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スピリチュアルに うといんです…
ってなことで『こんな私がスピリチュアル?!』

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大口「鏡田さん、これ何かご存知ですか?」




と、大口は袋に入ってた物を見せた。



鏡田「粉洗剤ですか?」



大口「これはですね実は重曹なんです」



鏡田「お菓子作りとかにも使いますよね?」



大口「重曹は万能なんですよ」
 


鏡田「そうなんですか」



大口「妻は家中を、この重曹だけで掃除するんですよ」



鏡田「なんだか良さそうですね」




大口「私は、この重曹にハマってしまいましてね、休みの日に一気に家中を掃除したら、腰を痛めてしまいましたよ」




と言いながら、しゃがむのも辛そうな大口は



大口「妻には怒られましたよ普段何もやらないくせにって」



鏡田「動けなくなってしまったら
   奥様に負担が益々かかって
   しまいますよ」


大口「妻にも言われました」



と、大口は頭をかきながら笑った。



鏡田「重症じゃなくて良かったですけど」



大口「重曹ですよ」



鏡田「そうではなくて」



大口「重曹ですよ、変な鏡田さんですな」




鏡田は、目を細めて大口を見つめた……



大口「ここでも使おうと思いましてね」



と、大口は茶渋がついたコップを重曹で洗い始めた。





「あの、ごめん下さいませ」


と、入り口から女性の声がして


大口は腰をさすりながら急いで入り口へと向かった。



一人掛け用のソファに通された女性に
飲み物を用意した。




三原由美子 40才 化粧品会社勤務 




温かいハーブティを少し飲んだあと鏡田は



鏡田「今日は、どのような問題で」



由美子「それなんですが、お金といいますか、金運といいますか……」




鏡田「はい」



由美子「良いときは良いんですが……」



鏡田「はい」



由美子「ない時に限って請求書が送られてきたりの繰り返しですよ」



鏡田「はい」



由美子「したいこと、行きたい所、いっぱいあるのに、ぜんぜん出来ないんです」



鏡田「はい」



由美子「あの聞いていらっしゃいます?」



鏡田「はい」


由美子「なら良かった。
    私、一生こんな感じの
    人生なんでしょうか?」



鏡田「それを聞いてみては?」



由美子「どなたに?」



鏡田「このテレビにです」



確かに存在感のあるテレビだけど……
と、不安に思った由美子は



由美子「何を聞けば?一生こんな人生なのかをですか?」


鏡田「それを聞いて、イエス、だったら嫌ですよね?」


由美子「もちろん嫌ですよ!」



鏡田「なので、なぜお金に困るのか?
   と一発聞いてみては
   いかがでしょうか」



由美子「なるほど!」



由美子は大きくうなずいて



由美子「このテレビに聞けば良いのですね?」


と、由美子はテレビに近づいた。



鏡田「あの、こちらにです」


と、鏡田はマイクを由美子に渡した。



由美子「ですよね」



と、照れながら



由美子「いやいや、マイクにでも十分珍しいですけどね」



鏡田「では、一発どうぞ」


由美子「では。なぜ私はお金に困るのでしょうか?もうお金に振り回されたくないんです!」




古びたテレビに映しだし始めたら



脱ぎっぱなしの服
ぐしゃぐしゃな布団
テーブルの上に飲み物の汚れ跡




これ、私の日常だ……ヤダ!恥ずかしい

あっ、まだ続いている……




部屋を一気に大掃除をしている由美子の姿

何時間もかけ掃除をしている由美子の姿


なんだ~ぜんぜん恥ずかしくなかった!




映像は終わった。




由美子「私、やる時は、やるんです!」


鏡田「そうみたいですね」



由美子「これが答えなんですか?」



鏡田「はい」



由美子少しがっかりした感じで



由美子「私の困ってる理由は、
    わからなかったって事ですね」



鏡田「答え出てましたよね?」



由美子「はい?」



鏡田「一気に大掃除をする事ですよね?」




勝ち誇った感じで由美子は


由美子「はい」



鏡田「では、この大掃除の前は、
   いつ掃除をしたのですか?」



由美子はハッとした
  そして、思い出していた



由美子「3か月前?いや半年前かな?」



鏡田「その間は、どうしていらっしゃるのですか?」



由美子「えっと、今度一気に片付けるから……」



由美子は普段、服すらたたんでいないことを改めて気づいた。



そして、恥ずかしさで顔が真っ赤になってしまった。



鏡田「掃除をしなくても、洋服を畳まなくても全く気にする必要はないと思いますよ」



由美子「いや、しかし……」



鏡田「ただ、三原さんが問題だと思った事と繋がりがあるという事だけですよ」



由美子「はぁ」 



鏡田「三原さんは金運が良い時は良い、
   しかし悪い時は悪い訳ですよね?」



由美子「はい」



鏡田「物に対する扱い方はお金の扱い方と同じなのではないでしょうか」



由美子「確かに周りの知り合いを見ていてそう思うような気が」


鏡田「家も部屋も物ですしね」



由美子「はい、あの私本当に掃除が苦手なんです、どうしたら良いでしょうか?」



鏡田「それを聞いてみては?」



由美子「このマイクにですよね?」



鏡田「このマイクを通して、このバーチャルTVにです」



由美子「あ、はい。聞いてみたいです!」



鏡田「それでは、どうぞ」



由美子はマイクに



由美子「頻繁に掃除をするにはどうしたら良いでしょうか?」



タイマー30分間のセットをしている由美子
そして、掃除をしている。


次の日、同じく30分間のセットをしてから
掃除をし始めた由美子。



そして、タイマーが鳴る前に
掃除を終えた由美子。


そして次の日、10分間のセットしてから
掃除をし始めた由美子

部屋は常に片付けるられている。



由美子「最後は10分間だけですよ!」



鏡田「そうですね」



由美子
 「確かに一気に掃除をする時は
  押し入れの奥から写真とかが
  出てきたりして、
  
 その写真をずっと見たりして、
 どんどん時間が経ってしまったり…」



由美子はため息をつき




由美子「無駄な時間を使ってました」



鏡田「物も時間も丁寧に使うと何かに
   繋がっているのかも知れませんね」



由美子「丁寧か……時間をかけても丁寧ではなかったです」




鏡田「そうなのかも知れませんね」



由美子「3日後からは10分間で
             良いんですよね?
             とにかく家に帰って30分間の
             掃除をします!」



