プリンセスはふぁっく☆みー | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

プリンセスはふぁっく☆みー

私は女。小雨女。そぼ降る雨の女。山の向こうに彼氏。嫁入り前に出兵。平野に降る雨、霧雨、山越え、天気雨、手紙したため駆け出したら雨、小雨。
私は女。小雨女。振り返ればいつも小雨。クリスマスから正月に曇天。卒業前に落雷。父に言われた相手、誰それ、いつしか、本気だね、手紙したため駆け出したら雨、小雨。
文字がにじむ。鉛筆文字。何度も消しては書けるよう。出来なかった清書。山の向こう彼氏、離れ離れ、にじむわね、手紙したため示すのよ愛、だがしかし、山の向こう彼氏、伸ばす羽、外すハメ、呑気だね、手紙したため駆け出したら晴れ、別れ。
頂上で出逢ったふたり、頂が分かつ天気、こっちは雨、あっちは晴れ、全てを悟った女はしたためた手紙を空に投げた。憐れに思った雨の神様は女を雲に乗せ、好きなだけ雨を降らせた。山の向こうもこっちも女の涙さながらの豪雨が襲い、山は崩れ川は溢れ、町や村を飲み込んだ。ぽつんと残った頂上の彼氏。苦笑いを浮かべたその瞬間、憐れに思った晴れの神様は彼氏を陽の光に包み込み、好きなだけ雲を追いやらせた。終わりの無い雨と晴れの戦い、いつしか戦いは天上界をも巻き込む台風となって世界に未曽有の混乱を与えたとさ。こうしてこの世に台風は生まれたんだね。今も戦いは続いていて、だから台風には目があるんだよ。はいはい。