モヤモヤシリーズ。彼のトラウマ風? | からだに恥をかく体操〜えんぴつみがき〜

モヤモヤシリーズ。彼のトラウマ風?

小学校高学年の時だったと思う。野ウサギ君(仮名)は給食の時間、困っていた。元々食が細く、一秒でも早く口の中に詰め込んで校庭の土地を確保しようとするタイプではない。その日、給食のおかずにシシャモがあった。野ウサギ君は苦手だったのだろう、箸をつけられず呆然としている。次々と給食を食べ終わるクラス。凸凹の凹のように、または高気圧から低気圧のほうへ流れる空気のように、クラスは段々と野ウサギ君に注目していった。詳細は覚えてないが、その様子を見ていた担任がことを治めようと出て来た。最初は、頑張って食べてみよう、とかを言っていたと思う。今はどうか知らないが、当時は給食を残すことは許されていない。体調が悪かったり、嫌いなものが出た場合、担任にバレぬよう、給仕係に金を握らせてうまいことやるのだ。嘘だ。嫌いだから少なめに、出来るだけ小さいやつで、とかを告げて鼻をつまみながら食うのだ。クラスに、~は~が嫌い、ということがバレると、その日はちょっとしたイベントが発生して、そこで食いきれば、よく食った、ということで一件落着。野ウサギ君はこのイベントをスルーしてしまったから担任の登場になったのだ。担任の説得をも頑なに拒否し続ける野ウサギ君、担任はついに奥の手を出した。連帯責任。野ウサギ君が食べ終わるまでクラス全員外出禁止、を告げたのだ。野ウサギ君は泣いていた。それでも野ウサギ君はシシャモに箸をつけなかった。クラスは段々、昼休みを満喫すべく教室内で遊びだし、野ウサギ君は一人ぽつんとシシャモと格闘していた。そしてやっとのこと野ウサギ君はシシャモに箸をつけ始めた。でもクラスは気付いていた。しばらくして野ウサギ君が給食を片づけようとした。またクラスの視線が野ウサギ君に集まる。給仕係が野ウサギ君の皿を見て少し驚いた。それを見ていぶかしんだのだろう担任が、それでも笑顔で野ウサギ君に近付く。野ウサギ君の皿を見た瞬間、担任の顔が変わり、野ウサギ君を殴り飛ばした。激しく吹っ飛び、給食の台車にぶつかる野ウサギ君。野ウサギ君はシシャモを食べることが出来ず、ただ箸でバラバラに解体しただけだった。担任は野ウサギ君に怒号する。なんについて怒っていたのかは覚えていない。食物を大事にしないこととか、約束を守らなかったこととか、そんなことだったような気がする。野ウサギ君はもちろん号泣。騒然とするクラス。そのあとどうなったかも覚えていない。
その担任は普段から生徒を殴るような人ではなかった。多分これと他にあったすこぶる大きな事件の二件だけだ。
野ウサギ君はきっとこの今考えればまだ若い、ラグビー馬鹿体育会系金八憧れな担任のことを一生許さないだろう。それとシシャモは一生食えないだろう。