田中泰延さんは、1969年生まれ、早稲田大学第二文学部卒業、学生時代に6000冊の本を乱読しています。1993年電通入社、24年間コピーライターとして働き、2016年に退職。その後「青年失業者」を自称して、フリーランスとして、インターネット上で執筆活動を開始されています。この本は、初の著書。博覧強記の人です。気になった所をいくつか書き出してみます。

 

・ライターの考えなど全体の1%以下でよい。その1%以下を伝えるために、あとの99%以上がいる。「物書きは調べることが9割9分5里6毛」なのである。

・調べたことを並べれば、読む人が主役になれる。

・「どう書くのか」・・事象に出会ったとき、そのことについてしっかり調べて、愛と敬意の心証を抱けたならば、過程も含めて、自分に向けて書けばよい。

・起:実際の経験だという前書き・・・・発見

 承:具体的になにがあったのか・・・・帰納

 転:その意味はなにか。テーゼ化・・・演繹

 結:感想と提言。ちょっとだけ・・・・詠嘆

・ともかく重要なことは、「事象に触れて論理展開し心象を述べる」という随筆に、起承転結ほど効率よく使えるコード進行はないということ。

・私はこんな本を読んできた。①「ジャン・クリストフ」ロマン・ロラン ②「神曲」ダンテ・アリギエーリ ③「資本論」カール・マルクス ④「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」マックス・ヴェーバー ⑤「坂の上の雲」司馬遼太郎 ⑥「美人論」井上章一 ⑦「ローマ人の物語」塩野七生 ⑧「輝ける闇」開高健 ⑨「中島らもエッセイ・コレクション」中島らも ⑩「狂気の沙汰も金次第」筒井康隆

・書くことは、たった一人のベンチャー起業。

・たくさんの人に読んでもらえ、WEB上やSNSでバズり、内容が効率よく人に届き、とてもおもしろく、わかりやすい文章を簡単に書く方法。それは短く言うと、こうだ。「そんなものはない」

 

 

 

 

♫ 四十雀(しじゅうから) ♫