ボツ台本自由自由 | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

ボツ台本自由自由

「自由の出っ張りをとると目田。意味はないのだよ君ぃ」



『おれはさかった犬のようになりたい』
「さかった犬のようにかい?理由を聞いてもいいかい?」
『勿論さ』
「ではなぜだい?」
『さかった犬というのは人だろうが物だろうが見境無しにチンポを押し付けるだろう。勿論男女の境もなくさ』
「おそらく国民全員が一度は家に置いたであろうあのトラのぬいぐるみとかな」
『ああ、それにしても哀れなのは女子アナだろうよ』
「そうだな。女子アナが脚にチンポを押し付けられているわけだからな」
『女子アナだけに下手に蹴っぽるなどの対処は出来まいしな』
「それは女子アナに限らず公人全般そうなのではないか」
『女子アナに残された武器はいみじくも声だけさ。しかし、こら!などとご自慢の声で言っても残念ながら通じず』
「さかっている時は主人(老紳士)の命令さえ聞かぬものな」
『()で無個性だった犬の主人に個性を与えるとはなかなかやるな。おかげで女子アナが犬にチンポを押し付けられている状況が鮮明に浮かんだよ』
「飼い主が老紳士だったらなぁ、という願望を示しただけなのだがな」
『先ほど蹴っぽるわけにもいかないと言ったが、下手に逆らえば食い殺されてしまうだろう。中型以上の犬の体力は女子アナを凌駕するものがあるからな』
「ダイエットで体重を減らすことに一生懸命で犬に襲われる可能性を考えていないのだからしようがあるまい」
『しようがあるまいよ。しかしそういうプレイが好きな女子アナもいるのであろう。いや、ダイエットをしている女子アナは皆獣姦が好きなのかもしれない』
「貴様の発想力には脱帽だ。これからテレビの見方が変わるよ」
『ふむ。今女子アナが勝てそうな犬種を考えてみていたのだが女子アナの基準は安藤優子でいいかい』
「うむ、女子アナといえば20台のキャピキャピしている小娘を思い描いてしまうが全女子アナの年齢や体力及び戦闘能力を平均化したときに安藤優子程納得がいく人物はいまい。勿論安藤優子で納得さ」
『では安藤優子にしよう。果たして安藤優子はさかったチワワを殺せるだろうか』
「殺すのかい?まあさかっているとはいえあの程度の口では安藤優子の動脈や静脈を引きちぎれまい。あの貧弱な骨格では安藤優子の尻に押しつぶされてしまうだろう。押しつぶされるといえば象はその巨体が故に足下でネズミなどの小動物にうろちょろされるのを嫌うというが、逆にチワワに勝てないのはジャイアント馬場ではなかろうか」
『それは盲点だったな。では安藤優子とパグではどうだろう』
「パグというとあのブルドックを小さくしたような犬だな。おれは昔飼っていた頃がありその頃はパグなど今ほど世間に認知されていなかったからよくブルドックに間違われたものさ」
『ブルドックであることを否定する貴様が脳表に浮かんだよ』
「脳表というのは脳裏を逆にすることにより脳裏に浮かぶという無意識に出来事をイメージする思い返すという脳裏のイメージを逆にしたのだな」
『要するに脈拍を正常時の数値にし意識してイメージしたのさ』
「脈拍を」
『脈拍をさ』
「その勇気に乾杯するのを今夜まで待つとして、パグの戦闘能力だが成人男性であるおれをもってしてもナメてかかると怪我をする程だといっておこう。天寿を全うしたうちのパグだがまだパグが若く体力に満ち溢れていた頃主に食事の時間の小競り合いで本気になっておれに噛みついてきたことが何度もあったのさ。こちらがパグのダメージを気にして本気で叩けなかったということもあるがなかなか手に負えないものがあった。パグはこちらの急所を、急所といってもチンポではなく太い血管がある柔らかい場所だが、パグは的確に急所を狙ってきたものさ。野生の本能というやつか。あの頃は生傷や内出血が絶えなかった。そのパグが老いるに従って目に見えぬ程のスピードを生み出す瞬発力を失っていってな。ある時久しぶりにおれに噛みつこうと向かってくる刹那おれのカウンターの右エルボーがパグの顎をもろにとらえた時があった。それはそれは見事なエルボーであった」
『ナイスエルボーに乾杯はするかい?』
「ありがとう、それは今夜に願おうか。そのおれのエルボーをくらった犬は一瞬脳震盪を起こしたのだろう倒れることはなかったが急におとなしくなって尻尾を巻いてしまったよ。噛まれなかったことはよかったがあの目にとらえられぬスピードを誇ったパグのスピードがおれの反射神経のスピードに負けてしまったことはおれに飼い犬の確かな衰えを感じさせてセンチになってしまったものだ」
『それはセンチにならざるを得まいよ。それで対安藤優子のことなのだが』
