プロフェッショナル、仕事流儀という番組がある。

さまざまな分野における仕事人にスッポットライトを当てた番組だ。


どんな仕事でもその仕事に誇りとプロ意識を持ってしている人はたくさんいると思う。

その中でも私はスーパーのレジ打ちという仕事にスポットライトを当てて欲しいと以前から思っている。


私のいつも通っているスーパーはこの辺りではよくあるチェーン店の一つだ。

レジは6箇所あり昼間は主婦と思われる人たちが働いており、夕方以降になると地元の高校生と思われる若い子たちに交代する。


一人一人特徴はある。

・とりあえずレジを打っているだけの人。

・カゴからカゴへの購入した商品を並べるのが美しい人。

・客に対する接遇が丁寧な人(きちっとしたお辞儀から始まりきちっとしたお辞儀で終わる)。

などさまざまだ。


その中でも一人の女性のレジ捌きが素晴らしい。

おそらく四十代くらい。

接遇は一般的であるが、その他全てにおいてパーフェクトだ。

まず商品のカゴへの並べ方。

下の商品が潰れないように硬い商品からレジを打っていく。

おそらくカゴを見た瞬間に判断しているのだろう。

レジを打ち終わると私はお金を支払う。

その支払ったお金をレジに投入しお釣りが出されると、まずは札から渡す。

トレイの端を上手く使ってこちらが受け取りやすいように乗せて差し出す。

続いて小銭。

小銭をトレイの端に寄せてレシートとともに差し出す。

もちろん小銭もいちいち一枚一枚拾わずに一度に受け取ることができる。

そして私はカゴを持って袋へ詰めるための台へ移動するとすでに口を開けえられたビニール袋が一番上に乗せられている。

この一連の動作が全て無駄がなくスムーズなので、なんともこの女性のレジは回転が速い。

この女性がレジ打ちとしての仕事に誇りを持って、プロ意識を持っているんだなぁとビニール袋に商品を詰めながら、終わりのない客のレジ打ちを淡々とこないしている彼女を背に私は思う。


番組だとなんだか有名なシェフだとか華道家とかミュージシャンとか建築家だとかそういった人ばかりだ。

もちろんそれはそれで見ていて楽しいし勉強になるし感心することばかりなのだけれど、一般の人がしているどこにでもあるような仕事に対してプロ意識を持っている人の仕事流儀を私は覗いてみたい。

そのレジ打ちの女性の目の動きとかね。

どんなことを考えながらレジ打ちをしているのだろうとか。

だからバスの運転手とかタクシーの運転手とかもそう。

本日の混み具合だとか雨の日だとか年中行事だとかそういったことを考えながら運転していると思う。


自身の仕事にプロ意識を持っている人は誰が見てもためになることだと、また異業種で働くきっかけの一つとなるのではないかと私は思っている。


NHKさん。

一般人のプロフェッショナル、仕事流儀お願いしますー。