2022.04 桜の季節 Blossom Time | アンティーク 姫路 ギャラリー琥珀のブログ

アンティーク 姫路 ギャラリー琥珀のブログ

紅茶とアフタヌーンティーをご提供するコテージを古民家の庭に併設した和洋アンティークのギャラリーです。毎月の歳時記にあわせてアンティークを用いたテーブルアートを展示しています。

いらっしゃいませ。Tea&Antiques琥珀でございます。4月は桜の季節、今年は例年になく満開の桜が長続きしておりますね。

まずは、ギャラリーの玄関からお迎えいたします。どうぞ、お上がりくださいませ。

先月まで御殿飾りのいにしえのお雛様を飾っておりましたが、4月からは春の掛け軸と染付の大皿を展示しております。右のランプはティファニー(とんぼ文)デザインをアレンジしたステンドランプです。何ともいえないあざやかなグリーンとブルーが輝くランプです。66,000円です。左のミルクシェードのランプは、大正モダンを彷彿とさせるレトロランプです。58,000円です。床の間の両サイドに輝くランプは、アメリカ、ミッドセンチュリー(1950年代)のガラスドロップが付いたペアランプです。ペアで32,000円です。

「世の中にたえて桜のなかりせば 春の心はのどけからまし」在原業平 古今和歌集

伊勢物語の第八十二段 まず、主人公(在原業平)が上の歌を詠みます。それを受けて別人が次の歌を詠みます。「散ればこそ いとど桜はめでたけれ 憂き世になにか 久しかるべき」

散ってゆくからこそ、いっそう桜は素晴らしい。この世に、永遠に変わらないものなど何があろうか。

「伊勢物語」は全125段ですが、ある男の元服から死に至るまでを数行の仮名文と詩(うた)で綴った章段になっています。主人公は「昔男」と呼ばれていますが、在原業平の面影が漂い、「いろごのみ」の理想形が描かれています。究極は、第69段の伊勢の国の伊勢斎宮と密通する話ですが、このあたりがいつの時代も禁じられた行為をのぞいてみたいという心理が、この物語が読み続けられてきた理由でしょうか・・・・。

一の膳を使った和膳のセッティングですが、大皿は大倉陶園のブルーローズで、我が家の家紋(横木瓜)があしらわれているお皿です。どんな料理が盛り付けられるのでしょうか。楽しみなセッティングですね。

場面は洋室に変わります。ここでは今月のタイトルにも上げましたRoyal Albert(英国ロイヤルアルバート社)のBlossom Time(桜の季節 1940年)のティーフルセットです。カップ&ソーサとプレートがセットになったトリオが6セット、ティーポット、クリーマー、シュガーポット、21ピースがセットになって25万円です。

桜の季節のカップ&ソーサは比較的マーケットで見受けるのですがポット、クリーマー、シュガーポットのセットは殆ど見受けられません。

2段のトレイは、春慶塗りの和皿です。洋風のカップの中に桜と和が調和したテーブルセッティングです。

「願わくば 花の下にて春死なむ その如月の望月のころ」西行法師 山家集

西行法師は、花や月をこよなく愛した平安末期の歌人で、「新古今和歌集」に最多の94首が入選しています。宮廷を舞台にせず、山里の庵の孤独な暮らしの中から歌を詠んでいます。

 

桜はバラ科モモ亜科スモモ属(サクラ属)です。バラ科ですので、両手を広げるように成長しますので、枝が思いっきり伸ばせる場所に植えてあげるのがよろしいようです。