「すまん。おれが思うに安藤優子がパグを殺そうとすれば腕の一本もしくは指の一本を犠牲にしなければ殺せないだろうよ。おそらく安藤優子を始め女子アナに全盛期のパグの突進力を止める程のローキックは放てまいからな。おれが思いついた安藤優子の戦法はこうさ。向かってくるパグにあえて左手を差し出し噛みつかせる。腕を噛ませたら噛ませたままパグを二本足で立たせ、二本足といっても右前足と左後ろ足のことではなく両後ろ足だが、立たせたら右手で腹を掴み全身の力を使い一気に持ち上げてそのままパグの腹に全体重を乗せるように倒れるのさ。あくまで安藤優子が過剰なダイエットをしていないことが条件だが」
『おれがイメージしている安藤優子はそれなりの体重をしているから安心してくれ。しかしひくほど現実的な戦法だな』
「すまん。ついついパグへの愛情が裏返しになってしまったようだ」
『なるほど、愛故に、だな』
「愛故にさ」
『パグを征したとなればどうやら女子アナは小型犬には勝てるというおれの推測は当たっていたようだな』
「ミニチュアダックスがいかに狩猟犬でも女子アナがウサギ穴に詰まっていない限りは勝てまいよ」
『四肢の自由を奪われ鼻をもがれる女子アナなどは、女子アナに大して思い入れのないおれでもあまり見たくはないな』
「おれもさ。はて、今思い出したのだが貴様はさかっている犬になりたいのではなかったか」
『その通りだ。おれも貴様との話に夢中になって忘れていたようだ。ありがとう』
「どうも、いたしますか?」
『ふふ、あえていたすかいたさないかをおれに任せるなど貴様本当に人間が出来ているな』
「ふふ、ありがとう」
『ふふ、どういたしますか?早速マネをさせてもらったよ』
「どうぞいたしてくださいな。ふふ」
『おれがなぜさかっている犬になりたいかと思うに至ったかは奴らが自由だからさ。こと主従の関係を重視する犬が唯一自由に行動するのがさかっている時なんだ』
「なるほどな」
『自由に、それこそいきなりぬいぐるみや女子アナにチンポを押し付けるような、周りを気にせず自由に行動をしてみたいものさ』
「この自由主義者め!」
『ほう、特別警察ごっこかい?』
「ご名答さ。しかし自由にするということは逆にむさいおっさん政治家などにもチンポを押し付けたりする可能性があるということだが」
『当然そうさ。しかしそれはそれで自由ならば気持ちいいのではないか』
「ふむ。どうやらおれは当事者の視点ではなくその光景を端から見ている第三者の視点で見ていたようだ。なるほど自由ということは気持ちよさも自由、いうなれば押し付けたチンポに押し付けられた常識やルールは関係ないということか。押し付けられた常識やルールの鎖を引きちぎった状態で見るならばむさいおっさんが傾国の美女に見えてもいいわけだ。その傾国の美女というやつも自由な世界の概念ではないがな」
『傾国の美女か、一度お目にかかってみたいものだな』
「おれもお目にかかってみたいものだ」
『国を傾ける程の美女というならば国とはチンポのことであろうな』
「まあそういうことであろう。まさしく傾きっ放しで傾くのであろうからな」
『そう考えるとおれの傾国の美女がより卑猥になるな』
「おれの、ときたか。自由な発想こそチンポの栄養さ」
『なるほど、自由な発想というのはさしずめ亜鉛ということか』
「うむ、納得がいくよ。チンポ、正確にいうと金玉だが、チンポには亜鉛が一番さ」
『バイアグラとも考えたのだが不健康感を否めないしな』
「貴様の健康管理にはお手上げさ」
『段々自由の本質に近付いてきたようだ。自由な発想が亜鉛ならば自由とは鉛であるということになるな』
「ほう、確かに自由な発想の鉛の部分は自由であろう。鉛というものは放射線を通さないと聞く。なんとなく自由な金属さ」
『自由とは鉛である、か』
「自由とは鉛である、だな」
『自由の本質を見事に見抜いたこの共同作業には達成感を覚えるが、おれが今回したかった話はこのような結末を迎えるものだったろうか』
「話の構成などまるで考えない、それが自由への第一歩、ひいてはさかって忘我に至った犬への第一歩なのではないかな」
『なるほど。今考えついたのだがさかっている犬が自由ならばさかっている犬というのは鉛の鎖に繋がれた犬ということではないか』
「まったくその通りだ。お見それしたよ。それだと自由どころか不自由な印象を受けるな。これは困ったぞ」
『なに、素直になればいいのさ。自由とは不自由である。自由になろうと現状絡みついている鎖を引きちぎったところで気付けば鉛の鎖に繋がれている。ということさ』
「悲しいな。自由とは不自由である、鉛とは鎖である、か。相反する物事の本質は表裏一体と相場は決まっているがこれでは自由から不自由が生まれているようだ。しかし納得せざるを得まいよ」
『ああ、我ながら納得さ』


終わり