こんにちは。
 
いかがお過ごしですか?
 
可能性を信じていますか? 
 
 
 
鍼灸の仕事をしていると、不妊に限らず、テレビを見ていて「実はこの症状にも効果があるんじゃないか?」と考えることが出てきます。
 
まあ、「『この症状』ってなんやねん!」というのを結論から言ってしまうと、現在病院で「原因不明」と分類されている症状への効果です。
 

人間の体はDNAに記録された遺伝情報を基に構成されています。
 
遺伝情報を基に物質交換を行い、体の各部で新陳代謝を行い、物質的にアナタの体は日々入れ替わっております。
 
ある日突然入れ替わるわけでなく、毎時間・毎分・毎秒、体のどこかで順次入れ替わるので、全体としての「個体」は残したまま中身はどんどん入れ替わっているのです。
 
ですが「何らかの原因」でその遺伝情報がうまく使えなくなり、正しい物質交換が継続できず、悪い状態で残ってしまう。
 
悪い状態が継続するために、器官・臓器として「異常」が残り続けて、結果として「病気」という扱いになります。
 
この「何らかの原因」が病院や医者では見つけることができなくて、「大学病院の最新技術では治せない」から「原因不明」の「難病」と指定されているんです。
 
 
 
話はチョット逸れるんですが。
 
個人的な趣味で恐縮ですが、私は寄生虫が大好きで、それはそれは大好きなんです。
 
自分が寄生虫に感染するのは御免こうむるのですが、それはそれはすごく大好きなんです。
 
寄生虫に関する細かいウンチクを話せる域にはまだ達していないですが、それでも大好きなんです。(下手の横好きなんです)
 
 
 
で。
 
昔は、そう、江戸時代とか室町時代とかは、医者と言ったら鍼灸師や漢方薬医やらだったわけです。
 
まあ、腹痛だったり、肩こりだったり、腰痛だったり、便秘だったり下痢だったり、不妊だったり、体の不調はすべて鍼灸や漢方薬で治してたんですね。
 
ですが、鍼灸や漢方薬ではなかなか治せない病気もあったわけで。
 
代表格が「寄生虫感染症」です。
 
 
 
かつて北上川が南下する宮城県の一角に「黄牛(きうし)」という地区がありまして。
 
いつのころからか、このあたりの「締切沼(しめきりぬま)」を中心に黄牛病と呼ばれる奇病がありました。
 
胃腸障害や水腫を主訴として、最終的には黄疸や腹水で腹が膨れ、肝硬変症状が出て、かかれば必ず死ぬと信じられて人々は恐れていました。
 
当時の住民のおよそ55%が罹患しているといわれ、明治の初年に黄牛の医師がこの病気に関心をもって色々調べましたが皆目見当もつかず、医師は「黄牛80未満の戸数にして12・3年間に倒れるもの50名を下らず」と手記を残しており、そのため労働力は不足し、破産するもの、他国に移住するものさえ出てきて、この地の者とは結婚する人がいないというありさまでした。
 
明治19年、篤志解剖(患者さんが自ら死後の解剖を希望すること)が行われ、奇病の本体は「肝吸虫(かんきゅうちゅう)」という小魚に寄生する寄生虫を生食したことによる「肝吸虫症」ということが判明しました。
 
以来、沼や堀の魚の生食を禁じたところ、肝吸虫症は減っていき、「この地区の」肝吸虫「症」は撲滅できたとのことです。
 
肝吸虫自体はまだまだこの世からなくなっていません(肝吸虫はアジアに多い)。
 
肝吸虫だけではなく、肺吸虫(はいきゅうちゅう)など人の命を奪う寄生虫はまだまだいます。
 
我々はこれからも気を付けねばいけないのでしょう。
   
もし、黄牛の地区の人々がずーーーーっと従来の鍼灸師やら漢方薬やらに頼ったままだったら、原因は分からずいつか全滅していたと思います。
 
今苦しんでいる症状に対しての「新しい見方」を恐れない有志や学者が入ってきたからこそ本当の原因がつかめ、解決できたのだと思います。
 
 
 
では現代ではどうなんでしょう。
 
「難病」とか「不治」とか「原因不明」ってのは、あくまで「西洋医学的見地」から見ての難病と不治と原因不明です。
 
「ミクロな視点で」「物質的な変化を目視できること」というのは非常に説得力がありますが、人の体の動きは『顕微鏡で』見えることが全てではないんです。 
 
物の見方は一つではないはずです。
 
体の反応は『物質』を『細かく見て』追いかけるだけでは見つからないこともあるんです。
 
西洋医学は今まで多くの病気を治して人間の命を救ってきた偉大な実績があります。
 
しかし今の医学はコッホの三原則(最近は四原則ともいう)やら物質的証拠にこだわりすぎなんです。
 
現代で解明されていない体の不具合は「器質的(物質的)障害」というより「機能的障害」がほとんどなんです。
 
病院や西洋医学的見地からの「原因不明」も、新しい見方(古い見方?)の東洋医学や鍼灸の方があっさり「なんらかの原因」が見つかって治る可能性もあるとは思いませんか?
 
 
 
鍼灸などの東洋医学の難点は「完治まで時間がかかること」ですが、「原因不明だから~」と手をこまねいていることと比べれば、よっぽど短期間だと思いますがいかがでしょうか。
 
鍼灸って、賭けてみる価値はあると私は思っていますよ。
 
もし興味が湧いたようでしたら、お近くの鍼灸治療院か「小浜治療院」をどうぞよろしくお願いします。