かつて、全国各地の小学校へ学習指導に行っていた時、学校に一歩入ると花がきれいに植わっている学校は、子ども達も先生方も、そして教育も素敵なことが、これまでの体験から分かっています。さらに、玄関にきれいに生花が飾られ、生き物が元気よく飼育されている水槽があり、「今日は遠くよりご来校ありがとうございます。」とお迎えの言葉が書かれていて、スリッパが並べられている学校は、素晴らしい学習が期待できます。
一方、枯れた花の植木鉢が転がっていて、花が植わっていない花壇があり、学習園が乱れている学校は、今日の理科学習を見る前から、少し大変だなと感じます。さらに、理科室で学習をされる場合もあるのですが、理科準備室が乱雑な学校は、もう、どうしようもありません。理科の研究授業を参観して、その後、研究会で意見を述べます。毎回10個褒めるということを目標に学習を見るのですが、それが見つけられなくてとても困る場合があります。子ども達は頑張ろうとしているのですが、先生が話し過ぎ、指示し過ぎで、子どもの活躍が見えないのです。
先生は、環境整備、学習時間の準備に、細心の心掛けをして欲しいのです。素敵な環境があると、先生が大きな声で話さなくても、子ども達が素晴らしい学習を進めてくれるのですが、整備不全の環境の中では子どもの活躍する学習は進まないのです。花があり、整理整頓され、探究を深めるための仕掛けや道具が整っている教室環境が整うと、先生は見守るだけで子ども達は素晴らしい能力を発揮し、学習を自ら深めてくれます。
花の栽培や虫の飼育は、毎日の見守りとお世話が必要です。子どもの心は、花や虫以上に繊細です。子どもの心が健やかに、生き生きと輝く環境を作ることが、教育の基礎基本なのですが、そこが疎かになっている学校は、子ども達が可哀想です。
♫ 春菊 ♫
