ボツ台本ちょっとつらい時に | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

ボツ台本ちょっとつらい時に

「ちょっとつらい時に」


A「あー疲れたなぁ…なんかもう疲れた…あー駄目だなぁ…おれどうなんだろこの先…やめちゃおうかなぁ」
B『ヘイ!どうした大人!』
「うわ、ちょっとあんたなんだ!」
『ヘイヘイ!どうしたどうした大人!元気ないぞぉ!』
「なんだよなになに!?ちょっとあんたなに!?」
『私はハッピーマンだよ!ヘイヘイ!』
「なんだこいつ…」
『君の独り言は聞かせてもらったよ』
「恥ずかしいな」
『なんだ君は!』
「ええ!?」
『疲れただの駄目だだの』
「関係ないだろ」
『この先どうなるかだの助けてハッピーマンだの』
「ちょっと最後おかしいよね」
『呼ばれて飛び出てジャジャジャジャンジャンジャン』
「リズムおかしいし呼んでねえし!飛び出してはきたけどな」
『真実はいつもひとつ!』
「その使い方おかしいだろ!まあ確かに飛び出してきたことだけが真実だけどさ」
『ヘイヘイ!大人!』
「あとその呼び方やめてくれる?」
『なんだね。君は大人だろ?』
「そうだけどさ、大人!って言われるのは嫌だろ」
『うーむ、ではこのハッピーマンになんて呼ばれたいのかね?』
「そうだな、ていうかどっか行けよ!」
『…もうちょっと呼びやすい方がいいな』
「そうじゃねえよ!あ、どうも初めまして、僕のことは“ていうかどっか行けよ”って呼んで下さいって自己紹介する奴みたことあんのかよ!どこの誰が“ていうかどっか行けよ”って呼ばれたがるんだよ!」
『私は結構そう呼ばれることが多いな』
「うわ、ここに経験者いたよ」
『ハハハ』
「ちょっとはへこたれろよ!相当嫌われてるぞ」
『うらやましいのかい?』
「なんでそうなる!?」
『そりゃ体の半分がハッピーのかたまりで出来ている私でもへこたれることもある』
「ああそうなの」
『ちなみに体のもう半分は君たちと同じ、カルシウムや水分やタンパク質や脂肪や赤血球やミトコンドリアや神経や椎間板やいわゆる毛と呼ばれている人体の植物的な』
「長いよ、わかったから」
『私だってへこたれる時もある』
「うん」
『でもそんな時にはとっておきのストレス解消法があるのだ』
「へー」
『名付けてハッピーマンストレス解消法』
「あんま名付けれてないけどな」
『どんなストレス解消法か知りたいかね』
「まあそこまで言われりゃ少し気になるけど」
『そうだろう。では親愛なる、えーと、えーあー、君なんて呼ばれたいのだっけ?』
「ああもうヒロシでいいよ」
『そうか、では親愛なるヘイロシ君の為に』
「ちょっと待って、ヘイロシ君ってなんだよ!ヒロシって言っただろ!」
『あ、ごめんごめん。ほらおれ江戸っ子だからさ、ヒがヘイになっちゃうんだよね』
「お前だけだよ!江戸っ子はヒがシになるんだよ!」
『江戸っ子は少年隊じゃあないよ』
「東山紀之のヒガシじゃねえよ!ヒがシ!ヒ、が、シ!ヒがヘイになるなんて聞いたことねえよ!」
『まあぶっちゃけハッピーマンジョークなんだけどね』
「ハッピーマンジョークってなんだよ!」
『え?ヒがヘイになったところなんだけど』
「それぐらいわかってるよ!」
『あ、そう?じゃあなんで聞いたの?』
「ああ!?お前がわけわかんないこと言うから言っただけだよ!」
『え?でもハッピーマンジョークはわかったのだろう?』
「あーもう面倒くせぇなぁ」
『うーむ、ヘイロシ君の言ってることは私には理解出来ないな』
「お前には言われたくねえよ!てめえの存在の方がわけわかんねえよ!つうかヘイロシやめろ!ヒロシって呼べ!」
『ヘイロシ』
「ヒロシ!」
『ヘイ』
「ヒ!」
『…………ヒロシ』
「それでいいんだよそれで!」
『…………』
「…………」
『ヘイ!ロッシー!』
「ああ!?なんで今犬を呼ぶみたいに叫んだ!?」
『いやストレスがたまったから』
「そんなにヒロシって呼ぶの嫌なの!?」
『いやそんな、気にしないで』
「気にしちゃうよ!」
『いいからいいから』
「ええ!あーもういいや」
『それでは親愛なる………』
「ヒロシ」
『(ヒロシ)君、君だけにハッピーマンストレス解消法を教えよう!どうだい?楽しみだろ………』
「ヒロシ」
『(ヒロシ)君!』
「ややこしいシステム採用したなおい」
『どうなんだい?楽しみなのかい……』
「ヒロシ」
『(ヒロシ)君』
「まあ多少楽しみではあるな」
『……………』
「……………」
『……………』
「……………」
『………ちょっと』
「え、ああ、ヒロシ」
『(ヒロシ)君、君は偉い!』
「おれにヒロシって言わせたあと必ず、君は、とか、君だけに、とかつけるんならヒロシシステム要らなくねえか?」
『………………』
「ああもう、ヒロシ」
『え?今なんでヒロシって言ったの?』
「え?違ったの?無言だったからさ」
『うん、今ちょっと眠くなっちゃってボーっとしてた』
「眠くなっちゃったのかよ!さっきまでのやる気はどうしたんだよ!おれちょっと気ぃつかちゃったよ!つうか今普通にヒロシって言ったよな!」
『別にヒロシぐらい言えるでしょ』
「ああ!?じゃあさっきまでのあのシステムはなんだったんだよ!」
『システム?』
「ああシステムって呼んでんのはおれだけだったなってなんか恥ずかしいわ!さっきまでのあのやり取りだよ!」
『コミュニケーション!』
「ああ!?」
『あ、ハッピーマンコミュニケーション!』
「今付け足したよな!?お前ハッピーマン歴浅くねぇ!?」
『いや全然本当にそんなこと無いですよ、はは…』
「100パーセント嘘ついてるよね!?まあそんなことはどうでもいいや、で?結局ハッピーマンストレス解消法ってのはなんなんだよ!」
『では教えよう。ハッピーマンストレス解消法とは!』
「………とは?」
『ヘイヘイヘイ!ためちゃうよぉ!』
「そういうのいらないから」
『ああそう』
「うん」
『では教えよう。ヘイ!ロッシー!…』
「早く言いな」
『は、はい、あの、ひとりカラオケなんですけど』
「ああ!?ひとりカラオケ!?急に親近感わいたな!いや違う違う!こんだけ引っ張ってひとりカラオケ!?てめえなめてんのか!?」
『………ハハハ』
「なに笑ってんだよ!」
『ヒロシ君!だいぶ元気が出てきたようだね!』
「え?」
『出会った頃の君とは見違えるようだ!』
「……確かに、なんかスッキリしたというか」
『ハハハどうだい?これがハッピーマンのハッピーマジック!』
「まあむかつくけど、確かに少し元気になったというかどうでもよくなったというか」
『ハハハ、スッキリしたところでどうだい?これからふたりでひとりカラオケにでも行かないかい?』
「ふたりでひとりカラオケって誘う意味あんのか!?もういいよ」
『今日もどこかでハッピーマン』


終わり なーむー