田中泰延『会って、話すこと。』2021 を読みました。印象的だったところを書き出してみました。

・なにより、あなた自身が機嫌良くしていれば、あなたにとっての世界は機嫌がよいのだ。「不機嫌で人を動かすのは、赤ん坊。ご機嫌で人を動かすのが、おとなである。」

・私のよく行く飲食店の主人は、客から悩み相談をされることが多いのだが、大抵は調理の手を動かしながら「大変やなあ」「難しいお話でんなあ」と片付けている。客は満足そうだ。しかしそれは店の利益につながる営利活動の一部である。

・辛かった場面を客観的に描写することで、相手は話を聞きやすくなるし、何より自分自身が少し救われるんです。辛いことをおもしろおかしく伝える技術って、生きる上でとても大切だと思います。

・永六輔さんの「全国こども電話相談室」での話。「好きな人に告白する言葉を教えて。(小六女子)」「あなたが好き、というのは最悪な言葉です。一緒の環境にいるときに、同じ感動をする場面にできるだけ一緒にいるようにします。そうすると使いあっている同じ言葉にドキンとすることがあって、それが愛です。」

・「書く」より先に「話す」があった。

・真の思考とは、沈黙とワンセットなのである。黙って想い、考えたすえに、どうしてもこぼれ落ち、相手に伝わることばが「話す」である。そのことばがあなたの人間性であり、そのずっと後に「書く」がある。

・自分のことはしゃべらない。相手のことも聞き出さない。ちょっとした「知っていること」を話せばよい。

 

 こぎつね附属小学校「朝の会」の時に、クラス全員35人の一言(一人15~20秒以内)を、聞き合う時間を大切にしていました。また、毎時間の1校時(40分間)の学習では、8割子どもが話して、先生は2割以下で話すというのが、ベストの学習でした。