午後から、買い物に車で出かけて、その後、暑いので家で本を読みました。少し前に読んだミヒャエル・エンデ『ジム・ボタンの機関車大旅行』の続きです。1961年に書かれた本です。2011年に岩波少年文庫から出版された(上田真而子訳)本で読みました。エンデの原作も素晴らしいのだと思うのですが、訳が本当に読みやすく、ぐいぐい引き込まれていき、一気に読み切ってしまいました。登場人物全てが繋がっていき、最後にはみんなが幸せになっていくという、子どもの心を裏切らない素敵なストーリーでした。次々に展開していく場面設定は面白く、また奇想天外で、頭の中に楽しくイメージ化されていきます。絵本ではなく、ほぼ全て言葉で情景を表現していくエンデの文筆力はすごいなと思いました。また、蒸気、蜃気楼、大気、火山、砂漠、竜巻、海底、酸素、イオウ、アスファルト、溶岩、磁鉄、磁力、水晶、鍾乳洞、珊瑚など、科学的な用語も次々と出てくるのですが、それはそれでイメージできるように、言葉を尽くして説明されています。素晴らしい作品だなと思いました。岩波少年文庫の中でも、高学年以上が対象の本ですが、ほぼ全ての漢字にルビが振ってあるので、集中力のある子どもだったら、小学校3,4年生でも読めるのではないかと思います。私は次、ゲド戦記の6冊を読み進めます。子ども達は、夏休みなので、図書館で借りて、岩波少年文庫の作品を、次々と読み進めて欲しいと思います。私は図書館で予約貸し出しをしているのですが、借りることができなくて困ることはありません。読書の夏です。本を読む子どもから賢くなっていきます。