鏡田「そうですか」


由美子「なんだか楽しみだ!
    ありがとうございました」




三原由美子は丁寧な足取りで事務所を後にした。






大口「私も妻を見習って
   一気にやるのはやめますわ」



鏡田「重曹の力がありますしね」




大口「重症じゃありませんよ!」











………………………………


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大口「掘った芋、いじくるな」



鏡田「は?」



大口「掘った芋、いじくるな」



とうとう耳以外にも影響が…
っと思った鏡田は



鏡田「芋なんて、どこにもありませんよ」



大口「いや違いますよ
  'フアト  タイム  イズ  イト  ナウ'って
 ネイテブの方は聞こえるみたいですよ」



鏡田「ネイテブ?」



大口「英語がペラペラな外国の方ですよ」



鏡田「ネイティブですね」



大口「で、試してみたんですよ、
    ネイテブの方に」



鏡田「'ネイティブ'ですね」



大口「そうしたら、'イレブン サーテ'
   って言ってくれたんです!
    びっくりしましたよ」




鏡田「本当に通じるのですね
   掘った芋、いじくるなが」




大口「ちなみに、11時30分って事ですよ」
 



鏡田「はい、わかってますよ
   一瞬'サーテ'は気になりましたが」




と、なんとも複雑な気持ちの鏡田




大口「でも、鏡田さんには通じませんでしたね。やはりネイテブではないからですね」



鏡田「は?日本語が、わかってしまうからですよ!」



大口には鏡田の言葉は聞こえなかったらしく



大口「鏡田さんに、もっと英語を教えてさしあげなければ」



と、つぶやきながら自分のデスクへと戻っていった。





しばらくして一人の女性が入ってきた。




大口「いらっしゃいませ私くし受付坊の大口小太郎と申します」



女性「あのお話がありまして…」



大口「では、こちらにご記入を」




平野 茜 23才 事務職






一人掛用のソファに通された茜に


大口「飲み物をお持ちしますね温かいのと冷たいのどちらがお好みですか?」



茜「冷たいので」



大口「はい、承知しました」



茜は事務所の中を見渡した



古いものばかりだな。
このテレビも映画で出てきそう…



大口「お待たせ致しました
   冷たいマウンテンテーです」




キレイな黄色みがかったお茶に
氷がいっぱい入っていた。




茜「ありがとうございます」




大口「鏡田さんには温かいのを」




鏡田「ありがとうございます」




大口「免疫効果抜群のギリシャ産のハーブテーです」



茜「初めてですギリシャのハーブティー」




大口「砂糖など必要ないでしょ?」



茜「はい、このままで美味しいです」



大口は満足げにデスクへと戻っていった。




鏡田「今日は、どのような問題で」




茜「私、夢があるんですが
  なのに、もう少しのところで
  うまくいかないんです」



鏡田「どのように、うまくいかないのですか?」




茜「友達に'それって難しそう'って言われたり。
親には'夢ばっか追って叶わなかったら仕事はどうするの'とか言われたり」




鏡田「それが、うまくいかないって事ですか?」




茜「ワクワクしてて絶好調だ!って思ってるときに限って、言ってくる人がいるんです。私に対する嫉妬なんでしょうか?」





鏡田「なんで嫉妬なんですか?」




茜「夢に向かって進んでいる私に対するです」




鏡田「なるほど」




茜「もしくは、神様から、やめときなさいっていう意味なのかな?」




鏡田「神様からの?」




茜「よく言うじゃないですか
  人からの言葉は神様からの
  メッセージだとか」




鏡田「なるほど」




茜「前向きに方向転換しようかなぁ
  前向きにですよ」




鏡田「では、それを聞いてみては?」




茜「何を聞くんですか?」




鏡田「神様からのメッセージなのか」





茜「聞けるんですか?」




鏡田「はい、だからこの事務所にいらっしゃった訳ですよね」




マイクを茜に手渡して




鏡田「では、このマイクに一発どうぞ」





茜は、戸惑った顔をしながら




茜「では、聞いてみます」




大きく息を吸ってから 




茜「友達や親からの言葉は神様からのメッセージなんでしょうか?」





古びたテレビのブラウン管には
真っ暗で何も映し出されない

そして、ゆっくりと鼓動の音が聞こえ始めた


「うまくいかなかったらどうしよう?」
「お金がなくなったらどうしよう?」
「夢が叶う人は、ごくわずか」



これって私……



茜「これ私の声です!」



鏡田「よく言われるのですか?」



茜「いいえ!口には出していないです」



鏡田「では、平野さんの心の声ですか?」



茜「……」



鏡田「不安に思ってらっしゃるのですか?」




茜「未来の計画を立てたりしてると
  楽しくてワクワクしてくるんです」




鏡田「はい」




茜「友達によっては'その夢絶対に叶うよ!'って言ってくれたりして、もっとワクワクしてくるんです」




鏡田「はい」




茜「でも、今の仕事が忙しくて疲れた時とか、いつ夢は叶うのかって不安になるときは正直あります、だけど声に出してないですよ!」





鏡田「もしも、本当に夢に向かっていたら、誰に何を言われようが揺らいだりしないのではないでしょうか?」




茜「……はい」




鏡田「神様からのメッセージだと思いたいのは、諦めるのに都合が良いからではないでしょうか?」




茜「けっして諦めたいなんて思ってないですよ」




鏡田「では、誰かに何を言われようと気にしなくて良いのではないでしょうか」




茜「そうですよね」



鏡田「はい」




茜「確かに友達や親からの言葉は私自身が思っている事なのかも知れません」




鏡田「一番信用するものは神様ではないのでは?」




