないのわかってるのかね!高本君なんて既に45件もとってきてるんだぞ!ブービーの鈴木君だって10件とってきてるというのに!君!このままではクビだよ!」
『しかしですねぇ』
「しかしもクソもあるか!」
『えっ、鹿霜狗租の呪いはないのですか?あると聞いていますが』
「ああ!?何を言っとるんだ君は!」
『はぁ』
「はぁって君!ひょっとして営業先でもこの調子なのかね!?」
『ま、先方がヤク○でもないかぎりは』
「まあ、先方がヤク○ならそりゃ丁寧にもなるわなって違う!誰が相手でもちゃんとしろ!そう教えられただろ!だから成約とれないんだよ!正直者か君は!」
『………ふっ』
「なぜ!?なぜこのタイミングで鼻で笑う!?今君怒られてるのわかってるのかね!」
『えっ、怒られてるんですか?正直者だなんて言われるからてっきり誉められてるのかと思いましたよ』
「童話の世界の住人か!誉められて鼻で笑うってニヒルか!怒ってるのだよ!大人の社会では正直者はバカを見るもんなんだぞ!」
『ああ、どうりで!』
「なに!?」
『最近よくバカを見るんですよ!』
「ふむ。というと?」
『こないだなんて0点のテストを先っぽにつけたリコーダーをピロピロしている中学生を見たし』
「中学生かね!?ふむふむ」
『昨日なんかチャリンコをバックさせようと必死になってペダルを逆回転させている人を見たし』
「ああ、空回りね」
『今日だって営業に出て暇だからパチンコ行ってたんですけど』
「あるある」
『回ってた台でそろそろくるかなって人がですね、時間きたので良かったらどうぞ、って僕に譲ってくれたんですよ。まあ、バカって言っちゃあ悪いですけどね。おかげさまで10万勝ちました』
「そりゃバカだねぇ。君はバカをたくさん見たんだね。っておい!まず、まずは仕事中パチンコ行くな!焦ろよ!クビかかってるんだぞ!それから、もうもはやそれからだけど、バカを見るって意味違うよ!バカを見るってのは例えば、仕事中パチンコに行って呆けていたらクビになった、みたいなことを言うんだ!」
『ははは、そんなバカいるんですか?』
「いるよ!今目の前に!」
『へ?』
「後ろを見るな!」
『ああ』
「うわ、危ないよ!目を指でなぞるな!ああ、じゃないよ!なにを納得したんだね君は!」
『となれば…ここだ!』
「机の下に誰かいるはずないだろ!私は何者だ!?机の下に秘書を潜ませてフェラさせてるえらい人か!」
『じゃあわかんねえ。お手上げだこりゃ』
「クイズしてるんじゃない!それにわかんねえって!少なくともわかりませんだろ!君は言葉遣いからやり直さなきゃならないようだな!おい!聞いているのかね!」
『……なぞなぞ、だったんですか?』
「なぞなぞでもねえよ!君ねえ!」
『仕事中パチンコに行ってるのがバレてバカを見た、課長の目の前にいる人だーれだ?答え、おれ』
「よくわかってるじゃないか!」
『小学生かよ!』
「私を叩くな!意味がわからないよ!」
『課長!聞いてください!』
「なんだね!?」
『私もパチンコばかりしているわけではないのです』
「当たり前だろ!」
『今日もパチンコで10万勝ってから、そういやこの辺に大学の後輩がいるなと思って意気揚々と出向いたのです!』
「ま、近しい者に手伝ってもらうってのは基本だからね。というか会社はそれを期待しているわけで」
『そんなんじゃないです』
「そんなんじゃないんだ…あっそう」
『後輩はフリーターでしてね、折りよく家にいたんですね。でまあ、コーヒーいれますね、って言うから、お茶の方がいいな、なんて。でもそいつコーヒーしか持ってなくて、じゃあ買ってきますよって』
「そんなことはどうでもいいのだよ!君は何を言いたいのだね!?」
『ああいや、そんでもって、やることもないからしばらく後輩の家でまったりしていたんですけど』
「仕事しようね」
『トイレにいきたくなりまして、トイレ借りたんですけど、後輩に携帯の中見られたくなかったんで持ってトイレにいったんです。あいつは確実に見ますからね。最低な野郎なんです』
「君が言うな」
『そんで、トイレに入ると、僕、携帯を便器に投げ入れちゃったんです!ベッドの上に投げるみたいに!極々自然な、そうすることが当たり前みたいに!』
「バカかね君は!」
『多分、トイレの中の安心感と自分の部屋に帰ってきた安心感を勘違いしちゃったんでしょうね。人間あわてないもんですねぇ、便意が迫っていたので、もう肛門が尋常じゃないくらい膨らんでいたんで、とりあえずひろうの後回しにして大をしたんです』
「いや、ひろえよ!」
『ひろいましたよ。これがその携帯です』
「うわ、汚いよ!顔に近づけるな!」
『課長!』
「なに!?」
『これがその携帯です!』
「聞いたよ!顔に近づけるな顔に!」
『課長!』
「なんだよ!」
『ジュース買ってきていいですか?』
「辞めちまえ!」


終わり。よく投げ入れるよね。便器に。防水は大切だ!防水携帯じゃねえけど。