ボツ台本へるにゃあ
「椎間板ヘルニアと君の吹く草笛がぼくの大事な思い出」
『どう致しまして』
「いやなんもしてません!どう致しましたか、でしょ」
『どう致しました?手遅れですか?』
「…手遅れかどうかはわかりませんが腰が痛いんです」
『あー手遅れですね。はい』
「ちょっと待て!ろくに診もしないで!多分そこまでではないです!多分椎間板ヘルニアです!」
『ヘルニア?あんたなんだい?医者かい?』
「違いますけど」
『だったらなんで診断出来るんだい?さては医者かい?』
「だから違いますって。患者です!あくまでも多分ですから診察お願いしますよ」
『ここだけの話医者なんだろ?俺を監視に来たんだ。なあそうだろ?』
「違います!レストランの覆面調査のバイトか俺は。ヘルニアだと思っただけです」
『腰の痛みの原因には大きく分けて二つある』
「はぁ、あの、勝手に自分の症状を診断したことに怒っているのなら謝りますけど」
『手遅れか手遅れじゃないかだ』
「大き過ぎだろそのカテゴリー!しかも原因じゃなくて結果でしょそれ」
『私が治せるのは手遅れじゃない方だ』
「まあそりゃそうでしょうけど」
『君は見た目八割方手遅れだ』
「ええ!?見た目!?あのぉ結構元気なんですけど」
『まあそんなもんだよ患者ってさ。入院したら最後…』
「…うわ…ちょっと引いた」
『で、何して腰痛くなったの?あ、わかった!お店で恥ずかしくて裾切ってもらわなかったジーパンはいて座敷に上がったらおっさんから“なんだぁ殿中でござるかぁ”って言われたことに腹を立ててぶん殴ったらやり返されて逆エビ固めで』
「違います!そんなことぐらいでおっさん殴りません僕は!昨日筋トレしてたらなったんです」
『うわぁ恥ずかしいそれ!うわぁよくもぬけぬけとこんな場所でそんなこと言えるね』
「ぐ…ここ病院でしょうが!」
『てきとーな方便ぐらい用意するよ普通。筋トレしてヘルニアって』
「いいでしょ別に!」
『体を鍛えるために筋トレを、隠れてこそこそ筋トレしてそれでヘルニアって、うちはバカにつける薬はないんだよ』
「なんでそこまで言われなきゃならない!別に隠れてやってたわけじゃねえし!」
『え!?でも隠れてやらないとおっさんに見つかるじゃん』
「俺おっさんにリベンジするために体鍛えてたわけじゃねえよ!そもそもおっさんに負けてない!喧嘩もしてない!」
『じゃあなんで殴ったのさ?』
「それはお前が勝手に導き出した妄想だ!」
『ああ、そうかそうか、うん、そっかぁ』
「携帯電話での会話の相槌か!」
『で、セックスしてる時に痛くなったと』
「いやおい!筋トレの最中だって言ってるでしょ!なんなら聴診器越しに言ってあげましょうか!?」
『はいはい、おもしろいおもしろい』
「くっ」
『まあまあ、こっちでちゃんと作っておくから』
「話作らなくていいんだよ!セックスって!むしろセックスでヘルニアになったら筋トレしてた時にって嘘つくわ!」
『…そんな患者見たことないよと。で?今も痛い?』
「話終わったの!?ちゃんと筋トレって書けよ!?ああいいやもうどっちでも。今も痛い、というか痛い体勢をとれば痛いです」
『どんな風に痛い?』
「そうですね、ジンジンって擬音を鋭くしたような」
『おいおい君!私は犬じゃないんだから立たないよ』
「チンチンじゃねえよ!ジンジンを鋭くしたらチンチンになるか!?命令もしてない!」
『インポだしね』
「え…はぁ…それは」
『この商売してるとね、腹が立つこともあるし誤診なんかした日には聞き耳立てた奴らによって世間に波風が立つこともある。だけどチンチンは立たない』
「なに言ってんの!?」
『腕は立つんだけどねぇ』
「…本当かよ」
『なるほどね。痛いのは腰だけかい?このインポ先生に言ってごらん』
「あんたがそれでいいならいいんですけど…まあ他は痛くないです」
『じゃあベッドが無い場合と検査とか色々面倒くさいので君を椎間板ヘルニアだと断定します』
「はい」
『手遅れです』
「ええ!?ヘルニアでしょ?昨日は身動きとれなかったけど今は大して痛くないしそんなことはないでしょ」
『君、ちょっと右足を上げてみなさい。つま先までピーンと』
「あ、はい。ピーン」
『ふむ、足指もみもみ、次は左』
「はい」
『もみもみ、ほらね』
「はぁ」
『もう一度右、そう、左、(揉み無し)ああ、ほらね』
「はぁ」
『右、左、右、左、ほらほらほらほら、ね?ほらね』
「はぁ…………………」
『…いつまでやってるんだ!なんだ!?目立ちたがり屋か!?』
「え!?あんたがなにやら確信してて止めろと言わないからでしょ!」
『そんな商売潰れてしまえ!』
「わけがわかりません!」
『ったく』