茜は少し考えて




茜「そうですね!一番信用しなければいけないのは自分自身ですね!」




鏡田「あ、でも、ある意味神様からのメッセージなのかも知れませんね」




茜「え?どういう意味ですか?」




鏡田「あなたが決心をしていないというメッセージ」





茜は目が覚めたかのように




茜「やっと、わりました!私、もう誰になんと言われようと揺らぎません!」




茜は、氷が溶けてしまったハーブティーを一気に飲み干して




茜「夢が叶ったら、また来ます!」




っと言い平野茜は強風の如く事務所を後にした。




大口のデスクに置かれていた記入表が
舞い上がり、拾い集めながら




大口「若いって良いですな」




鏡田「大口さんも、まだまだ若いですよ」




大口「いや~、私が走っても、ここまで
    舞い上がりませんな」












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3階の共同トイレを掃除している鏡田


エレベーターが開き大口が出できて



大口「鏡田さん、私がやりますよ」


と、慌てた様子の大口に


鏡田「もう終わりますから大丈夫ですよ」


大口「では、お茶をいれときますね」


鏡田「ありがとうございます」



しばらくして、事務所に入ってきた鏡田は


「そういえば、グアムはいかがでしたか?」


大口は飲んでいたお茶をテーブルに置いて
用意していた袋を鏡田に手渡した



大口「ガム土産のアロハシヤツです」



鏡田は、袋から深緑色のアロハシャツをだし
自分にあてながら、喜んだ様子で



「渋くて、これまた素敵ですね」



大口「はい、ハワイの時は鮮やかなピンク色だったので、今回は、この椅子の色そっくりの色を選んでみました」



一人掛け用のソファとアロハを見比べる鏡田


大口「ここに座ると、まるでカメレオンみたいですな」


鏡田「あ、ありがとうございます」


大口「あ、そうそう今回も妻とお揃いの水着を買いましてね」


と、嬉しそうにスマホで撮った画像を見せた


鏡田「大口さん顔が半分以上も写ってないですよ」



大口「そうですか?」



鏡田「そうですよ」



気にする様子もない大口



大口「妻も喜んでくれましてね、年に一度は常夏の国に行きたいと言っております」



鏡田「それは楽しみですね」


大口「はい。ココナッツではありませんよ」


鏡田「わかってます」


大口「鏡田さん いつもお間違いになるから」


鏡田は目細めて大口をみつめる……


大口「あ、そういえば私からの年賀状は届きましたか?」


鏡田「あ、はい、ありがとうございます」


大口「あの富士山と日の出が気に入りましてね」


鏡田「大口さんは、やはり達筆ですよね」


大口「いえいえ、昔はもっと上手だったのですよ、今は手は震えるは老眼やら」



鏡田「今でも十分お上手ですよ」



大口「そうてすか?そりゃ鏡田さんと比べたら、そうかも知れませんね」


と、照れながら、お茶をすする大口に
目を寄り一層細めて大口を見つめる鏡田…



大口「年賀状にも書きましたが今年の目標の一つは、妻も同じなんですよ」


鏡田「そうなんですか、なんだか楽しそうですね」

大口「はい。鏡田さんの今年の目標は何なんですか?」


鏡田「私は、いつも目標は立てないんです」


大口「そうなんですか、歳を取ると目標が楽しみになるのですよ」



鏡田「そうですか」



大口「あ、忘れておりました!
今年もどうぞよろしくお願いいたします」



鏡田「こちらこそ、どうぞよろしくお願いいたします」





と、深々とお辞儀をする二人の仕事始め。

















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大口が事務所に入ってきて



「外は寒いですな」



鏡田「忘れ物ですか?」



大口は自分のデスクの引き出しから
白い小さな紙袋を取りだし



大口「忘れるところでした」



鏡田「何ですか?」



大口「お守りです、旅行安全の」



鏡田「大口さん年末年始は旅行ですか?」



大口「はい。京都にいる友人に頼みまして」


鏡田「京都に行かれるのですね」



大口「いいえ、ガムですよ」



鏡田「ガム?」



大口「鏡田さんガム知らないんですか?」



鏡田「どちらですか?」



大口「常夏のガムですよ」



鏡田は目を細め大口を見た



鏡田「グアムですね」



大口「はいそうですよ」



鏡田は一層、細目で大口を見た



大口「やはり南の島は良いですな。
またアロハを買ってきますね
鏡田さんお似合いだったし」



なにげに嬉しい鏡田。


鏡田「ありがとうございます」



かぶっていたベレー帽を取り大口が


「あ、改めまして、もう一度
来年もどうぞ宜しくお願いします」


鏡田「こちらこそどうぞよろしくお願い致します」


大口が事務所を出ようとした時に



鏡田「良いお年を」



大口「良いお塩をですか?お気遣いありがとうございます。天然塩が一番ですな」



鏡田「言ってません」




……………………………………


テレビのブラウン管を拭いている鏡田


「あ、皆さん こんちには、鏡田です。
 今年は色々なお客様が
 ご来店下さいました。

 来年は、どのようなお客様が、
 起こし下さるのか…」



ペンを持ちながら紙を探している鏡田



「年末年始のお知らせを事務所の
 ドアに貼っときますね。
 
 達筆な大口さんに頼むのを忘れ
 私が書く事になります。
 どうかお許しを……

 それでは、皆さん 良いお年を」











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【あなたの問題解決事務所】












変な体勢でいる大口



鏡田「どうされました?」



腰を さすりながら大口は


「昨晩、寝返りを打った瞬間から、この有り様ですよ」


と、言いながら、ちょっと歩くだけで
痛がる大口は


