3時30分に難波で後輩の先生と会うことができました。1時間半ほど喫茶店で話をして、分かれました。22年間、こぎつね附属小学校で先生をしていました。こぎつね小学校は、子ども達が自ら学習を進める「奈良の学習法」に、昔から取り組んでいます。その趣旨を端的に表現している言葉が、「学習即生活 生活即学習」です。生活自体を学習に取り込み、生活の中で学習の追究をする事で、「子ども主体の学習」を実現している学校です。学習とは、教える時間ではなくて、子どもが自らの学びを構築していく時間として捉えています。今日の話し合いをまとめてみました。

A. 生活を学習へと取り込む活動は、①朝の会、②日記、③自由研究 の3つあります。毎日全員が短く話す朝の会(元気調べ)、毎日書いてくる日記(月~金は学校のこと、土日は家のこと)、家で調べたことを発表する自由研究、などです。

B. 子ども達が自ら進める活動は、④各教科の学習係が全ての学習の進行をする、⑤学校行事、遠足、学級活動、委員会活動など、あらゆる活動を子どもが進行する、⑥朝の会、帰りの会、宿題の提案、専科の先生との連絡など全て子どもがする、など、学校の生活を子ども達が全て進めることで、主体性を育て、自分ごとの学習として学びを深めています。

C. 書く・話す・考える活動は、⑦学習のめあて、ふりかえりを、あらゆる学習や活動の前後に発表する、⑧4年生以上になると板書も子どもがする、⑨常に子どもの声で活動が始まり、子どもの声で活動を終える、⑩「先生からのお話」の時間をとってもらい、子どもの学習、活動のよさを短く褒める、⑪どの学習、どの活動も、「ふりかえり」を書く時間を必ずとる、など、子どもの書く力、考える力、そして話す力を育成します。

 このような事を、後輩の先生と話をしました。子どもはとっても賢い能力を持っています。特に低学年からこのような学びの環境の中で育つと、あらゆる能力が進展し、ちょっと考えられないような成長が見られます。先生は、「子どものあらゆる可能性、考え、行動力を引き出す環境を創る人」にならなければいけないということです。無茶ぶり、見守る、褒める、などの積み重ねで子ども達を育てます。