ここにきて子どもに学んだことがあった。素直がいちばんだということだ。好きなら隣に座ればいいし、好きだと言えばいい。
隣に座ったからと無理して喋る必要もないし、ただ横にいたいならそうすればいいと思った。素直な好意であれば人はそう嫌だと感じないらしいのだ。当然、引き際は大切だが。
 なぜ、大人になるとそれを気味悪く思うのか?それは行動に移す側に遠慮や迷い、下心があるからだ。仲良くなりたいだとかそういうのも下心に入るかもしれない。私はあなたが好きです、だから近くにいます。それに見返りを求めないのが子どもだ。だから居心地がいい。大人には、それができない。知識をつけているのだから、無意識にできるはずもない。
 母にはこれが分からないと思う。私自身、できてない。だから、私を育てた人間である母にそれができなくたって当然だとわかるのだ。母を鬱陶しいと思う原因は、間違いなくこれである。