ボツ台本なかんずく | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

ボツ台本なかんずく

「宇宙を持て余す!…話でかいよ!」



『やっと寒くなってまいりました!いよっ!』
「別に盛り上がりを期待するようなもんじゃないだろ」
『寒いとオナニーするとき大変ですからね』
「そうだけど言うなそんなこと」
『私は中出し派ですね』
「布団のだろ!?変なこと言うなって!」
『こう小さな机というか椅子みたいなのを布団の中に入れて腰回りに空間を作ってね。こたつですよ。せんずりこたつ。あなたはなに派ですか?』
「えっ言うのおれ」
『是非お聞かせ願いたいものですね』
「そう…まあせんずりこたつは作らないな。寒さを我慢する派かな」
『そう…人って様々ですね。ああ、秋は人を詩人に変える』
「いつ詩人に変えた!下の話してただけじゃねえか」
『秋から冬にかけて、からから鳴り踏まれてゆく落ち葉にあなたは何も感じないのですか?オナニーだって秋になれば変わりますからね』
「どう変わるっていうんだよ」
『大地に漏れた精液をオナニーと云ふなれば』
「うをふにしなくていいんだよ。読み方変わんねえし」
『まず秋になるとビーチでやってるAVが悲しくみえる』
「…言うべき言葉が見つからねえよ」
『そもそもオナニー自体の名前が変わるからね。秋になると詩的に変わる。まるで名月の光をその身に宿して静寂に輝く恒河沙の如く、下らぬ散文詩を焼く篝火の向かいに座りただひたすら娘の身を案じるアンナパパのように』
「おい!やめなよ」
『オナニーじゃなくてサドゥンリーになるからね』
「…忘れてあげよう」
『突然出ますからね。ちょろって』
「もう何も言いたくないよ」
『あっ知ってます?実はオナニーばっかやってる人には秋がやってこないんですよ、秋なのに飽きがこない、これ如何に』
「死ねばいい」

『秋がくれば思い出す♪そう、忘れようと思って、私は何度も何度も忘れようと思って、でも手首を見ると、ああ、ちょっぴり薄くなりはしたけど、ああ、…冬になる前自殺する♪』
「やめなよ。曲もやだ」
『それにしても寒さなんて久しぶりですね。一年ぶりですか』
「いや一年じゃないだろ。今9月だから半年ぶりぐらいじゃねえか」
『ええ!?おれの上半期は夏だったぜ?』
「じゃあしょうがない。うん。しょうがないな、それじゃ」
『これから秋が深まって冬がくるんですねぇ』
「うん」
『今からその秋から冬にかけての季節の変わり目の話をしようと思うんですけど、去年もしたのでそちらを参照して頂ければ』
「省略すんな」
『でも二度手間だぜ?』
「わかりにくい嘘つくな!やったことねえよ!やれ!」
『おれもうやる気なくしちまったよ。だって目の下に隈が』
「乙女じゃねえんだから!」
『そう言うけどよぉ、そんなもんだぜ人間って』
「話をでかくすんな!大抵のものにそんな風に人間ってつけたらなんとなくそれっぽくなるけど大抵はくだらねえんだよ!今のも!」
『そんなもんだぜ、人生って』
「人生なら尚更だ!」
『大体おれが乙女じゃないと何故お前に判断出来る!?私あなたに言いましたか?アタイもう乙女じゃないのよさって』
「知らねえよ!アタイって、ないのよさってお前。変なとこに噛みつくな!お前が乙女なら少しははるな愛を見習え!」
『まあはるな愛の爪の垢を煎じたお茶はそれはそれは高値で取引され、やくみつるなど』
「うるせえ!」
『ラームちゃーん』
「うる星やつら!?もうほんとちゃんとしろ!面倒くせえなぁ!」
『面倒は臭くない!香るものだ!』
「……知らねえよ!少し考えちゃったけど知らねえよ!スカトロマニアみたいなこと言うな!」
『え!?スカトロマニアって、うんこは臭くない!香るものだ!って言うの?』
「どうでもいいんだよそんなことは!」
『どうでもいい…なるほど』
「なんで納得した!?まあいいんだけど」
『そうです。そんなもんです、人類って』
「ああもううぜえなぁ、ぶん殴ったら治るかな」
『そんなもんですよね、恋愛って』
「駄目だよ!殴っちゃ!怖いわ!テレビとか言うと思ったんだけどな!恋愛ってお前どんな恋愛してきたんだよ!」
『省略!!』


「で、結局冬の大三角の秘密ってなんなの?」
『それはねガブリエル君』
「だからガブリエルって言うなって何度言ったらわかるんだよ!」
『それはね、秋からくる暗黒のパワーが晴れた時、宇宙の泡構造が崩れ、ダークマターに引っ張られた銀河系同士の衝突による宇宙の再構築、即ちリトルビッグクランチが至る所で発生し、と、同時に無数のリトルビッグバンが起こり、そしてそう!小宇宙が生まれ…ブツブツ』
「さようならぁ」


終わり


晴天の青空を見上げると途方もなく虚無感に陥るよね。