再感染もあり、5日間を二回、10日間ほど部屋に籠もる生活をしました。体力、脚力は落ちたのですが、部屋に籠もることで、いろいろな事ができたので整理しておくことにします。

 まず、これまで片付けが出来ていなかった1階の和室・洋室・玄関まわりの断捨離、片付けができました。また、自分の書斎の本の片付けも進みました。日常の行動が出来ないときは、まずは、家で片付けを進めるのがよいということです。3年前の、日本中が3ヶ月間の自粛生活を強いられた時も、断捨離、片付け生活をして、膨大な量の紙の資料を捨てることができました。

 次に、テレビを置いていない書斎に10日間も籠もっていたので、本を毎日1冊ずつ読めました。フィールドワークに出る生活をしている日々は、歩く時間以外に、写真の整理、生き物の名前調べ、ブログアップに時間がかかるので、本を読む時間が多くとれません。自粛生活中は、「こぎつねさんぽに出かけよう」のブログには、生き物の写真をアップすることは出来なかったのですが、毎日時間をかけて書いた「仮想研」に、読書記録を書くことができました。これはこれで、内容が充実していて、こんなブログもいいなと思いました。ちょっとした、ブロガーのような気持ちになりました。

 さらに、自粛期間は、万年筆、筆ペン、小筆を使った、手紙や文字の練習が進みました。食事は、リビングではなく、書斎の机で食べるので、食事中はYouTubeの「ペン字の書き方」の動画をずっと見ています。平仮名、漢字の書き方を、とても丁寧に研究している若い書家(長谷川悠貴)さんの動画です。平仮名や漢字の美しい形を、自分なりに突き詰めて、法則化されています。動画を見ていると、本当に驚きの連続です。これまで自分は、例えば、空海や王羲之はこのような形の文字を、また、昔の中国の有名な碑文の拓本ではこのような形の文字を書いているということは学んできました。そして、それらをお手本として、見て書く練習をしてきたのですが、「美しい文字を書くには、こう書けばよい、この形が正解」というようなことを考えませんでした。長谷川悠貴さんは、「美しい文字」「スタイリッシュな文字」の形について自分で追究して、法則を見つけていました。本当に感心するばかりでした。「そうなんだ。その通りだよ。へえ、すごい。天才だ。」と、YouTubeを見ているこちらの目がキラキラしてきます。また、長谷川悠貴さんは、文字を実際に何度も何度も書きながら動画で解説をしていくのですが、自分が語る法則通りの文字の形を、何度でも完璧に再現できるので、見ていて惚れ惚れしてきます。

 自分も、「ペンや筆で手紙が書けるようになる」という目標をもって練習をしているのですが、自分が美しいと思える書き方を、常に再現できるような緻密な練習をしていきたいと思いました。科学は、法則、理論の再現性が大切ですが、芸術も同じなのだと、気づかされる動画です。コロナ自粛のおかげで、素晴らしい文字の書き方の法則に出合うことができました。

 

♫ 金魚草 ♫