ご報告が大変遅れましたが、東北被災地公演が無事に終了いたしました。
公益社団法人企業メセナ協議会から、同公演活動が助成認定制度(寄附金控除対象)に採用されたこともあり、先月同協議会への事業活動の報告事務も済ませたところです。
この助成認定制度ですが、どのような制度なのかなかなか理解しずらい部分があり、寄附を募るにあたり非常に難しさを感じました。
『助成』の文字があることから、認定したメセナ 協議会から活動資金としての「補助金」が出ると思われる方がほとんどでした。
実際には我々が一般の方々から寄附を募り、メセナ協議会を通して寄附をする制度で、その寄附が税務上の寄附金控除対象となるというものなのですが、このことを説明するのに大変苦労しました。
また、あるSNSには、助成認定制度を使っての被災地活動に快く思っていない書き込みもありましたが、これについても、補助金をもらって懐を痛めずに偽善的な活動していているように見えたのかもしれません。
最終的な収支は100万円単位での赤字となり、今後も継続的に活動していくには、クリアしなければならない課題が山積みなのですが、それでも公演活動の趣旨に賛同くださり、寄附をして頂いた方々には感謝の言葉しかありません。
本当にありがとうございました。
気仙沼市、陸前高田市、福島県富岡町、石巻市の4公演を行ったわけですが、私達が想像していた以上に多くの方々が会場まで足を運んでくださいました。
足を運んで頂いた方々から「感動した」「素晴らしかった」「来てくれてありがとう」といった声を多く頂戴いたしました。
特に震災からの復活を描いた『HAKURAKUSEI』は、水衣を纏ったバレエダンサーがとても哀しげにそして美しく、津波を演じた能楽師の津村禮次郎氏の鬼気迫る舞とともに、皆様から感動的だったと評価していただきました。
今後の活動の参考になると考え、座席のある会場(気仙沼公演・石巻公演)では、アンケートを実施しました。
一般的にこのようなアンケートは、回収率は低くアンケート用紙はそのまま捨てられてしまうことが多いのですが、公演後にはほとんどの方が回答してアンケート用紙を提出していかれました。
ご意見欄にも、びっしりとメッセージを書いてくださった方も多く、驚いたのと同時に、本当にありがたいと思いました。
中には、能もバレエも初めて見るという方もいて、このコラボレーションを心から楽しんでいただけたようで、短い時間でもこういった芸術・芸能に触れられたことへの感謝の言葉が述べられていて、それを見た時は涙が出そうになりました。
菜の花被災地応援ステージ実行委員会のフェイスブックに、回答頂いたアンケートを抜粋して画像掲載しているので、よろしかったらご覧になっていだければと思います。
当初こういった被災地公演は、被災地の方々から、主催者の独り善がりな押し付けがましい活動と捉えられたりするのではないかという心配もあったのですが、公演後の観客の皆様のお声を直接聞いたり、アンケートで思いを間接的に読んだりしてみると、ほんの少しでも被災地の方々の心に暖かみを感じてもらえる事ができたことがわかり、これはきっとやってよかったのだろうと思いました。
先に書いたように、こういった活動を続けていくには、どうしても資金的な問題をクリアしなくてはなりませんが、そのためには良い演目を創り上げていくことがやはり大事なのだろうと思います。
良い演目とは、多くの人の心を暖かく震わせることができるような舞台。
そういうものを創ることが出来ていけば、もしかしたら様々な課題が自然と解決していってくれるかもしれません。
下記は気仙沼のケーブルテレビの取材映像です📺