「歳には勝てませんね、鏡田さんはまだ若いから直ぐに治りますでしょ」


鏡田「そうでもないですよ」


大口「いや~私なんて、この右肩の痛みは10年前からですよ、嫌ですな歳は取りたくないですな」


と、変な歩き方で入り口のデスクへと戻っていった。




「こんにちは」と女性が事務所に入ってきた。


「いらっしゃいませ、私くし受付坊の大口小太郎と申します」



女性「はじめまして」


大口「はじめまして」


女性「ちょっと聞いて欲しい事がありまして」


大口「では、こちらにご記入を」




工藤明美 52才 主婦




一人がけ用のソファに座った明美は



「何だかノスタルジックな事務所ですね」



鏡田「そうですか」


お茶を運んできた大口が


「どうぞ、ギリシャ産のハーブテーです」


鏡田「ティーです」


大口「マウンテンテーです」


鏡田「ティーです」


明美「ギリシャといったら、私の友人がお嫁に行った先がギリシャでした」


鏡田「そうなんですか、珍しいですよね日本人は少ないですもんね。アテネですか?」

明美「いいえ、テッサロニキです」



鏡田「もっと珍しいですね」


明美「確かに」


鏡田「工藤さんは、ギリシャに行かれた事はあるのですか?」


明美「30年ほど前に島巡りをしましたよ。ピスタチオが名産の島にも行きました。エゲ、イガ、?」


鏡田「エギナ島ですね」



明美「そうです、そうです!エギナ島です。綺麗だったな」



鏡田「ところで、今回は、どのような問題でお越しになられたのですか?」



明美「あ、そうでした、そうでした」


と、ハーブティーを丸い小さなテーブルに置いた明美は



「来月から主人が独立することになり、私もパートをしようかと思っているのですが…」


鏡田「はい」


明美「ずっと働いていなかったので不安なんです」


鏡田「何が不安なのですか?」


明美「もう若くないので覚えが悪かったり疲れてしまわないかと」



鏡田「その事が心配なのですか?」



明美「はい。若い頃と違って疲れやすいので」


鏡田「では、心配事を、このマイクに一発言ってみて下さい」


明美「このマイクにですか?そういえばカラオケの時以外、持った事がなかったですね」


鏡田「そうですか」


明美「バブルの頃は週4はカラオケに行ってましたね」


鏡田「はぁ」


明美「必ずソファの上に立ち、踊りながら歌ってました」


鏡田「ソファの上にですか…」


明美「もちろん靴は脱ぎますよ」


鏡田「はぁ…」


明美「始発まで歌い続けるんです」


鏡田「朝までですか??」


明美「はい、普通ですよ」


鏡田「そうですか…。あ、では、そろそろ、このマイクに」


明美「何をでしたっけ?」


鏡田「働く事への不安です」


明美「そうでした、そうでした」



マイクを渡された明美は



「それでは、あ、あ、あ、テス、テス、テス
働いたら疲れたり覚えが悪かったりしないでしょうか?」



古びたテレビに映し出され始めた



一人の女性の顔、それも
かなり歳をとった女性


「あれ?この人、見たことあるような…」


明美はテレビに近づき


「やだ!私じゃん!!」


紛れもない、その老けた顔の女性は明美だった。


そこで映像は終わった。



明美「これって、どういう事ですか !?」


息が荒くなった明美は動揺が隠しきれなかった。


鏡田「さぁ~」


明美「いや、いや、いや、さぁ~じゃなくて」


鏡田「では、どうして老けた工藤さんが映ったのか聞いてみてはいかがですか」



明美は直ぐ様マイクを待って


「何で老けた顔の私が映ったの !?教えて....下さい!!」



テレビに映し出され始めた


ママ友とのランチ
みんなで写真を撮っている


先週行ったレストランだ


男性店員に皆との写真を
撮ってもらおうと頼んでいる

スマホの扱いがスムーズに行かない明美は

「ごめんなさい、おばさんなもんで」




場面が変わり


「もう若くないから」


場面が変わり


「もう歳だから」


場面が変わり


「もう、おばさんでスイマセン」


これ、私じゃん…
色々なところで、口癖みたいに言っている



映像は終わった。



明美「どどどどーしよう?」


鏡田「よく言ってらっしゃるのですか?」


明美「……言ってるみたいですね」


鏡田「老けた顔の工藤さんは今のご自分が認めていらっしゃるって事なのですね」


明美「いやややや、認めては…」


鏡田「ん?」


明美「ママ友もみんな普通に言ってるし」


鏡田「昔から言霊と言いますしね」


明美「もう言いません、絶対に言いません!」


鏡田「では、それをこのマイクに一発言ってみて下さいますか」


明美「やります、言います、いきますよ!」


素早くマイクを持ち、いつの間にか靴を脱いでソファの上に立っていた明美は



「もう言いません!絶対に言いません!」



一人旅をしている女性
素敵なカフェテリアで
イケメンに声をかけられる。

優雅にワインを飲みながら
またもや声をかけられる。


「これって、紛れもなく、わ、た、し!
そして、けっこう色っぽい…これは自画自賛ですが」



映像が終わり、明美は


「楽な言い訳だったのかも知れません」


鏡田「言い訳が口癖になってしまうのかも知れませんね」



明美「所変われば私まだまだイケますね!
私もう、歳だからとか、おばさんなもんでとか言うのやめます」


鏡田「所変わらなくても大丈夫ですよ」



まんざらでもない顔の明美



「私、帰りにボディコン買って帰ります!」


鏡田「はい?」



明美「それでは、ありがとうございました!」


工藤明美は勢いよく事務所を後にしました。



鏡田「大口さん、そういえば歳には勝てないとかなんとか言ってましたよね?」



大口「帰りに歌声喫茶にでも行ってきますわ」



鏡田「皆で合唱する歌声喫茶ですか?」



大口「はい」



鏡田「まだあるのですか?」



大口「それが、あるんですよ」



鏡田「へぇ~」



大口「まだまだ若いので唄ってきますわ」












