まだ寒さの残る冬の終わり、日差しに暖かさを感じたり、庭の草木に花の蕾を見つけたり、そんな小さな春の気配に心が少し軽やかになります。

中医学や韓医学では、春は「肝」の働きが活発になると言われています。「肝」は血液を貯蔵、調整する場所。春の陽気が盛んになると「肝」の気があふれ、気持ちが高ぶったり、のぼせやめまいとともに不眠や頭痛などが起こりやすくなります。また胃腸の働きも乱れやすく、春の陽気とうらはらに心と体は不安定になりがちです。

いちごは「肝」の働きを養護し、胃腸を整える作用があるとされる食材。

1月から始まった「栄養と料理」(女子栄養大学出版部)さんのでの連載、「コウ静子さんのきれいになるおやつ時間」、3月号はいちごがテーマ。

今月は「ミックスベリーのタルト」です。


タルト生地、パートブリゼは小麦粉にバターをすり混ぜて作りますが、ここではバターの代わりに植物油使って軽い仕上がりに。
小麦粉と油をポロポロとした小さな粒状になるまで手でよくこすり合わせるのがポイント。焼き上がったときに油部分が空洞になってサクサクした食感になります。

手がかかっているようだけど、それぞれの工程は実はとても簡単。

サクサクに焼き上げたタルト生地にアーモンドクリームを流し入れて焼き、甘酸っぱいベリーをあふれるほどのせたら、春らしい華やかなタルトの完成です。