オーストラリアのこぎつねから自然報告 2023年8月13日
オーストラリで生活を始めて、もう2ヶ月でしょうか。身近で見かけた生き物の写真を送ってくれました。最近、元こぎつねは、英会話教室に通っているようです。送ってくれた生き物について、少し調べて、情報提供をしました。
マグパイ Magpie
カササギフエガラス(鵲笛鴉、学名:Gymnorhina tibicen)
オーストラリア及びニューギニア島南部。分布域内ではユーカリの疎林や川沿いなどに分布するが、都市化、開発によく適応し、都市部でもよく観察されます。カササギフエガラスはオーストラリアの固有種で、9月~10月にかけては全土で「マグパイ・アタック」と呼ばれる襲撃が頻発しています。オーストラリアのシドニー郊外で、自転車に乗っていた男性がカササギフエガラスに襲われてフェンスに衝突し、搬送先の病院で死亡しています。カササギフエガラスは春の繁殖期を迎えて攻撃的です。繁殖シーズンは8月に始まり、親鳥はヒナを守るために攻撃的になるようです。
オーストラリア人はこの季節、カササギフエガラスから身を守るために、大きな棒を持って歩いたり、結束バンドを何本もヘルメットに突き立てた姿で自転車に乗ったりしているということです。
色んな鳴き方をします。英語名通り「うるさい鳥」です。クロガオミツスイ、クロガシラミツスイ、キバシズグロミツスイとも呼ばれます。スズメ目ミツスイ科の鳥で、全長約27cmです。 オーストラリアに分布しています。芝生や牧場など人家近くにも良く飛来します。昆虫などを好んで食べます。 ♂♀同色です。眼の後ろは裸出して鮮やかな黄色です。嘴・足も黄色です。ひょうきんな顔付きです。主食は花蜜や果実、昆虫などである。小さな爬虫類や両生類などを食べることもある。
オーストラリア固有の植物で、ヤマモガシ科(Proteaceae)バンクシア属 (Banksia)に分類されるバンクシアは、南アフリカ原産のプロテアの仲間。これは、かつてアフリカ大陸とオーストラリア大陸が陸続きであった証拠で、その後、オーストラリア大陸は分離し、植生が独自の進化を遂げています。
バンクシアという名前は、1770年にジェームズ・クックの最初の航海中に、この植物を採集した、イギリスの植物学者ジョゼフ・バンクス卿 (Sir Joseph Banks) にちなんでいるということです。
日本でも、鉢植えなどで、育てられている。
ゴールデン・ワトルは学名Acacia pycnantha、別名「アカシア・ピクナンサ」等とも呼ばれるオーストラリアが原産の常緑小高木です。属名のAcaciaは古代ギリシア語で「トゲのあるエジプトの木(Acacia arabica)」を意味している「ἀκακία」からきていると言われており、ἀκακίαは「トゲ」を意味する「ake」に由来すると言われています。
オーストラリア南東部に春の到来を告げる花は、「ワトル」という小さな黄色い花。
南半球であるオーストラリアでは、暦上の「春」は9月からとなり、春を迎えた最初の日である9月1日は、ワトルの開花を祝う「ナショナル・ワトル・デー」となっています。「ゴールデン・ワトル」は、オーストラリアの国花にもなっており、ナショナル・カラーである「グリーン&ゴールド」は、このゴールデン・ワトルの葉のグリーンと花の太陽のように輝く黄色=ゴールデン・イエローからとったものです。
イタリアやフランスで「ミモザ」と呼ばれる黄色い花は、正式には「シルバー・ワトル」と呼ばれる植物で、日本では「フサアカシア」として知られる。オーストラリア南東部のニューサウスウェールズ州、ビクトリア州、タスマニア州、オーストラリア首都特別地域が原産のこの植物は、1780年代にオーストラリアから持ち出され、英国のキュー王立植物園で育てられたという。その後、1830年から1850年にかけてイタリアの地中海沿岸部に別荘を建て始めた英国人が、この地域に持ち込んで植えたのがきっかけとなり、リヴィエラ地方と呼ばれる地中海沿岸地域に定着しています。つまり、ワトルとミモザは同じものなのです。