…………………………………

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【あなたの問題解決事務所】








大口「たい焼き 買ってきました」


鏡田「ありがとうございます」


大口「ここのは天然モノですからね」


鏡田「天然モノ?」



大口「知らないんですか?」


鏡田「知ってますよ」


大口「本当に?」


鏡田「天然モノは一匹づつの焼型で焼き上げています」


大口「合ってます」


鏡田は目を細くして大口を見た。


大口は得意気に


「付け加えますと、微妙な焼具合なども職人の腕にかかっています」


鏡田は、まだ目を細くして大口を見ている…


大口は気にすることなく続けて


「この薄皮も天然モノの証です」


鏡田「そうですね…」


大口「お嫌いですか?たい焼き」


鏡田「いただきますよ」


大口「うちらツイてますよね、近所に天然モノがあるなんて」


鏡田「しっぽまで餡がありますしね」


大口「そこまであんまりですか」


鏡田「言ってません」







『ごめんください』と声が聞こえ


大口は残っていた、たい焼きを飲み込み
入り口へと向かった



「いらっしゃいませ、私くし受付坊の大口小太郎と申します」



と、少しむせながら来客人に言った。



男は「こちらでご相談したいことがありまして」


と、どことなく暗い顔をした二人だった。



大口「では、こちらにご記入を」



村山 清 74才 節子 71才 無職



鏡田は椅子を もう一脚用意していた。



夫婦は辺りを見回すわけでもなく
静かに座っていた。



大口「心も温まる お茶をご用意しました
    こちらは、ギリ、、」


鏡田「大口さん、ありがとうございます」


大口「失礼いたしました、それでは」



と、入り口のデスクに戻った。



鏡田「今日は どのような問題でお越しになられたのですか?」



清「この20年間、妻も私も何の為に生きているのか わからないのです」



鏡田「どうして20年間なのですか?」



清「20年前に一人娘を亡くしました」



節子は膝の上でハンカチを握りしめている手が震えていた。


清は話を続けた


「娘はニュージーランドへ一年間の留学中に交通事故で亡くなりました」


「どうしてもニュージーランドに行きたいと言うから…」

と、節子は泣きはじめた。


清「妻も私も後悔しているのです
   この20年間ずっと」


節子「無理矢理でも止めれば良かった!」


清「後悔しても娘は帰ってこない」


節子「わかってます!」


清「このような後悔の気持ちも解決出来ますか?」


鏡田「では、それを このマイクに一発言ってみて下さいますか?」



目が2倍の大きさになった節子は

「このマイクにですか?」


鏡田「はい、このマイクに何でも良いです。後悔している事でも解決したい事でも知りたい事でも、希望でも」


清と節子は目を合わせて、言いたい事は決まったらしい


鏡田「では、マイクにどうぞ」

と、手渡した。



そして、清は


「どうか私達を、ゆるして欲しい」




古びたテレビに映し出された始めた。

黄緑色に広がる草原、小高い丘
どこまでも広がる あおい空
そして、羊の群れ


「あ、ここはニュージーランド」

と節子は つぶやく。


映像は続く

教会がある古い町並みを
楽しむ一組の夫婦。

「これ、私達じゃない?私達すごく楽しんでいる。笑っている……」


そこで映像は終わった。



清の目からも涙がこぼれていた。



清「私達は、娘を奪ったニュージーランドを恨んでいたんです。この20年間ニュージーランドの事は二人とも口にも出しませんでした」



清は涙を手で拭き



「ただ最近、娘が最期を遂げた国だからこそ私達は、その国を恨んでは いけないのかも知れないと…」



節子「私も そうなの。この20年間、娘をニュージーランドへ行かせた後悔と罪悪感でいっばいだったけど、それって娘が本当に望んでいる事なのかって……だって娘が大好きだった国よ」



清「そうだな、それを私達は20年間
  認められなかったのかもな」



節子「娘が悲しんでいるわ」



清「そうだな。久しぶりに妻の笑顔を
  このテレビで見させてもらいました」



節子「私もよ、あなたが あんなに笑っているなんて」


と、夫婦は笑った



デスクに居る大口は大泣きしていた。






……半年後



大口「鏡田さん郵便物を置いときますね」


鏡田「ありがとうございます」



鏡田は、郵便物に目を通した


ガス代、電気代、たい焼の半額券……


そして、草原風景の絵ハガキ




鏡田ジョージ様 お元気ですか。
私達は今ニュージーランドに住んでいます
あれから旅行で訪れて妻も私も
ニュージーランドが好きになってしまい
移住する事を決意致しました。
毎日とても充実しております。
娘が御世話になっていたホストファミリー
毎週末、夜明けを観に行ってます。
娘も この夜明けをよく観に行ったそうです。
夜は必ず明けるのですね。
娘がニュージーランドを選んだ理由が
やっと、わかったような気がします。

是非、遊びに来て下さい 。
大口さんと御一緒に。それでは
See you soon    K.S Murayama







鏡田「大口さんとですか……」




大口「大隅半島ですか?鹿児島の?」




鏡田「言ってません」

















…………………………………


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…………………








【あなたの問題解決事務所】










事務所に電話が鳴り響き


鏡田「はい、あなたの問題解決事務所です」


大口「もしもし大口です」


鏡田「大口さん、どうなさいましたか?」


大口「補聴器の具合が朝から悪くて
今、視てもらっているんですよ」


鏡田「それは大変ですね」


大口「いやいや、そんな戦争じゃあるまいし」


なにと聞き間違えているのだろう……?