「…で、あの何がわかったんですか?」
『え!?わからなかった?おかしいなぁ』
「言ってくれないとわかりません!」
『椎間板ヘルニアってのはね、足に麻痺症状がくるんだよ、そいつはヘルニアした箇所によって右足か左足か異なるんだ』
「はぁなるほど。それを診ていたんですね。で、僕の場合はどちらに」
『どっちもないね』
「…ないのかよ!じゃあなんであんなにやらせた!」
『やらせたって君が勝手になにやら楽しげにやってただけでしょ』
「俺の仕業!?くそ。麻痺がないってことは軽いってことですよね、じゃあ僕もう帰りますから」
『ちょい待ち!』
「え?まだ何かあるんですか?」
『君、小便はリズムよく出るかね?リズミカルに』
「リズミカル?」
『ズンズンズンズンズンダラボッチャバッチャボンボンズンボンチャヘイ!みたいに』
「そんな風には出ません、では」
『ええい!勢いとか回数だ!昨日やったんだろ!セックス!』
「ヘルニアな!」
『どうかね小便は?』
「…思い出してみるとどこか歯切れが悪いというか」
『そんな!』
「え!?何か悪いんですか!?」
『いやいや、小便は口から出さんだろ』
「当たり前だろ!そんな驚くな!喩えだよ!」
『のどちんこだけに?』
「違う!もう!…まあ確かに勢い弱くてチョロチョロっと出ました!」
『ああ、排尿障害が出とるかもなぁ』
「なんですかそれは」
『ヘルニアの症状にはあるんだよね、小便が出にくいとかあるんだ。ほらヘルニアって神経を圧迫しとるわけだから色んな機能障害がでるわけ。以上インポ先生の“明日は力だ!”でした』
「なんのコーナーだよ!…あの、それで僕はどうすれば」
『だから手遅れだって最初から…あら不思議?私って名探偵?』
「うるせえ!どうすればいいんですか!?手術ですか!?」
『私にはもう治せない。手遅れだからね』
「そんなまさか」
『そのまさか!早く帰って寝ろバカ!』
「そんな突き放さなくてもいいでしょ!僕どうなるんですか!?これからずっと小便に勢いないんですか!?まさか…まさか死ぬとか」
『死ぬかボケ!そんぐらいのヘルニアなんかほっときゃ治る!私が治す余地はない!ということは手遅れだ!わかったか!?わかったらさっさと家帰って死ね!』
「どっちだよ!死ぬの!?」
『百年以内に死ね!』
「寿命かよ」
終わり
実話(嘘)。最初に行った病院はもっとひどかったなぁ(本当)。
『どう致しまして』
「いやなんもしてません!どう致しましたか、でしょ」
『どう致しました?手遅れですか?』
「…手遅れかどうかはわかりませんが腰が痛いんです」
『あー手遅れですね。はい』
「ちょっと待て!ろくに診もしないで!多分そこまでではないです!多分椎間板ヘルニアです!」
『ヘルニア?あんたなんだい?医者かい?』
「違いますけど」
『だったらなんで診断出来るんだい?さては医者かい?』
「だから違いますって。患者です!あくまでも多分ですから診察お願いしますよ」
『ここだけの話医者なんだろ?俺を監視に来たんだ。なあそうだろ?』
「違います!レストランの覆面調査のバイトか俺は。ヘルニアだと思っただけです」
『腰の痛みの原因には大きく分けて二つある』
「はぁ、あの、勝手に自分の症状を診断したことに怒っているのなら謝りますけど」
『手遅れか手遅れじゃないかだ』
「大き過ぎだろそのカテゴリー!しかも原因じゃなくて結果でしょそれ」
『私が治せるのは手遅れじゃない方だ』
「まあそりゃそうでしょうけど」
『君は見た目八割方手遅れだ』
「ええ!?見た目!?あのぉ結構元気なんですけど」
『まあそんなもんだよ患者ってさ。入院したら最後…』
「…うわ…ちょっと引いた」
『で、何して腰痛くなったの?あ、わかった!お店で恥ずかしくて裾切ってもらわなかったジーパンはいて座敷に上がったらおっさんから“なんだぁ殿中でござるかぁ”って言われたことに腹を立ててぶん殴ったらやり返されて逆エビ固めで』
「違います!そんなことぐらいでおっさん殴りません僕は!昨日筋トレしてたらなったんです」
『うわぁ恥ずかしいそれ!うわぁよくもぬけぬけとこんな場所でそんなこと言えるね』
「ぐ…ここ病院でしょうが!」
『てきとーな方便ぐらい用意するよ普通。筋トレしてヘルニアって』
「いいでしょ別に!」
『体を鍛えるために筋トレを、隠れてこそこそ筋トレしてそれでヘルニアって、うちはバカにつける薬はないんだよ』
「なんでそこまで言われなきゃならない!別に隠れてやってたわけじゃねえし!」
『え!?でも隠れてやらないとおっさんに見つかるじゃん』
「俺おっさんにリベンジするために体鍛えてたわけじゃねえよ!そもそもおっさんに負けてない!喧嘩もしてない!」
