ボツ台本彼女の事情 | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

ボツ台本彼女の事情

「彼女の事情」

彼A「なんだよ急にこんなところに呼び出して」
彼女B『A君。ちょっと聞いて欲しいことがあるの』
「ま、まさか…大丈夫って言ったじゃん!」
『ちょっとちょっと、そこは大丈夫だけど』
「ああごめん。気が動転して先走っちゃった」
『ちょっとしっかりしてよぉ、しっかりしてもらわなきゃ困るよ』
「ああ、君から急に呼び出されたからなんか気持ちが入らなくて、なんかピンとならないというか」
『もう、さっきから下ネタ☆ツッコミでしょ!』
「ああごめん」
『A君に聞いてもらいたいことがあるの』
「どうしたんだよ!おれなんかしたか!?うまくいってたじゃないか!?」
『うん、うまくいってるよ』
「だろ!?」
『でもうまくいってるからこそ怖いんだ』
「怖いって、B、おれお前のことならなんだって受け止められるよ!なに!?借金でもあるの!?」
『ないわ』
「親が倒れたとか」
『違うわ』
「まさか他に好きな人が出来たとか!?」
『私は!A君だけのもの!』
「じゃあ一体」
『私カニザウルスなのよ』
「………えっ、ちょっともう一回言ってくれる?」
『もう、また下ネタ!?』
「違うよ!カニなに!?カニなに!?」
『カニザウルス』
「カニザウルス!?カニザウルス!?…………他に好きな人が出来たならそう言ってくれよ…おれ君の幸せの為なら、他の男のもとで幸せになるなら」
『違うよ!カニザウルスなの!私カニザウルスなの!別れ話の口実じゃなくて私本当にカニザウルスなんだカニ』
「カニザウルスってなんだよぉ!つうか今語尾にカニってつけた!?」
『あらいけないお国の言葉が』
「ああもう!カニザウルスってなんなんだよぉ!」
『カニとザウルスのハーフよ』
「ああ!?…カニはわかるとしてもザウルスってなんだよ!ザウルスって!」
『まあ結局、とどのつまりはイカ的なザウルスね』
「なんも解決してねーよ!?なんだよ!とどのつまりはイカ的なザウルスねって!ザウルスってなんだって聞いてんの!イカ的なザウルスってなんだよ!」
『えっわからないのカニ?』
「わかるか!つうか語尾にカニってつけるのややこしいからやめてくれる?」
『カニ』
「…今のは、はい、って言ったの?」
『いやカニって言ったの』
「ああ!?今さっきカニって言ったのは、はい、って意味で言ったのか!?」
『いやカニって意味で言ったよ』
「なんだそれ!頼むから今後カニって言うのやめてくれる!?」
『イカ』
「ああああぁ!イカってなんだよ!カニにプライドないのかよ!」
『カニっていっても半分はイカ的なザウルスだからね』
「ああ!?もうわけわかんねえよ!なんなんだよ!………ちょっと外で頭冷やしてくるわ」
A外に出ようとする。
『ちょっと駄目よ!危ない!』
「なんだよ!」
『なんだよって、A、あんた死ぬ気!?』
「ああ!?」
『ここ宇宙船の中じゃない!外に出たら死んじゃうわ!』
「ここ宇宙だったの!?よくこんなところに呼び出されたなおれ、つうかカニザウルスって宇宙人なのか!?」
『カニであったりイカ的なザウルスであったり宇宙的なカニザウルスであったり』
「もうわけわかんねえよ!なんだよぉ!わけわかんねえよ!」
『A君…』
「カニザウルスってなんなんだよ………カニザウルスって人間なのか?」
『違うに決まってるじゃない』
「うんまあそうだろうけど、淡い期待をしたおれがバカだった」
『ていうか厳密に言うと女でもないわ』
「男だったのかよ!」
『違うの!』
「はあ?」
『カニザウルスには男女の区別がないの!』
「ええ?」
『私は女っぽいカニザウルスってだけなの』
「女っぽいカニザウルス?」
『そう、正確に言うとカニがやや男っぽくてザウルスが女っぽいの』
「あーわけわかんねえ」
『女の子って複雑な生き物なのよ』
「お前女の子じゃないんだろ!?カニザウルスって男女の区別ないんだろ!?」
『ひどい!私との愛は本物じゃなかったの!?』
「……B…」
『大丈夫じゃない時も大丈夫?って聞いてきたじゃない』
「下ネタはやめようよ」
『あんなに愛し合ってたじゃない!嘘なの!?A君の愛は嘘だったの!?』
「……B…へへっ」
『A君?』
「そうだな、お前が何者であろうと、カニであろうとイカ的なザウルスであろうと、ましてやカニザウルスであろうと、BはBだもんな…」
『A!』
「わかったよ。おれ決めたよ。おれBが好きだから、君が何者であろうとおれBのこと愛してるから。愛し続けるから!AはBが好きだ!BもAが好き、なんだろ!?」
『…A!私Aのこと好き!確かに!』
「…………」
『………カニ』
「やっぱちょっと考えさして」


終わり なーむー