鏡田「急がなくて良いですからね」



大口「そげなこと言ってって、いきなり方言ですか?」



鏡田「そんなこと一言も言ってません」



大口「そうですよね他人事ですよね」



鏡田「いや、それも言ってません」



今日は、大口ワールドが、より一層すごい……


鏡田「まだお客様は、いらしてませんし」


大口「それはそれは、お気の毒に」


合ってるような、合っていないような……


鏡田「とにかく早く直された方が良さそうですね」


大口「そりゃそうですよ」


これは合ってるな…


鏡田「それでは後ほど」



と言い、素早く電話を切った。



鏡田「はぁ、お茶でも飲もう」


お湯が沸き、ポットに注いでいたら



「ごめんください」

と、入り口から男の声がした。



「はい、いらっしゃいませ」

と言い、鏡田は入り口に向かった。



男「あの、ちょっと聞いていただきたい事がありまして」



鏡田「では、こちらに……」


大口の机の上に置いてある用紙を渡した。



谷口啓太 33才 呉服店 営業



啓太は席に座ると、鏡田が



「お茶をどうぞ」


啓太「お気遣いなく」


鏡田「私も飲みたかったので温かいのを」


啓太「では遠慮なく」



鏡田「今日は、どのような問題でお越しになられたのですか?」


啓太はティーカップをテーブルに置き



啓太「ある映画を観てから、何だか感動したのか、しなかったのか…よくわからないのです」


鏡田「映画を観てからですか?」


啓太「はい、モヤモヤが…」



鏡田「モヤモヤですか?」


啓太「何か気になるんです、でも、それが何だか、わからないのです」



啓太は話を続けた



啓太「例えるなら……」



鏡田「例えるなら?」



啓太「足の裏が、かゆいのに靴の上から
かいてる感じです」



鏡田「それはモヤモヤを通り越して気持ち悪いですね」


啓太「はい、スッキリしないんです」



鏡田「確かに。私もスッキリしませんね」



啓太「そういうのも解決できますか?」


鏡田「わかりました。では、このマイクに一発言ってみて下さい」


啓太「このマイクに何をですか?」


鏡田「そのまま言ってみて下さい」


啓太「そのまま?」


鏡田「はい。モヤモヤしている事を」


啓太「では、本当に そのまま言いますね」


鏡田「はい」


啓太「このマイクにですよね?」


鏡田「はい」


マイクの事は今は気にするのを、
やめておこう……

そして啓太は

「モヤモヤするんです、何か気になるんです、どうしてですか教えて下さい!」


古びたテレビ…またの名をyouのバーチャルTV に映し出されはじめた



生徒が、いっぱいいる教室
休み時間なのか、賑やかな光景
あ、僕の中学の頃の教室だ!
僕は教室の隅にいる
離れた斜向かいの隅に友達二人が
僕の悪口を言っている…


そこで映像は終わった。



こめかみを両手で押さえ何かを思い出したのか啓太は話しはじめた



啓太「僕は中学三年でした。離れた場所にいた友達が、僕を無視する話しをしていたんです」


鏡田「離れていたのに聞こえたのですか?」


啓太「はい」



啓太は長いため息をつき



啓太「段々思い出してきました」


と、話を続けた



「あの頃、色々な事に敏感で、修学旅行の時は部屋に霊が出るとか、君に地縛霊が付いてるよとか言って皆から気持ち悪がられていました」



鏡田は自分の肩辺りを気になりながら



鏡田「そうでしたか」



啓太「そして、それが嫌だった僕は、お願いをしたんです」



鏡田「何をお願いしたのですか?」



啓太「僕を鈍感にしてくれと」



鏡田「どなたに?」



啓太「神様にです」


鏡田「神様に?で、鈍感になられたのですか?」


啓太「はい、だから今まで、その事を忘れていたんだと思います」


鏡田「確かに、そうですね」


鏡田はお茶を少し飲み


鏡田「封印していたのかも知れませんね」


啓太「封印?」


鏡田「その頃の谷口さんは神様にお願いをして敏感だったのを鈍感にしてもらった。
しかし最近映画を観て、モヤモヤしていたものが気になった訳ですよね?」


啓太「あ、はい」


鏡田「やっぱり封印していたんですよ敏感を」


啓太「そういえば、大人になってからスピリチュアルとかのお誘いが多くて、ですけど何か抵抗感があって」



鏡田「抵抗感?」



啓太「今思うと中学生の時に気持ち悪がられたのがスピリチュアルを遠ざけていたんだと思います」


鏡田「敏感は封印しても敏感を忘れていないのかも知れませんね」



きつく締めた紐がほどけ中から溢れ出すものを感じた啓太は



啓太「僕、占い師になります!」



鏡田「え、急に結論?!」



啓太「何か、その封印から解放されて、やっと自分になれた気がします」


鏡田「それで占い師ですか?」


啓太「はい!もう周りを気にするのをやめます!これが僕だったんです」


鏡田「それで占い師ですか?」


啓太「はい!スッキリしました!」


鏡田「足の裏のかゆみは、いかがですか?」


啓太「靴を脱いで、靴下も脱いで直にかけました!」


鏡田「それは、私もスッキリしました」




入り口のドアが開く音がして大口が入って来た。



大口「お客様でしたか、それは失礼いたしました、お茶をもう一杯おいれしますね」



啓太「もう帰るところだったので大丈夫です」



大口「そうですか、ギリシャ産のハーブティーで鏡田さんがアテネまで行って買ってきたんですよ、本当にいりませんか?」


啓太「はい、ありがとうございます。今度またよろしくお願いします」



大口「そうですか」




啓太は立ち上がり


「あ、耳よくなる日がきますよ」


と、大口に言った。


大口「はい?」



谷口啓太は軽やかな足取りで事務所を後にした。




「あ……」
鏡田は映画のタイトルを聞くのを忘れていたことを思い出した。


















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【あなたの問題解決事務所】








鏡田「大口さんハワイは、いかがでしたか?」


大口「いや~海はキレイで最高でしたよ」



鏡田「泳がれたんですか?」


大口「女房とお揃いの水着を買いましてね…」


照れながら大口は話を続けた。


大口「あ、そうだそうだお土産です」


と、鮮やかな色のアロハシャツを鏡田に渡した。


鏡田「常夏のハワイですね」


大口「いいえ、ココナッツではありませんよ」

鏡田「いえいえココナッツではなく常夏と言ったのですよ」


大口は頭をかきながら照れ笑いをした。




「あの~すいません」

と、事務所の入り口から女性の声

大口は急いで入り口に向かった。


「いらっしゃいませ私くし受付坊の
大口小太郎と申します」



70才位で、かっぷくのいい
お爺さんが受付坊??