『じゃあなんで殴ったのさ?』
「それはお前が勝手に導き出した妄想だ!」
『ああ、そうかそうか、うん、そっかぁ』
「携帯電話での会話の相槌か!」
『で、セックスしてる時に痛くなったと』
「いやおい!筋トレの最中だって言ってるでしょ!なんなら聴診器越しに言ってあげましょうか!?」
『はいはい、おもしろいおもしろい』
「くっ」
『まあまあ、こっちでちゃんと作っておくから』
「話作らなくていいんだよ!セックスって!むしろセックスでヘルニアになったら筋トレしてた時にって嘘つくわ!」
『…そんな患者見たことないよと。で?今も痛い?』
「話終わったの!?ちゃんと筋トレって書けよ!?ああいいやもうどっちでも。今も痛い、というか痛い体勢をとれば痛いです」
『どんな風に痛い?』
「そうですね、ジンジンって擬音を鋭くしたような」
『おいおい君!私は犬じゃないんだから立たないよ』
「チンチンじゃねえよ!ジンジンを鋭くしたらチンチンになるか!?命令もしてない!」
『インポだしね』
「え…はぁ…それは」
『この商売してるとね、腹が立つこともあるし誤診なんかした日には聞き耳立てた奴らによって世間に波風が立つこともある。だけどチンチンは立たない』
「なに言ってんの!?」
『腕は立つんだけどねぇ』
「…本当かよ」
『なるほどね。痛いのは腰だけかい?このインポ先生に言ってごらん』
「あんたがそれでいいならいいんですけど…まあ他は痛くないです」
『じゃあベッドが無い場合と検査とか色々面倒くさいので君を椎間板ヘルニアだと断定します』
「はい」
『手遅れです』
「ええ!?ヘルニアでしょ?昨日は身動きとれなかったけど今は大して痛くないしそんなことはないでしょ」
『君、ちょっと右足を上げてみなさい。つま先までピーンと』
「あ、はい。ピーン」
『ふむ、足指もみもみ、次は左』
「はい」
『もみもみ、ほらね』
「はぁ」
『もう一度右、そう、左、(揉み無し)ああ、ほらね』
「はぁ」
『右、左、右、左、ほらほらほらほら、ね?ほらね』
「はぁ…………………」
『…いつまでやってるんだ!なんだ!?目立ちたがり屋か!?』
「え!?あんたがなにやら確信してて止めろと言わないからでしょ!」
『そんな商売潰れてしまえ!』
「わけがわかりません!」
『ったく』
「…で、あの何がわかったんですか?」
『え!?わからなかった?おかしいなぁ』
「言ってくれないとわかりません!」
『椎間板ヘルニアってのはね、足に麻痺症状がくるんだよ、そいつはヘルニアした箇所によって右足か左足か異なるんだ』
「はぁなるほど。それを診ていたんですね。で、僕の場合はどちらに」
『どっちもないね』
「…ないのかよ!じゃあなんであんなにやらせた!」
『やらせたって君が勝手になにやら楽しげにやってただけでしょ』
「俺の仕業!?くそ。麻痺がないってことは軽いってことですよね、じゃあ僕もう帰りますから」
『ちょい待ち!』
「え?まだ何かあるんですか?」
『君、小便はリズムよく出るかね?リズミカルに』
「リズミカル?」
『ズンズンズンズンズンダラボッチャバッチャボンボンズンボンチャヘイ!みたいに』
「そんな風には出ません、では」
『ええい!勢いとか回数だ!昨日やったんだろ!セックス!』
「ヘルニアな!」
『どうかね小便は?』
「…思い出してみるとどこか歯切れが悪いというか」
『そんな!』
「え!?何か悪いんですか!?」
『いやいや、小便は口から出さんだろ』
「当たり前だろ!そんな驚くな!喩えだよ!」
『のどちんこだけに?』
「違う!もう!…まあ確かに勢い弱くてチョロチョロっと出ました!」
『ああ、排尿障害が出とるかもなぁ』
「なんですかそれは」
『ヘルニアの症状にはあるんだよね、小便が出にくいとかあるんだ。ほらヘルニアって神経を圧迫しとるわけだから色んな機能障害がでるわけ。以上インポ先生の“明日は力だ!”でした』
「なんのコーナーだよ!…あの、それで僕はどうすれば」
『だから手遅れだって最初から…あら不思議?私って名探偵?』
「うるせえ!どうすればいいんですか!?手術ですか!?」
『私にはもう治せない。手遅れだからね』
「そんなまさか」
『そのまさか!早く帰って寝ろバカ!』
「そんな突き放さなくてもいいでしょ!僕どうなるんですか!?これからずっと小便に勢いないんですか!?まさか…まさか死ぬとか」
『死ぬかボケ!そんぐらいのヘルニアなんかほっときゃ治る!私が治す余地はない!ということは手遅れだ!わかったか!?わかったらさっさと家帰って死ね!』
「どっちだよ!死ぬの!?」
『百年以内に死ね!』
「寿命かよ」
終わり
実話(嘘)。最初に行った病院はもっとひどかったなぁ(本当)。