いったいきみは、どうして風あななんかにやってきたんだ?」この子は、わたしのお客さまだよ。工務店 杉並区
それでもまだもんくがあるんなら、さっさとこのふくろにおはいり。おきゅうをすえてやるからこう、おばあさんはいいました。ききめはてきめん、北風はすぐおとなしくなって、じぶんがどこから来たか、この一月ほどの間どこにいたか、そんなことを話しだしました。
ぼくは北氷洋から来たんですよ。セイウチ狩りのロシア人といっしょに、ベーア島(スピッツベルゲンの南にある小島)に行ってたんです。船がノルドキン岬ヨーロッパの北端にある岬)を出たころは、ぼくはかじの上にすわって、いねむりをしていました。ときどき目をさますと、きまってぼくの足のあたりをウミツバメがとんでいましたっけ。あいつはおもしろい鳥でね。はねをせわしくばたばたうつかと思うと、こんどはすうっとどこまでも、はねをのばしたままとんでいくんです。そんなにくどくいわんでもいいよ。で、べーア島へついたんだね」こう、風のおかあさんはいいました。