と、一瞬言葉を失った女性は


「あ、あのこちらで聞いてほしい事がありまして」


大口「ではこちらにご記入を」



遠藤和美 39才 ウェブデザイナー



「では、こちらへ」と言い、大口は
一人掛け用のソファーに和美を通した


「お客様ですよ」と奥にいる鏡田に声をかけ

大口は和美に

「温かい飲み物と冷たい飲み物だとどちらがお好みですか?」


「温かい方が」と和美


大口「かしこまりました」と奥へと消えた


少しして


鏡田「いらっしゃいませ鏡田と申します」
と、名刺を手渡した。


その後ろから、大口が

「ハーフではありませんよ」と言いながら


ティーポットに入った飲み物を小さな丸いテーブルに置いた。


和美「あ、ありがとうございます」


大口「こちらのハーブティーはギリシャ産のマウンテンテー」


和美「マウンテンテー?ですか」


鏡田「ティーです」


大口は気にせず続けた


「風邪予防や風邪を引いてからも効能があると言われているギリシャの万能茶でございます」


和美「そうですか」


鏡田「今日は、どのような問題でお越しになったのですか?」


和美「あ、そうでした」


と、何しに来たかを改めて思い出した和美は

「最近まわりに知ったかぶりといいますか、なんていうか、こだわりで人を判断する人が多くて息詰まるんです」


鏡田「例えばどういった?」


和美「そうだな…ブランド品に詳しい子がいて自分だけでこだわっているなら良いのですけど、私が持っているバッグにも型が古いとか服に合わないとか言ってくるんです」


鏡田は、一点を見てボーっとしている


和美は心配そうに

「あの~大丈夫ですか?」

「はい、大丈夫です続けて下さい」と鏡田


和美は続けた

「その友達は人のブランド品を見ては、本物をわかってない、とかうるさいんです、そういうの、もううんざりなんです!」

鏡田は今度は目を閉じている


和美は強い口調で


「あの!大丈夫ですか!?」

数秒後


「はい、大丈夫です」と鏡田


そして、鏡田は


「そのお友だちに何て一発言ってやりたいですか?」


和美「言ってやりたい一発…ですか?」


鏡田「はい」


和美は少し考えて


「知ったかしないでよ…かな?」


鏡田「それで良いですか?」


和美「いや、しっくりこないな…」


鏡田「もっと単純に感情的で良いですよ」


感情的に……。和美は


「なんだって良いだろうが!!」


「はい、ではその一発を、こちらに」


と、鏡田はマイクを和美に手渡した。


「ここにですか?」

と首をかしげながら和美は言った


鏡田「はい」


一か八かわからないけど和美は
そのマイクに


「なんだって良いだろうが !!!」


古びたテレビのブラウン管になにやら映し出された


ガラスで出来た二羽の鳥、
そしてガラスに模様が入ったコップ…
あれ?これどこかで見た事がある
あ、友達がSNSに載せていたイタリア土産のヴェネチアングラスだ……。


古びたテレビに映し出されたのは
ここで終わった。


和美は黙っていた


鏡田「どうなさいましたか?」


和美は、ゆっくりと話しはじめた


「この時の私の気持ちはハッキリ覚えています。
ヴェネチアングラスにもピンからキリまであるんです。
ぜんぜん大した物ではないのに皆
かわいい!とか、素敵!とか、お洒落!
とか書き込みしてあって
皆なにも知らないなっていう気持ちで……」


鏡田は黙って聞いていた


和美「私イタリアが大好きなんです。
年に1度はイタリアに行き……でも
日本人観光客が、いっぱいいる所は嫌いで…」


鏡田「イタリアは遠藤さんにとって大好きな国なんですよね?」


和美「はい。大好きだしワクワクする国です」

少し沈黙があり和美は


「ワクワクする国なのに何で人に対してイライラしたり面白くない気分になるんですかね?」


鏡田「そうですよね、ブランド好きのお友達も同じような気分なのかも知れませんね」

和美は、ため息をつき

「私もう、こんな気持ちになりたくないんです」


鏡田「なら、それを聞いてみてはいかがですか?」


和美「はい?」


鏡田「芯から問題を解決しましょう…じゃないと、この事務所の名前の意味がなくなってしまいます」


和美は目を輝かせながら

「お願いします!もう聞くことは決まってます!」


では、こちらに一発どうぞ
と、鏡田はマイクを和美に手渡した


和美は大きな声で

「自分の好きな事で もう人を判断したくない!!!!」


テレビに映し出されたのは……


エッフェル塔?あれ、これってパリ?
フランスのパリ?凱旋門、
やっぱりパリだ あれ?私がいる…
めちゃめちゃ楽しんでいる。
なにこの路地裏……ぜんぜん知らない道。
パリには行った事はあるけど、
はじめて見る景色ばかり
わぁ、めちゃめちゃ楽しんでいる私。


映像は終わった。


和美「実は私はイタリアが好き過ぎてフランスに嫌悪感があったんです」


鏡田「イタリア人じゃないのに?」


「特にフランスでもパリには、もっと嫌悪感があって…」


鏡田「イタリア人じゃないのに?」


和美「大好きな国が出来たら
違う国を嫌うなんて おかしいですね」



鏡田「そうかもしれませんね」


和美「なんだか目から鱗です。
来年イタリアにまた行くつもりだったんですけどパリに行く事に決めました!」


鏡田「そうですか、楽しみですね」


和美「はい!新たなパリを楽しんできます!ありがとうございました!」


和美は入り口に向かい、デスクに座ってい大口に

「パリ土産 買って来ますね!」


大口「はるみあげって、どこの名産なんですか?」


和美「…………。また来ます!」




と、爽やかな足取りで遠藤和美は事務所を後にした。










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【あなたの問題解決事務所】






#1 とある古びた事務所



彼女の名は、佐々木佳代 28才
都内 某病院で働く看護師


彼女は同僚のことで悩んでいた。

夜勤明けの彼女は、夜勤明け特有の脳が冴えた感覚になっていた。


どこかカフェにでも入ろうと思い普段は歩かない路地裏の方に行ってみた。


ふと目にとまった窓に


'あなたの問題解決事務所'……?

夜勤明けのせいか、深く考えずに吸い込まれるように中へ


ひどく寂れたビルの3階にあり
エレベータは、あるが今にも壊れそうな音をたてながら3階についた


すぐ目の前のドアのすりガラスに
【あなたの問題解決事務所】と書いてあった

彼女は、恐る恐る入ってみた

「すいません、あのー」


数秒後、奥から髪がボサボサで小柄な男が

「はい、こちらへどうぞ」

と部屋の真ん中辺りにある深緑色に光沢がある一人掛け用のソファーに通された。

「飲み物をお持ちしますね、温かいのと冷たいの、どっちが良いですか?」

と、男が聞いてきたので


「あ、じゃ温かいので」


男は飲み物を用意しに奥へと消えた。
彼女は部屋の中を見渡した…


ここで私の問題が解決するとは、とうてい考えられなかった。


ん?なんだ、この懐かしいテレビ、アンテナ?も乗っている。

力道山の時代か…?って何で私が知ってるの、まっいいか。


そうこうしていたら男が飲み物を持ってきた

「はいどうぞ」

とガラスのポットに入ったハーブティらしきものが置かれた

ティーカップに注ぎ一口飲んでみた

……ん?おいしい


女「これ何ですか?」
男「マウンテンティーです」
女「マウンテンティー?」
男「はい、ギリシャ産です」
女「はぁギリシャ産…」


そして、男が
「どんな問題でお越しになったのでしょうか」

あ……そうだった。

「あの、ここって問題を解決してくれるんですよね?」

男は「はい どんな問題でも」


どんな問題でもって嫌な人を変えられるわけじゃあるまいし。

「あっ、その前に、忘れておりました」

と、男は名刺を彼女に渡した。


事務長 鏡田ジョージ


「カガミダ ジョージ…ハーフの方なんですか?」

鏡田 「いいえ」

「ですよね…あ、私は佐々木佳代 病院に勤めています、あ看護師です」

佳代は、話を続けた


「仕事内容の事ではなく、ただ…休憩室での同僚の会話を聞くのがイヤなんです」


鏡田は、古びたテレビを なにやらいじっている


佳代は気になり「あの、聞いてますか?」


「はい、聞いてます」


しかし、鏡田は動作を止める気はなかった


佳代は話を続けた


「同僚は、いつもくだらない話ばかりしているんですよ小児科の宮田さんマンションを買ったんだってとか山本先生いつも偉そうにしているけど奥さんには頭が上がらないみたいだとか、森さんと川辺さんが付き合っているんだってとか…もうイヤになるんです!」


佳代は、苛立ちながら


「あの!聞いてますか!!?」


鏡田はテレビの裏からつながっているコードを いじりながら


「すいません、こんがらがってしまって」


佳代は「何ですか それ?」


「マイクです」と鏡田


「はっ?」


鏡田「あの、その同僚に一番 言いたい事は何ですか?」


「言いたい事ですか?そうだな…そんな噂話するのやめときな、ですかね」


鏡田「あ、そうじゃなくて、一発なんて怒鳴ってやりたいですか?」


佳代「怒鳴りたい一発ですか?…そうだな誰も聞きたがっていない事がわかってる、ですかね?」


鏡田「その、もっと一発 怒鳴ってやりたい事は?」


佳代「もっとって?」


鏡田「もっと単純に」


…そうだな、もっと単純に……


佳代「みんなが迷惑していることに気づきなさいよ!」

鏡田「はい、では主語を取って その一発をこのマイクにどうぞ」


と、手渡されたのは先ほど鏡田が いじっていたマイク。

そして、そのマイクのコードの先には、あの古びたテレビ。


佳代「何ですか?これ」


鏡田「youのバーチャルテレビとでも言いましょうか」


佳代「は?」


今になって夜勤明けの疲れが出てきたのか自分が何をしに来たのか、わからなくなってきた…

夢なのか? もうどうでもいい!


佳代は「主語を取るってどういうことですか?」


鏡田「"みんな" という主語を取ってです」


佳代は、そのマイクに大きな声で


「迷惑していることに気づきなさいよ!!!」

古びたテレビのブラウン管に何やら映し出されはじめた


どこかのデパートかな、あれ?
あれ私じゃない?!


エスカレータに乗っている、あれ?二週間前に行ったデパートだ!


あれ?私の後ろ姿だ


エスカレータの踊り場に降りた私…あっ!どいてよ!何してるの私?


踊り場で急に立ち止まると後ろにいる人に迷惑かかるじゃないのよ!!


早く気づきなさいよ!!! 
あれ?あれ、私。


鏡田「あなたが頭にきている同僚への一発は、あなたへの一発だったんですね」


佳代は呆然としている。


鏡田「もう解決しましたよ」


もう解決しましたって、
あっさりしてるな……


鏡田は、またコードを いじりはじめた


佳代「あの~大丈夫ですか?」


鏡田「はい、こういうの嫌いじゃないんで」


そうじゃなくって……
まっ、いいか。



佳代「なにがなんだか良くわかりませんが、何だかスッーとしました、ありがとうございました!」


飲みかけのハーブティーを一気に飲み干し

佐々木佳代は事務所を後にした。


その後、佳代は同僚の会話が気にならなくなり、イライラすることもなくなり


何で あんなに頭にきていたのかと思うほど問題が解決して消えていってしまいました。


ちなみに、エスカレータで降りて直ぐに立ち止まるのもやめたそうです。

















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ちょっとした罪悪感もいりまへん





 罪悪感と聞くと、すごい事柄で
 感じてしまう、と思いがちですが






 例えば、昼寝。
 ちょっと休むつもりが起きたら
 もう外は暗くなってた。





 あちゃ、やってしもた!!





 と、いう気持ち……この罪悪感が
 いらないのです。





「せっかく良い天気だったのに」
「なにも家事をしてないのに」





 もしくは




「雨だったからいいじゃん」
「家事は ちゃんとやったし」





 どっちにしても言い訳を
 自分に言っていることが





 罪悪感なのです。






 それでも よく聞いてくる人がいます





「何もしてなくて寝ちゃって罪悪感を
 感じなくでいいんですか?」






 はい!感じなくていいんです。






今日のこぐまアカシック
その罪悪感を感じたままだと
他者に対して、ゆるせない事が
起きてしまう。

まずは自分から、自分を
ゆるしてあげましょう。

それが、ちょっとした罪悪感も
いらない、と気づくことかも。




こぐまも気をつけますf(^^;






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